ミニベロと革ジャンの類似性

 ミニベロ(小径車)が街なかにたくさんあふれている。10年くらい前まではこんなに走っていなかったと思うが、かなりたくさんの方々がミニベロに乗っている。自分もそのうちの一人だ。ただ、街なかを駆けるミニベロを見ていつも思うことがある。”なぜミニベロを選択したのだろう…”と。

 ミニベロはタイヤが小さい自転車である。正直言ってコスパの悪い製品だと思う。例えば、タイヤ。タイヤが小さいということは地面と接地する回数が多いため、摩耗が早くなる。にもかかわらず、値段は決して普通のサイズのタイヤより安いわけではない。自分はpanaracerのminits liteというタイヤを使用しているが、場合によっては軽自動車のタイヤより値段が高かったりする。

 ミニベロはサイズはミニだが、別に軽いわけではない。製品の軽重は素材が何かによるわけで、サイズは多少影響してもそれほど軽くなるわけではない。

 ミニベロはタイヤが小さい分、走行安定性があまりよくない。正直フラフラすることが多い。26インチのタイヤだとフラフラする場面ではないのにミニベロならフラフラする。フラフラするということは事故につながる可能性も高くなる。

 正直いってミニベロは色んな意味でコスパの悪い製品だと思う。

 ただ、自分は長らくミニベロに乗っている。それは何故か?

 理由はたったひとつ。カッコいい(≒美しい)からである。それ以外に特に理由が見当たらない。ただし、ミニベロ=カッコいい(≒美しい)とは思っていない。というのも、大のオトナがミニベロに乗っている場合に”子どもが成長して乗らなくなった自転車をもったいないから乗ってるのかな!?”とか"サーカスのくまさんみたい..."とか思うことがある。別にディスりたいわけではなく、バランスが合ってないのかな!?と思ってしまうわけである。ミニベロからカッコよさ(≒美しさ)を取り除いたら、正直わざわざ乗ろうとは思わない。上に書いたようにあまりにもコスパが悪いからである。

 では、カッコいい(≒美しい)ミニベロの条件とはなんだろうか。もちろん、デザインになるわけだが、そのデザインがカッコいい(≒美しい)となるための重要な要素として、ホイールベースがあると思う。世にあふれるミニベロのほとんどがホイールベースが短いため、子どもの自転車に大人が乗っているように見えてしまうのではないかと常々思っている。これはひょっとしてチェーンの規格にしばられてるからではないだろうか?単なる想像なので、正確なことは全く分からないが、自分の乗っているミニベロのチェーン交換を自転車屋さんに依頼したとき、「この自転車はホイールベースが長いから、チェーン1本では足りないよ」と言われたことが印象的だった。所有しているミニベロを気に入っている理由がホイールベースの絶妙な長さにあったんだとその時思ったものである。そう思うと、ミニベロの最高峰であるアレックス・モールトンもホイールベースが長い。ホイールベースの長さとカッコよさ(≒美しさ)には一定の相関関係があると思うところである(自分はモールトンには到底手を出せれるような経済力を持たないが…)。

 そう考えると、似たような製品がもう一つある。革ジャンである。革ジャンは固くて、重くて、全然温かくなくて、クリームを塗ったりとか手間もかかる、非常にやっかいな製品である。にもかかわらず、着たくなる理由はただひとつ。カッコいいからである。それ以外に理由はないと思う。

 途中から何が言いたいのか自分でも分からなくなってきたが、とりあえず素直にカッコよさ(≒美しさ)を理由に求めることができる製品であり、変にスマートさや効率を追求していないところが良いと思う。自分はミニベロも革ジャンもどっちも大好きだ。

 (今日はこの辺で) 

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