沖縄は那覇で中締めしましょうね〜
那覇を出れなくなってしまった。
一泊800円のドミトリーに泊まっていて、日雇いに出たり、路上で占いをしたり、頼まれごとでお金をもらったりしているのに何故かお金がなく、目的の地である四川は成都に辿り着くための航空券も未だ手元には無い。もはや成都は住んでいる場所という感覚にすらなってきた。
路上とドミトリーで出会った男4人で、部屋でも借りて「次の旅に備えようか」と握手したけれど段取りは悪く風邪気味の身体に鞭打ってヨレている。
東京で出会ったコザ出身の男たちにLINEで「あなたは素晴らしいところで産まれたのね」と大事な場所を思い返させる作業をすれば、自分含めて30歳前後の男は「帰る場所は自分で無くしている」ものなのだと気づく。
自分に厳しいのが美徳で合っているんですか?
「人に優しく、自分にも優しくいきましょうねえ」
「沖縄マジック」という言葉はあまりも安っぽくて好きじゃない、だけどその通りで、日中でも夜でも人と人とのコミュニケーションが円滑で壁はなく見知らぬ人とも日本語で話し込めてしまう、外国とも違う不思議な感覚と日本語話者であってよかったと思ってしまう。
「沖縄の人?」
生来の濃い顔と、まばらな日焼けが沖縄の人と思わせるらしい。やはり暑い土地が合っている。
流れ着いた先なのかもしれない、沖縄でやるべきことと、成すべきことが生まれたことにただただ感謝である、何故もっと早く…とは思わないが、もし今よりも後に来たとしたら?という妙な恐怖を感じる程にこの沖縄の地が眩しく美しく、優しく、今までの人生全てを肯定してくれる。
「何も間違ったことはなかった、僕らはまだ旅の途中」
Music : 透明人間 - 東京事変
Location : NAHA OKINAWA
2019.8.31
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