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ブラック・クランズマン

スパイク・リー監督作品。

予告編は軽快でコミカルな印象を与えるけれど、本編で私は冒頭のアレック・ボールドウィンがカメオ出演した、なんとか氏の演説ですでに気分が悪くなった。


真剣に観ると、何度も出てくる差別発言に吐きそうになるけれど、これは映画なんだと思いながら観た。ただ、事実の方がもっと深刻なのだから、複雑な気持ちだ。ジョン・デヴィッド・ワシントンとアダム・ドライバーが良いコンビだった。覆面捜査がバレた時のことを考えると、下手なスパイ映画よりもドキドキした。日本語ナレーションの予告編とは全然テンションが違う。

ドイツに住んでいても、明らかにネオナチだと分かる服装をしている人もいるが、そういう人には近寄らないようにする。むしろ見た目には普通の人でも頭の中ではガチガチの差別思想を持っている人もいて、そちらの方が怖かった。幸い私の暮らしたブレーメンやハンブルクは、様々な人種の人がいて、リベラルな人が多かったから、外国人だということで嫌な思いをしたことは20年あまりのうち数回だけだった(それでもゼロではないのだ)。意識しないで楽しく生活していることがほとんどだったが、日々頭のどこかで差別される可能性を忘れることができずにいる人達もいるのだ。これは経験してみないと、理解できないかも知れない。だから私がロンドンのようなコスモポリタンな大都市が好きな理由の一つは、その『何でもアリ』と認める寛容さにある。

話が飛んだ・・・。

ジョン・デヴィッド・ワシントンはご存知の方も多いと思うけれど、デンゼル・ワシントンの長男で、俳優になる前はプロのアメフト選手だった。NFLヨーロッパに属し、ハンブルクのSea Devilsというチームでプレイしていたこともある(観に行ったことはない)。

初めて出演作を観たけれど、顔は母親似、しゃべり方は父親そっくり。演技も上手いし、ファンは今後の活躍に興味津々だろうと思う。



地球外の生命体から見たら、地球人は皆似たり寄ったりだと思うんだけどねぇ。

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