「海と毒薬と私」INDEX

第人気連載「海と毒薬と私」のインデックスのページです。

遠藤周作の「海と毒薬」は、文庫で196ページと、あまり長くない小説です。

全3章からなります。第二章以外は各チャプターにタイトルがついていないので、書き出しの一文を添えています。

それぞれの章について、どれくらいの文量を書くかはわたしの気分次第ですが、どうぞお楽しみに。

不思議な前夜談もどうぞ。本編が長くて重いので箸休めにおすすめです。


第一章 海と毒薬

八月、ひどく暑いさかりに、この西松原住宅地に引越した。


Ⅰ 「おやじの回診は何時に変ったんや」


Ⅱ 本当にみんなが死んでいく世の中だった。


Ⅲ 「五十六億七千万、弥勒菩薩はとしを経ん、まことの信心うる人は、このたび燈を開くべし……」

Ⅳ 手術の失敗は当事者たちの沈黙にもかかわらず、地面にしみる汚水のように教室にも病棟にも拡がっていた。

Ⅴ おばはんの死んだ夜、研究室で寝ていたためか勝呂は風邪をひいた。


第二章 裁かれる人々

Ⅰ 看護婦

Ⅱ 医学生

Ⅲ 午後三時


第三章 夜のあけるまで

Ⅰ 午後三時、白い手術着を着こんで顔の半ばをマスクで覆ったおやじと柴田助教授が、将校たちにとり囲まれながら姿をあらわした。

Ⅱ 手術室を戸田が一番最後に出ると、廊下で浅井助手がガーゼに包んだ手術皿を手に持ったまま唇に微笑をうかべて待っていた。

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