富山県高野連招待試合

6月10日及び11日の二日間にわたり、富山市民球場(アルペンスタジアム)で大阪桐蔭を迎えての強化招待試合が行われました。富山第一、高岡第一、高岡商、富山商の4校がそれぞれ大阪桐蔭と一試合ずつを戦いました。

まず初めに断っておくと(断るまでもないでしょうが)、前田悠伍投手や南恒誠投手、徳丸快晴選手といった一部の主力選手が帯同していません(前田投手は初めからメンバー外、南投手を含む6人が入れ替え)。それでも全国区の高校と富山の高校では力の差は歴然でした。


試合結果

6/10(土)
①富山第一5-11大阪桐蔭
桐蔭 010 153 100 = 11
富一 020 100 200 = 5
大:境(138)、松井(143)、佐藤幹(132△)、横田(135)-南川、川口
富:村上(△125)、辻(131)、大城(130 ☆)、永田-占部
※△は左腕、☆はサイド、括弧内は最速
※永田投手は141という表示がありましたが、誤計測な気がします。おそらく最速は135。
本塁打:村本×2、山路
三塁打:小川(大)成瀬(富)
二塁打:境、薮本(大)村(富)

②高岡第一4-10大阪桐蔭
高一 110 000 200 = 4
桐蔭 200 080 00x  ~ 10
高:土肥(141)、梶、高松-高畑、竹田
大:安福(142△)、中野(147)、藤井-南川、川口
二塁打:南川、境、小川(大)吉田2、飯野(高)
※この日は5回終了をもって帰宅したので、それ以降の投手の球速はわかりません。

6/11(日)
①高岡商7-10大阪桐蔭
高商 200 14 =7
桐蔭 063 10 = 10 (5回降雨コールド)
高:近藤(134)、三上(128△)、田中(128)-鞍本
大:平嶋(146)-南川、川口
三塁打:薮本、南川、ラマル(大)
二塁打:吉田(大)松岡(高)

②富山商4-6大阪桐蔭
富商 000 010 120 = 4
桐蔭 001 032 00x = 6
富:上田(140)、足谷(131△)-秋田
大:松井(141)、森(142)、藤井、中野-南川、川口
三塁打:笹井(大)
二塁打:八瀬山、南川、ラマル(大)足谷2、福田、秋田(富)
※藤井、中野両投手は球速のメモをしていませんでした

ここからは4試合を通じて印象に残ったことを記していきます。

大阪桐蔭は誰が打っても大阪桐蔭である

今回、27名の選手が登録されていますが、試合に出たどの選手の打球もスイングが鋭く、打球が外野の深いところまで飛んでいきました(実際、富山第一戦では三本のホームランが出ました)。対戦する各チームの外野陣が深く守っていたので、外野手の間をひたすら破られるような事態はある程度回避できましたが、やはり怖さを感じる打球がかなり飛んでいました。

スーパー一年生

今回の招待試合では二人の一年生投手が登板しました。中野大虎投手は高岡第一戦と富山商戦に登板。初日の高岡第一戦では147km/hをマーク。フォームに躍動感がありますね。もう一人の一年生・森陽樹投手は187cmの上背から投げ下ろすストレートが魅力で、この日の最速は142km/h。中学時代からよく知られた投手のようですが、「この体格ならもっとスピードが出るのでは?」という印象。2年後に向けて成長が期待されます。

富山第一・村のバットコントロール

富山第一の4番を打つ村選手のバットコントロールは相変わらずいいですね。1年秋の北信越大会では敦賀気比の上加世田投手(現・日本大)から巧みなバットさばきでホームランを打ちましたが、その技術は健在です。もう少し迫力が欲しい感じはありますが(素人目)、センスの良さは光っていました。

高岡第一の土肥投手

この日の最速こそ141km/hでしたが、安定感が素晴らしかったです。平均球速も130km/h台後半で安定しており、富山県内のチームではなかなか攻略は大変かもしれません。球数が嵩み、球威が落ちた5回に捕まりましたが、それまではいい内容でした。数年後に楽しみな投手だと思います。

4校の打線の頑張り

4校とも敗れましたが、高岡商と富山商は安打数で相手打線を上回りました。高岡商の試合は両チームの投手陣が雨に苦しんでいたように見えましたが、それを差し引いてもよく打つなという印象。打線に関しては夏に向けて期待できそうです(前日の試合(県岐阜商戦)は完封負けだったので、この結果を鵜呑みにはできませんが)。富山商は2年生の3番サード・福田選手が3安打。非常に体格に恵まれた選手(187cm)で、夏の大会でも期待です。初日の富山第一と高岡第一についても、思ったより対応できている印象でした。

南川選手、お疲れさまでした

キャッチャーという大変なポジションですが、4試合すべてに出場。どれか1試合を他のキャッチャーに完全に任せるという選択肢があったように思いますが、それだけ南川選手への信頼が厚いということでしょうか。
これは大阪桐蔭の全選手に対して言いたいですが、富山で4試合も戦ってくれて、本当にお疲れさまでした。富山の美味しい食事は楽しめましたか?

もうすぐ大阪大会ですね。再び甲子園で富山県勢と大阪桐蔭が甲子園で対戦するのを楽しみにしてます(できるだけ上の方で)。

まとめ

今回の4試合で意外と通じた部分があった一方、主力を一部欠く中でも4試合を全勝する大阪桐蔭に格の違いを見せつけられました。ネット上で「大阪桐蔭とはレベルが違いすぎて、対戦してもあまり意味が無いのではないか」という趣旨の意見を目にし、一理あるなと思いました。とはいえ、普段なかなかお目に掛かれないレベルのチームと対戦出来たのは決して無駄ではないはず。この夏の富山県勢の活躍に期待します。


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