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大久保寛司's RADIO「あり方研究室」VOL.4 「純粋な情熱が、人も世界も変えていく」

大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!
第4回のテーマは「純粋な情熱が、人も世界も変えていく」です。

■VOL.4 大久保寛司's RADIO「あり方研究室」〜「純粋な情熱」〜


令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。

これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。

これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。

〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司

「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。共に学んでいきましょう!

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「あり方研究室」VOL.4

今回のGUESTは、元宝塚歌劇団娘役で、現在は、一般社団法人Huuugの代表理事・妃乃あんじさんです。

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妃乃さんは、宝塚歌劇団月組娘役として9年間舞台を務め、退団後は被災地復興支援として、次世代を担う子どもたちが夢と心を育み、力強く成長できるようなステージをプロデュースされています。

妃乃さんが代表を務める「一般社団法人Huuug」は、独自で開発した「Huuugなりきりステージ(幼児向け情操教育プログラム)」をはじめ、様々な「イベント(大人向け宝塚ショーなど)」「講演会(自治体・企業様向け)」を通して、より多くの人々と笑顔と感動の共有ができるように、宝塚歌劇団出身者のプロの技術によって人々の心の健康に寄与することを目指しています。

■一般社団法人Huuug


VOL.4のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。

VOL.4「純粋な情熱が、人も世界も変えていく」

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宝塚歌劇団での最後の公演、その半年前に、妃乃さんは、最大の理解者であった最愛のお母様を亡くされてしまいます。

宝塚を辞めた後は、自分が全身全霊でお母さんを支えていこうと考えていた妃乃さん。お母さんが亡くなった11日後に、東日本大震災が起こりました。

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妃乃:心にぽっかりと穴が空いてしまって。初めてどん底を感じました。次に頑張る気力がなくなったんです。
命を懸けて守りたいと思った母もなくなって、自分が全て培ってきた宝塚も辞めて、どうして生きていけばいいのか…という気持ちになりました。

大久保:その後、東北のボランティアに行かれたんですよね。
何をするかも、何ができるかも、何もわからない状態でしたよね?

妃乃:最初は勇気が要りました。
気持ち的にもまだ閉じこもっていたし、外の世界に出るっていうのは…。

ボランティアは、人生において、一度もしたことがなくて…これまで、自分の夢とかやりたいことばかりを追いかけてきました。

自分が毎日悲しくて、涙を流しているんですが、私以上に悲しい思いをしている人がいるんじゃないかと、ふと頭をよぎりました。

自分が何か役に立てるとは全く思えなかったのですが、同じ日本人として今の現状をしっかり見て、自分にできることがあるかどうかを模索したい、
自分の一歩を踏み出すために行くことが必要なんじゃないかと思いました。

大久保:実際に行ってみてどうでした?

妃乃:最初のボランティアの体験は、衝撃的でした。私の役割は、集会所のテントの中にいらっしゃるおじいちゃんとおばあちゃんのお話を聞くというものでした。そこで、みなさんの生々しい震災のお話や思い出を聞いていました。

そのとき、その集会所に一人の漁師さんがいらっしゃって、
指を向けられて「宝塚上がりのお嬢ちゃんに何がわかる!とっとと出ていけ!」って怒鳴られました。人生初ボランティアで、どうしよう…と。
とっさに私も、「わからないかもしれません。私も私の一歩を踏むために、ここにいます」とお答えしました。

そうすると、漁師さんは立ち去られました。
もう二度とボランティアで、こんな怖い思いはしたくないと思いました。
でも、そこで出会った方々といろいろなお話をする中で、
私にもできることはあるのかもしれない…という感覚がありました。

そこで、大きなことはできなくてもいいから、続けてみようと思い、
2年間、毎月1回、大阪から東北に通い続けました。

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大久保:毎月、どうやって、東北には通ったんですか?

妃乃:大阪から車です。ホテルが難しかったので、車で寝泊まりしながら。
東北は、寒い時期もあります。東北の冬を舐めるな!と言われました(笑)本当に、身も心も、まつげまで凍りました。
そのうち公民館や空き家みたいなところを借りて、寝させてもらったりとか色々転々としながら、ボランティア活動を行いました。

私の活動の中心としていたのが、「ご遺体の捜索活動」でした。
私の中では、心の支援のような気持ちでやっていました。

1年、2年経つと、ご遺体の捜索すらされなくなってくるんです。
でも、子どもをなくされたお父さんやお母さん、奥様をなくされた旦那さんは、ご遺体と対面していないと、「どこかにいるよね」とか、一歩を踏み出すことになかなか繋がらないということがあったんです。
その方たちの、「まだ自分たちの子どもや奥さんは見つかってないのに…」
というお気持ちで、苦しい思いをされているのをすごく感じたので、「まだ忘れていないよ」っていう心の支援に少しでも繋がればいいなと思って、長く続けていた活動です。

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打ち切りになった場所でも、警察に捜索の申請を出したりしながら、警察や役場の方にも協力してもらって、ボランティアの方々と、作業をしました。
皆さんずっとできるわけではないので、残りは私とあと1人〜2人で続けていていた活動です。

「まだ探してくれている人がいるよ」「忘れてないよ」
というメッセージを伝えたかったんです。

私の母はベッドの上で、家族に看取られて亡くなりました。
それが当たり前のことじゃないということにも気づけました。

病気で亡くなるということも、とても、辛かったんですが、
東北の方々は、最期、会えなかったりした方もいらっしゃるし、
亡くなるときにベットの上とかそういう暖かいところではなかった方もいらっしゃるんだ…って。

そのことを実感した時に、心の傷は数年で消えるものではない、
ずっと続くものなんだなと思いました。

私もご遺族の方との関わりや気持ちだけは、
自分の中で消し去ることがないようにしたいと思ったんです。

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妃乃あんじさんのお話は、VOL.5 中編につづきます。

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✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。

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大久保寛司(おおくぼかんじ)「人と経営研究所」所長

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日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。
特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。
著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。

大久保寛司著「あり方で生きる」

■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。

「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、
よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。

■「あり方で生きる」音声ナビゲーション

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VOL.4のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。

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46「理想を語ることと、実践することは別次元」
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✴︎妃乃あんじさん 続き「中編」はこちらから↓




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