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銀色~銀盤の選手とモードなドレス~

銀色

銀色は高級感がありながらも上品なイメージの色。

冷たい印象もあるけれど、シャープなイメージもある色。

 銀、と聞くと、今だったら最初に銀盤を連想する。私は気になるものは何でも見るし、何でも読む。最近見ていたのは、 『ユーリ!!! on ICE』というアニメ。最近のフィギュアスケートは疎いが、何年も前には真剣になってフィギュアスケートを見ていたから気になって見始めたら、ギャグもあり、話の深みもあるバランスよく楽しめるアニメだった。『ユーリ!!! on ICE』は日本だけでなく、世界的にも話題になり、各国のフィギュアスケート選手も注目していたようだしね。

 あのアニメで一番驚いたのは、ランビエールが本人役で出演したことだった。私は昔、海外の選手では一番ランビエールが好きだった。スケートに詳しいわけではないけれど、品性を感じさせる彼のスケートは美しいと思ったからだ。

 最近も、クリスマスオンアイスが偶然テレビでやっていたから見たけれどやっぱり何年経ってもランビエールは美しかった。

 日本の選手だったら、高橋大輔選手が好きだった。情熱的で、思わず彼が作り出す世界観に引き込まれてしまう。

 クリスマスオンアイスでは、高橋大輔選手とランビエールの競演があって、両選手とも好きな私としては、画面越しではあっても見られたことが最高にラッキーだった。

 競技としてのプログラムも面白いけれど、アイスショーやエキシビションはそれぞれのスケーターの個性が見られるから好きだ。

 そうした面で言うと、ジョニー・ウィアーはセルフプロデュースの達人だと思う。衣装を見ればモード系ブランドのファッションショーのようだし、選曲もレディーガガを使用していることが多く、男子選手でありながら奇抜なメイクをしていることも多い。でも、その全てが融合して、一つのステージとなり、その中で舞うように滑る。さすがだ、ジョニー・ウィアー。

 銀色、と聞いてもう一つ思い出した。それは、何年か前に従兄の結婚式に行った時のこと。

 当時の私はフォーマルドレスを持っておらず、慌てて母がフォーマルドレスを買ってくれた。そのドレスはグレイッシュシルバー。ストラップやベルトなど差し色は黒だった。

 グレーだと地味だが、シルバーの糸も織り込まれているため、地味過ぎず、華美過ぎないドレスだった。お店の人も母も「モードっぽくて合ってると思う!」と言ってくれたから、そのドレスを着ることにした。

 だが、結婚式の少し前。私はハロウィンイベントで表面の髪だけ赤く染めていた。結婚式になっても色落ちしておらず、私の頭は赤毛だった。ヘアアクセサリーや靴は自分で選んで用意していたけれど、全部ドレスに合わせて黒。しかも、靴はロッキンホース。

 もう、どう考えてもバンドの追っかけをしているバンギャのような状態だった。※その時点ではバンギャは引退していたのだが……

 しかし、誰も止めず、否定もしなかった。だから、私は赤毛でグレイッシュシルバーのドレスにロッキンホースのまま結婚式に出席した。メイクもセルフでしていたが、アイシャドウはドレスに合わせてグレイッシュシルバー。