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みずみずしい本日20231008

最近おつかれ気味。頭で考えて生きていると、心の潤いがほしくなる。と、手を取ったのは「生きるぼくら 原田マハ」

東山魁夷の「緑響く」が表紙絵のこの本に引き寄せられた。
この優しく包み込まれる、けど、深く静かな、厳かな緑はなんだろう。
はぁ。。とため息しか出ない

表紙絵もよいけど、もちろん小説の中身じたいもよい。

人間味あふれ、愛情あふれ、シンプルでやわらかい文章の海に包まれ、たちまち心と体がほぐれていく。

もちろん人によるんだけど、日本人って、無遠慮な言動の人、多くない?
例えば視線。無遠慮に人のことジロジロみたり、じーっとずっと見ていたり、睨んできたり、「どういう育ちしてきたの?」って人が多いなと感じる。

人を無遠慮にジロジロするのは、はしたないことだし、やられる方は不快だと教えられなかったのかな。気づかないのかな。
海外では、やはりそういう行為は「失礼」だから、あまりやる人は少ない。人種差別的な人はやるけど。仮にすてきだなっと思ってじーっと見ていると、見られている方がだんだん嫌そうな顔している。
それに、思ったことは喋るから(素敵だと思ったら、その洋服素敵だね、どこで買ったのと普通に喋るし、ちょっとどいてくんない、とかも普通に言う)、日本人のようにジロジロ見て、相手に何か目線で訴えかける、という意味わかんないことやる人、あんまりいない。

そして、ここが大きなキモだと思うけど、特に電車やバスなど公共機関内では、「穏やかそうな人や優しそうな人は強く当たられてしまう」こと。日本人って男女問わず、自分より下を探すのを好む人が多いから、自分より弱そうだと本能的に感じたら、その人を押したり触ったり割り込んだり、平気でしていいと思っている。

だから、穏やかそうや優しそうな雰囲気を出してはいけないのよね。私自身、無表情またはやや不機嫌そうな表情を作って公共交通機関を利用するようにすると、周囲が遠慮するのが分かるけど、「今日もすてきな一日ねフフン」的な穏やかなオーラをまとっていると、押されたりする。日本人のこういうとこ嫌いだな~。日本のこれまでの歴史や文化、食、芸術は好きだけど、今の日本人は嫌い。今の日本人のメンタリティーが嫌い。みんな品性や知性、欠けすぎてない?どうした?これ何教育なんだ?

で、話は戻るけど、この本は、そんなギスギスした社会で、外では自分を守る鎧をつけている私を、家では解いてくれる本。出会えてよかった。

人間の基本って、自分たちで協力して食べ物を作って、住居を整えて、家族の時間を慈しんで。それだけじゃないかな。

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