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007 不適切にも程がある

偶然観たテレビドラマが面白く
一気に観てしまった。
ミュージカル的な演出があるのも
斬新で楽しかった。

過去の日本の姿はその時を知らない人には
完全なフィクションに映るかもしれない。
しかし、あんな時代があったのだ。

さすがにバスの中で誰かが
タバコを吸っていた記憶はないが
確かにバスの座席にはひとつずつ
灰皿がついていた。

就職して一番に覚えさせられたことは
どのコップが誰のものかだったし
お茶なのかコーヒーなのか
ブラックなのかお砂糖は何杯か
最重要事項のようにメモをして

朝、10時、お昼、15時と最低4回は
重たいトレイを持って課員に飲み物を配った。

喫煙者には朝灰皿を出して夕方片付けた。

飲み会では偉い人の隣は若い女性
お酒をつぎに回るのが常識と教えられ
2次会ではチークダンスが待っていた。
(2次会の参加は家が遠いという理由で
拒否していたのでダンス経験はない)

職場では挨拶代わりに
今日もかわいいね〜
身体的なことや
彼とのこと
みんな土足で踏み込んできたけど
それが当たり前だったから
答えたくないことには
ヘラヘラと笑うしかなかった。

そうか……全部不適切だったんだ。
笑ってちゃいけなかったんだ。

社会は目に見えて変わっていく。 
いや、すでに変わった。

生きてきた時代の違う人間が
職場という同じ空間で探すには
まずはお互いを知ることが
大切なのかもしれない。

最近の若いもんは……でも
パワハラだ!でもなく
お互いの生きてきた背景、価値観を。

擦り合わせることは難しくても
まずは知ることから始めよう。


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