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応援フルな環境こそが挑戦を育む、ローカルベンチャーラボ募集、他「ETIC.ソーシャルイノベーションセンターNEWS」2022年4月5日号

みなさま、ご無沙汰しております。鈴木敦子です。

昨年の宮城くんの退任にともなう組織体制の変更、理事退任の際には、たくさんのメッセージをいただきありがとうございました。「長い間、お疲れさまでした!」と、声をかけていただくのですが、わたしは引き続きETICにいますので(笑)、何かあれば気軽に声かけてください。

理事や事務局長という立場ではなくなったことで「敦子さんって、最近何やってるんですか?」とスタッフからも聞かれるようになりました。最近の私はというと、4月12日・13日に開催するBeyondカンファレンスの準備に勤しんでいますが、やっていることは、相変わらず「挑戦する人を応援する」という仕事です。

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ETICの組織改革の肝は「働くスタッフ、一人一人の起業家精神の開放」です。ティール組織(*)の勉強会をはじめ、社内での対話を重ねていくなかで、ここに集っているスタッフ一人一人に、多様な思いや志があり、また能力があること。その一人一人の持っている力が、最大限に発揮される組織にしようというのが、改革のはじめの一歩でした。

そこで日頃から「お互いに聴きあい、理解し、応援し合あう」ことを大切にしてきました。このETICの「内」でやっていることを、ETICの「外」でもやろうとしているのが、先述のBeyondカンファレンスであり、主催するandBeyondカンパニーのミッションでもあります。

応援フルな環境こそが、挑戦を育む

あらためて思うのは応援がたくさんある「応援フル」な環境でこそ、「挑戦」は育まれていくものだなということ。それは企業にいようが、NPOや行政にいようが、どんな立場の人であっても同じ。

たとえ生煮えのプロジェクトであっても、やってみてダメだったら変えればいいという精神でいれば、挑戦もしやすいし、どんなプロジェクトでも前に進んでいけるんじゃないかなと思っています。

そうすれば、おのずと日々の仕事が、やりがいのある楽しいものになっていくのではないかと。「応援フル」な環境、やってみてダメなら変える、そういう仕事のやりかたに変えるだけでやりがいが変わるなら、ティールみたいに組織のガバナンスまで変えなくても、できることがあるということを、伝えていきたいです。

Beyondカンファレンスは、企業も個人も関係なく、やってみたいと思っているプロジェクトを外に開いてみようという企画。共同でファンドレイズしようとか、一緒にアイデアをつくろうとか、プロジェクトに絡みたい人なら全員ウエルカムにしているのは、立場が違う人が混ざっていくことで、どんなことが起きるかを実験する場だからです。ここでもルールはたった一つ『応援し合うこと』。

実験だからこそ、想像もできなかったプロジェクトが生まれる

応援フルな環境がもたらす成果の兆しは、いろんなところで起きています。

島根県雲南市で始まっている「森あそびラボ」は、ヤマハ発動機とおっちラボが中心になって進めている取り組みで、森林を活かして新しいことを始めたい山の所有者と、森を使って新規事業をつくりたい人を結び付けるプロジェクトです。

森林や林業における社会問題というと、堅いものしかなかったところに「あそび」というキーワードを持ち込み、自由なアイデアを歓迎する。それも特定の業界や企業に閉じず、事業をつくりたいと思っている会社や個人が、気軽に参画できるようにしています。このコロナ禍で、アウトドアレジャーや、キャンプ需要が格段に伸び、これからもっと面白くなりそうです。(ヤマハ発動機・白石章二さんのインタビューはこちら

先日、開催レポートをアップして話題になった「社長を交換するたすき掛けプロジェクト」では、マネックスグループの社長と、セイノーホールディングスの社長が入れ替わって、社員のプレゼンに助言をするという取り組みがありました。(プロジェクトレポートはこちら

この2社はやっている事業領域も違えば、社長のキャラクターも、組織カルチャーも全然違っていて、とても新鮮な取り組みでした。お互いに利害関係がないので、フィードバックもしやすいですし、社員の皆さんもそれぞれの業界の常識を知る機会にもなったようです。

他にも面白いプロジェクトがたくさんあるのですが、この2つをとっても、数年前には想像すらもしていなかったことではないかと思います。大企業だと一見やりにくそうな実験的なことも、andBeyondカンパニーという「出島」があることで、自由に怖れずにやれることもあるのかな、と。

越境ニーズの高まりと、個人の自己実現がもたらすもの

Beyondカンファレンスにもお越しになる、ロート製薬の山田会長は、会社の役割は利益を生み出すだけではない、これからは社員の自己実現をサポートする経営に舵を切っていくとおっしゃいます。同社は大企業のなかでも早い段階から、社員の副業・兼業を推奨されていますが、先日、副業している社員含め、Wellbeing(ウェルビーイング)をはかるアンケートを実施したところ、副業した社員に、興味深いWellbeingの傾向が出ているそうです。アンケート結果の詳細は、カンファレンスの当日に発表していただく予定ですが、こうした越境ニーズは、これからどんどん高まっていくと思いますし、副業・兼業先にソーシャルセクターも当然含まれてきます。

大企業のみなさんも、NPOやソーシャルセクターの人と、一緒に何かやりたいという思いはあるのですが、どうやって手を組んだらよいかわからないことも多いんです。今後、私たちも違うセクターや組織で、3か月お試しで働くマッチングプロジェクト「Beyondワークプロジェクト」を立ち上げます。興味のある方いらしたら、ぜひイベントにもお越しください。鎌倉まで会いに来てくださると嬉しいですが、オンラインでの参加も大歓迎です。

(*)ティール組織… 数万人規模のグローバル企業から先進的な医療・介護組織まで、膨大な事例調査から導き出した新時代の組織論について執筆された書籍。《引用元 : 書籍「ティール組織」(著 : フレデリック・ラルー、訳 : 鈴木立哉、解説 : 嘉村賢州)の帯より》


BeyondConference2022
「越境で変わる人・コト・組織~ひとりでは、たどり着けない場所へ~」
4月12日(火)・13日(水) at.鎌倉 建長寺

■日時:
4月12日(火) 13:00~18:00
4月13日(水) 9:30~17:00
※2日間のうち、どちらか1日のみの参加可。
※現地参加とオンライン視聴を組み合わせて参加可。

■会場:
鎌倉・建長寺(神奈川県鎌倉市山ノ内8)
※オンライン視聴アリ

■プログラム詳細は、イベント公式ページをご覧ください。

■参加チケット
Peatixのイベントページからお申込みください。
※オンライン視聴のみパッケージはこちら 


- INFORMATION -


<締切4/24>地域を舞台に、新しい事業を描くプログラム『ローカルベンチャーラボ2022』募集開始/説明会実施中!

ローカルベンチャーラボは、自分が取り組みたいテーマを軸に地域資源を活用しながら新規ビジネスを構想する6ヶ月間のプログラムです。

全期間を通し、テーマや事業段階に合わせたゼミに所属し、各領域の最前線で活躍するメンター起業家のもとで構想を具現化。

ラボ終了後には次のアクションに踏み出せるよう、地域や企業との連携ネットワークやコミュニティづくりなど、ビジネスの土台を築くサポートも行っていきます。

地域で事業づくり、まちづくりに挑む方にお会いできることを、心から楽しみにしております。

◎応募締切:2022年4月24日(日)23:59

◎プログラムの特徴
・2016年度の第1期からこれまで修了生220名以上
・受講生の事業売上増加、雇用創出に確かな実績
・本プログラムならではの仲間づくり、ナレッジ共有の機会を提供
・居住地不問、どこからでもオンライン参加可能
(※一部フィールドワーク、集合研修あり)。

◎プログラム概要
開講期間:2022年6月~12月
応募締切:2022年4月24日(日)23:59

▶プログラムの詳細・お申込みはこちらから
▶ZOOMによる募集説明会(無料)も実施中!
▶プログラム体験談はこちらから

◎お問い合わせ
NPO法人ETIC. ローカルベンチャーラボ事務局(担当:井口、林)
E-Mail:lvl-info@etic.or.jp

<募集>認定NPO法人おてらおやつクラブでは
「おすそわけ」を受け取ってくれる支援団体を募集しています。

おてらおやつクラブは、お寺にお供えされるさまざまな「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として頂戴し、子どもを支援する団体やご家庭へ「おすそわけ」する活動です。

お寺や団体、⾏政機関とも連携し、地域で助け合う社会の創出を⽬指しています。同時に、地域の⽀援とつながることが難しいひとり親世帯へ、事務局から直接「おすそわけ」をお届けしています。

おすそわけは不定期・不定量ですが、さらに多くの子どもたちに届けるため、おすそわけを活用いただける支援団体を募集しています。

団体を通じてご家庭におてらおやつクラブをご紹介いただければ、ご家庭へ直接おすそわけすることも可能です。

配布用におてらおやつクラブを紹介する名刺サイズのカードもありますので、ぜひお問合せください。

▶お問い合わせ先はこちらから


Editor's Note - 編集後記 -


今回のメルマガの件で、敦子さんと趣味のK-pop以外のことで、久しぶりに話をしました。「応援フル」という言葉が、なんとも敦子さんっぽい表現だなぁと思っています。これまでも敦子さんが起業家さんの事業相談を受けているところや、学生たちのキャリア相談の場に同席していますが、いつ・どこでも、誰に対しても「応援フル」だったのは、他ならない敦子さんでした。そんな敦子さんが、次にやりたいことは、組織改革のお手伝いだそう。自分たちの経験が、他の団体の経営に活かせるなら、ぜひ貢献したいとのことでしたので、相談してみたい方は、お気軽にお声掛けください。(野田香織)

\ 皆様の声をお寄せください /


今後、ソーシャルイノベーション事業部では、メルマガ読者の皆さんとの交流を深めていきながら、よりよいコンテンツを編集し、お届けしていきたいと思っています。皆さんのご意見やリクエストを元にした場づくりも企画中。対話してみたいテーマや、ソーシャルセクターの皆さんに聞いてみたいことなどなど、お寄せいただけたらうれしいです!

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発行元:
NPO法人ETIC.ソーシャルイノベーション事業部
incu@etic.or.jp

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