5/31「ChatGPT、生成AIでマーケティングはどう変わる?」プロンプト実践講座補足
ウェビナーをご覧の皆様。ありがとうございます。
放送時間の関係で大胆にカットしている部分が多く、やや伝わりづらい部分があるかと思いますので、本ページにて詳細を記載させていただきます。
動画の補足としてご覧ください。
ChatGPTへの指示 (プロンプト) のコツ
アウトプットの方向性を限定する
アウトプットの形式を限定する
一つの意味にしかとらえられない文章にする
タスクを細かく切り分けて指示する
フィードバックを繰り返す
1. アウトプットの方向性を限定する
ChatGPTは、与えられた条件に合う文章を生成します。できるだけ条件を言語化してChatGPTに指示を与えることで、アウトプットされるアイデアの内容を望む方向性に限定することができます。
例
一つ目のプロンプトでは
・プロモーション施策
・プロダクト内容の改善方法
・施策実行のための手順(「ターゲットの明確化」など)
というように、複数の領域、粒度が混在するアウトプットとなりました。
もし、プロモーション施策を中心に出したい場合は、二つ目のプロンプトのように方向性を限定することで望むアイデアをより早く得ることができるでしょう。
マーケティング業務でよく使う条件
ターゲット顧客、商品の特徴
リサーチ、ペルソナ作成、キャッチコピー作成などの多くの業務で出番があります
これにより、自社商品やターゲットに当てはまらないようなアウトプットを防ぐことができます
目的を明確化する
「クリック率を高めるための」「Twitterでバズるための」など目的を指定することで、その目的に最適化されたアウトプットがされる傾向にあります。
2. アウトプットの形式を限定する
単にアウトプットさせるだけでなく、どんな項目を含めてほしいか、どんな書き方をしてほしいかなども指示することで、より有益な情報を得ることができます。
例
1のアウトプットに対して追加でアウトプットの形式を指示してみます。
マーケティング業務でよく使う条件
アウトプットの分量の指定
文字数、アイデアの数などを指定することで、各作業に過不足ない情報量を確保させることができます
アウトプットする項目の指定
例えばアイデア出し業務であれば、アイデアの詳細、そのアイデアが有用である根拠など
意思決定に必要な情報を思い浮かべ、可能な限り指示しましょう
書式の指定
例えば、箇条書き、表など
マークダウン記法の指示も可能で、見出しなどの装飾をつけさせ、そのまま別媒体に貼り付けることも可能です
3. 一つの意味にしかとらえられない文章にする
複数の解釈ができてしまう文章では、望むアウトプットが得られない可能性があります。
できるだけ、一つの意味にしかとらえられない文章でChatGPTに指示しましょう。
例
意識すべきこと
短文の箇条書きにする
指示語はなるべく用いず、名詞を用いる(同じ名詞を繰り返しても良い)
主意を伝えたあと、条件や備考を付け足す
4. タスクを細かく切り分けて指示する
多くの工程で成り立つ業務は、最終アウトプットだけを指示してもうまくいきません。
ひとつひとつを評価できる程度のタスクに切り分けて指示するようにしましょう。
タスクを切り分ける作業自体をChatGPTに指示することも有効です。
「○○するための手順をできるだけ具体的に細かく教えてください」など。
5. フィードバックを繰り返す
ChatGPTのアウトプットに対して足りないことを指摘したり、方向性を修正したり、さらにアイデアを出すようフィードバックしましょう。
一度の指示で完璧なアウトプットを得ようとしても難しく、プロンプトを練る時間もかかってしまいます。
まず最低限のプロンプトでアウトプットさせ、フィードバックを与えることで効率的に望むアウトプットに近づけることができます。
よく使うフィードバックの手法
発散、幅出し型
初めのアウトプットに対して不満な点を指摘して、別の方向性のアウトプットを出させます。
収束、深堀り型
初めのアウトプットのいい点を挙げて、さらに深い情報を引き出します。
アイデア出しであれば、特定の方向性のアイデアの量をより多く出させることにも使えます。
その他のTips
役割、人格を与える
これによってアウトプットのクオリティが上がるとの報告もあります
「貴方はプロのマーケターです」「あなたは成功している投資家です」など
丁寧な口調で依頼する
これによってアウトプットのクオリティが上がるとの報告もあります
「ステップbyステップで考えてください」と付け加える
これによってChatGPTが順を追って思考することになり、アウトプットのクオリティが上がるとの報告もあります
「最高の○○を考えてください」と指示する
これによってアウトプットのクオリティが上がるとの報告もあります
ChatGPTにタスクの進め方自体を聞く
「最高の記事を書くための手順を教えてください」など
ChatGPTから質問させることも有効
「○○するにあたって足りない項目があれば質問してください」と指示することで、ChatGPT自ら良いアウトプットに近づけていく
備考
書式の厳密さについて
セミナー内では箇条書きにする際「#」「-」を使っていますが、これを使わないと適切に指示が通らないというわけではありません。多くの記号で代替可能です。
また、前提条件や制約条件など見出しを分けていますが、まとめても問題ありません。
GPTは自然言語を理解できるAIです。特定の記載の方法でないと指示できないわけではなく、表現の揺れや曖昧さにもある程度対応ができます。なるべく、一つの意味にしかとらえられない文章にする努力はすべきですが、厳密な指示を求めるあまりプロンプト作成に時間がかかっては本末転倒です。
意外とルースなプロンプトでも高いクオリティのアウトプットが出るケースもありますし、アウトプットの質が悪ければ後からフィードバックすればよい、と割り切ることをお勧めします。
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