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身体を洗うのはパフォーマンスです(二回目に限り)

スーパー銭湯はお好きでしょうか。私は大好きです。
たった千円前後払うだけでキレイなタオルが借りられてあとで洗わなくて良い大きなお風呂に入れて場所によっては露天もありさらにサウナでアヘ顔を決められるのですから、こんなにオトクな場所はありません。やはりアヘ顔になるのは気持ち良いですからね(卵が先かのパラドックス)
そんな攻守最強のスーパー銭湯ですが、これは一定のマナーの上で成り立っています。大衆浴場なわけですから、利用者が見てて不快にならないよう振る舞うのが紳士です。マナーは人を作りますし、人はマナーを守ります。それが一番ステキなことなのです。

スーパー銭湯のような大きなお風呂に入る時、皆さまはどうするでしょうか。
かけ湯をする。
体を洗う。
髪を洗う。
どれも良いですね。きったねえお体のままお風呂に入るなど言語道断です。
そういうのは家のお風呂でやるべきです。
ちなみにどこかで見聞きしたのですが、体の汚れはある程度湯船に入ってからの方が、なんかこうふやけて出てくるので良いそうです。
深夜徘徊してる時に真正面から歩いてきた冬なのに半袖のおじさんがそう呟いていました。ネットで見聞きする情報なんてソースはその程度のものですので皆さん信じないように。
私は勝手に信じて
髪を洗う→手で軽く体をこする→湯船→体をしっかり洗う
を繰り返しています。別に何がどうというわけではないですが、精神の問題です。家のお風呂くらい自分が気持ち良いように入るのが、自分のためです。精神くんは身体くんのことをいたわるようにしましょう。

ということで、私はスーパー銭湯でお洋服をヌギヌギした後は、髪を洗い身体をしっかり泡泡で洗ってから湯船に入ることにしています。
先に湯船に入られている諸先輩方にマークされているつもりで清潔感たっぷりの行動を見せつけてやるのです。
多分これが一番普通で何の問題もない方法だと思います。中にはかけ湯だけしてそのまま湯船に直行するおじさまたちもいらっしゃいますね。
私はそれをばっちいと思う性格をしておりますので、そういう方からは離れて湯船を楽しませていただいております。個々の清潔感なんてそれぞれですからね。なんなら、かけ湯しているだけマシです。

さて、スーパー銭湯というのは素敵な施設ですので、お風呂のあとにゆったりくつろげる寝転びスペースや、お食事処などが併設されてたりします。
これが中々に厄介なんですよね。理由は太るからです。お風呂の後に食っちゃ寝を強いられてるんです、我々は。恐ろしいやつですよスーパー銭湯のやつは。
なにせ、お風呂から出た後何でも出来るということなのです。なんならもう一度お風呂に入ることが出来るのです。

ここで考えていただきたいのですが、私は先日とあるスーパー銭湯に行きました。中々に大きなお風呂と露天だったものですから、存分に味わって身体がぽっかぽかになった後に寝転びスペースでパンフレットを読み込むほど満足感を味わえました。
そしてそのパンフレットには、私がお風呂に入ってる時に見つけられなかったちょっと隠れた小さい露天もあると書かれているじゃないですか。
私は二本目のコーヒー牛乳をしっかり体内に取り入れ、もう一度お風呂に行こうと立ち上がります。
館内着を脱ぎ、全裸で浴場のドアをあけました。
そして立ち止まります。
「私はもう一度身体を洗うべきなのか」

私はついさっきまで、生活の中で一番清潔である状態の身体でした。いわゆる「お風呂上がり」です。
そして新しい下着に着替え、清潔な館内着を来てコーヒー牛乳を二本飲んだくらいでお手洗いにも行っていません。なんならまだ身体は入る前からぽかぽかです。
そんな状態でも身体を洗うべきなのか。普通に立ち止まって少し考えるほどでした。
だって、ついさっきまで私の身体は最麗だった(最も綺麗という言葉を今つくりました)
なら身体を洗わずに小さな露天に直行しても良いのでは?
綺麗なのにもう一度身体を洗うなんて無駄な行為です。お湯も石鹸ももったいない。というか単純に面倒くさい。
じゃあ洗わなくていいのでは? 一瞬、私の脳裏にその考えがよぎりました。

ですが。この疑問の答えは逆の立場になったら明白ですね。
答えは「てめえの事情なんて知らねえからさっさと洗え」でございます。
浴場に入った時点で、過去の事なんて関係ありません。
その時点でそいつは「今浴場に足を踏み入れた汚えひよっこ野郎」として見られるのです。だからいかにそいつの身体が綺麗でも、先にお風呂に入られている皆さまに対して「身体を洗う」という姿を見せなくてはいけないのです。
それがただのパフォーマンスであったとしても。ただの茶番だったとしても。それが紳士である皆さまの最善の行動なのです。先客が安心するのであれば、貴方はキレイな身体をもう一度磨く事になるのです。
マナーは人を作りますし、パフォーマンスは安心を作ります。過去の事は忘れましょう。




そう、つまり過去のことは水に流すということですね、風呂だけに。(超絶おもしろポイントなのでここでエッセイを終わります。私はエッセイを一番の絶好調で終わらせることが出来るなんとも余裕な人間なのです。だからみなさま、早くスキをしてSNSに拡散してこの画面を閉じて下さい。このエッセイの超絶おもしろポイントで読み終えたこのタイミングで。早くしないとテンションが落ちてしまいます。最後に、なにか謝らなきゃいけない気がするので謝っておきます。すみません。はい、今回は以上です。それでは)


サポートという機能があるのに初めて気づきました。みなさんもそうだと思うのでぜひ私のエッセイで試してよいですよ。お願いします。