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【第2回】GIGAスクール構想について考えてみた

お待たせしました。第2回です!
今日も「GIGAスクール構想」について深堀りしていきたいと思います。引き続き、お付き合いをお願いいたします。

GIGAスクール構想って具体的になにをやるの?

GIGAスクール構想では、Society5.0時代に生きる子供たちの未来を見据え、児童生徒向けの1人1台学習用端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化された創造性を育む教育を、全国の学校現場で持続的に実現させるために以下のようなことを行います。

①学校内の大容量高速通信環境の整備
②学習者用端末の導入
③学習ツールと校務のクラウド化
④ICTの活用

①学校内の大容量高速通信環境の整備 とは

学校内のすべての教室まで、高速かつ大容量の通信ネットワークの整備を推進します。具体的には、同時多接続でも安定して快適な無線LAN環境の整備を実現しようとしています。
今後は動画教材を使った授業や遠隔授業も増加し、より高速かつ大容量なネットワークが求められます。全校生徒が同時にネットを使用しても、Wi-Fiの通信が切れたり、遅くなったりしない環境整備が必要ですね。

②学習用端末の導入 とは

学習ツールとなるパソコンやデバイスといった端末を児童生徒1人に対して1台を支給します。学習用端末は、シンプルで壊れにくく、メンテナンスも楽なうえに安価であることが求められます。
日本HP社が提供するChromebookは、合板の場合122㎝から、コンクリートの場合76㎝から落としても割れたり、凹んだりすることがない安心設計になっているそうです。うっかり机の上から落としてしまったとしても割れたり凹んだりすることがないのは、子供たちにとっても安心ですね。

③学習ツールと校務のクラウド化 とは

児童生徒や教職員が使うツールを、従来のようにあらかじめパソコンにインストールするソフトウェアではなく、Webブラウザ経由で使うクラウド型のアプリケーションへ移行します。
また、文部科学省はクラウドの活用により、教務、学籍、学校事務などを一括管理する「統合型校務支援システム」の運用を想定しています。これにより、教員の業務効率化や負担削減が期待できます。

④ICTの活用 とは

ICTを含む様々なツールを駆使して、各教科等での学びをつなぎ探求するSTEAM教育は、探求のプロセスにおける様々な場面においてICTを効果的に活用することができます。

予算ってどうなっているの?

文部科学省の発表では、以下の通りGIGAスクール構想の実現に向けた予算が確保されています。

<令和元年度補正予算額 2,318億円>
 〇「1人1台端末」の実現 1,022億円
 〇学校ネットワーク環境の全校整備 1,296億円

<令和2年度補正予算額 2,292億円>
 〇「1人1台端末」の早期実現 1,951億円
 〇障害のある児童生徒のための入出力支援装置整備 11億円
 〇学校ネットワーク環境の全校整備 71億円
 〇GIGAスクールサポーターの配置 105億円
 〇家庭学習のための通信機器整備支援 147億円
 〇学校からの遠隔学習機能の強化 6億円
 〇「学びの保障」オンライン学習システムの導入 1億円

GIGAスクール構想の実現に必要な予算は、合計で4,610億円あります。金額のスケールが大きすぎてイメージが付きにくいですが、この予算額からも分かるように、国としてGIGAスクール構想の実現に威信をかけているのが実感できますね。
新型コロナウイルス感染症が収束に向かっていない状況下において、学校ではない場所でも児童生徒が分け隔てなく勉強ができる環境を整えてあげることが急務です。GIGAスクール構想の実現を通して、その環境を整備していくことで、子供たちがICTと共にのびのび生きられる時代になると良いと思います。

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