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001 エッセイを書くことに決めた
ひさしぶりに外に出た。
特段引きこもっていたわけではないけれど
春が来てから朝の時間帯に外に出たのはひさしぶりだ。
いつものこの時間はYouTubeで鳥のさえずりや
川のせせらぎの音を聞きながら読書をして
精いっぱい余裕のある朝を演出しているか。
各種締め切りに追われて
すでにパソコンに向かって
余裕とは正反対の朝を始めているか。
近所を一周して気づいた。
わざわざYouTubeなんか流さなくても
外に出ればたくさんの鳥の声がした。
まだ色の淡い新緑がところどころに
混じった山が広がっていた。
そうだった。
わたしはもっとゆっくり生きることに
決めたんだった。
季節を感じて「生きてるな」って
思いながら暮らすはずだった。
人はすぐ忘れてしまう。
欲しかったものを手入れた時の感動を。
持っているもののありがたさを。
だから私は書くことにした。
なんでもない人のなんでもない日常を。
そして誰にもどこにも話せなった
自分の平凡な人生の話を。
2024.4.19
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