見出し画像

「感情」は自ら選択するものである■□下田コラム□■vol.61

昨日、名南経営の大津さん、労働法の弁護士として多くの実績を持つ向井さんと3人で会食する機会がありました。

人事労務の第一線で活躍しているお二人との対話の中で、私が感じたことは、結局は「人の感情をどう扱うのか?」

これが、人事労務の肝であり、それに尽きるのではないかということでした。

この日、会食の前は、ずっと学ばせて頂いている原田隆史先生のオンライン講座でした。

働く人が安心感と存在感を感じる組織づくりの理論と手法をみっちり学んでいましたが、ここでも言っていることは、「感情をどう扱うか?」ということでした。

原田先生は、世界レベルのアスリートや経営者のメンタルトレーナーもしています。
結果を出せるのか否かは、「感情」だといいます。

「感情」というと、私たちは、外からの刺激に対して、自動的に湧き上がってくるものと思いがちですが、そうではありません。

「感情」は、「選択する」ものだというのです。

つまり、外からの刺激に対して、「どの感情を選択するのか?」は自分が決めるのです。

何かの刺激に対して、とっさにマイナスの感情が出てしまったとします。
それにそのまま流されるのではなく、一度止まって、感情を選択し、変えるのです。

当然、すぐにできるようにはなりません。

世界レベルで結果を出す人は、それができるようにトレーニングするのです。
これがメンタルトレーニングです。

そのためには、どうするのか?

大切なのは、内省です。

立ち止まって、自分自身をもう一人の自分が俯瞰するように眺めてみます。そして、「自分はどうありたいのか?」を自分と対話するのです。

「自分はどうありたいのか?」を自分と対話する

前回のnoteの中でもご紹介したGCスートリーさんのあり方がまさにこれです。

言い換えれば、GCストーリーという会社は、全社で日常的にメンタルトレーニングをしていると言えるかもしれません。

人事労務の現場では、経営者も働く人も自分の感情に無自覚です。

もちろん、「怒っている」「悲しんでいる」「喜んでいる」という感情を実感していますが、「今、なぜその感情を抱いているのか?」ということに無自覚なのです。

そのため、最初に得た感情に支配されてしまいます

人事労務の顧問をしていると、残念ながら会社との関係がこじれてしまっているケースに遭遇します。

何か問題が起こり、それの対処が適切でないために関係性が悪くなってしまうのです。その大抵のケースで、当事者は、自分自身に問題があるのではなく、相手方に問題があると思っています。「会社が悪い」「上司の指導の仕方が悪い」「お客さんが悪い」と相手を責め立てます。

向井弁護士は、そんなケースでは、本人に日報を書かせると良いといいます。

日報で当日やった仕事内容などを詳細に書かせるようにします。

書くという行為はまさに内省する行為です。

これを続けさせるようにすると、自ら退職していく人が多いといいます。

おそらく、内省により、事実と表層ではなく、その奥にある感情に気づき、今自分を取り巻いている状況を認識することができるからだと思います。

私にも経験があります。

とある従業員の方が、会社とこじれてしまい、まともな関係性が作れなくなってしまっていました。

会社の人と一緒に私も中に入り、本人の話を聞きました。
とても弁の立つ方で持論をいろいろと捲し立てます。

私は一通り話を聞いた後に、「あなたのお話が正しいかどうかは私にはわかりません。ただ、会社に来て毎日そういう態度で過ごしていたら苦しくないですか?」と伝えました。

すると、それまでに相手に相槌も入れさせないくらい話していたのに、まったく喋れなくなってしまいました。

そして、1分くらいの沈黙の後、「苦しいです」と答えたのです。

私の投げかけをきっかけに、内省をしたのだと思います。そして、その時に自分の感情に気がついてたのでしょう。

その場はそれで終わりましたが、彼は数日後に辞表を提出しました。

「感情」に支配されるのではなく、「感情」はコントロールするものです。

そして、人事労務がうまくいくコツは、ややこしい事態になる前に、経営者と働く人が適切な感情を自ら選択できるようにする

そんな仕組みを作っていくことなのだと思った1日でした。



=======================
エスパシオでは、講師自身も2005年から実際に活用し、書籍の出版、新サービスの開発などを達成してきた目標達成のメソッドをお伝えするセミナーを開催しています!

本気で達成したくなる目標の立て方●
〜日本一の目標達成メソッド〜

会社経営する方、または会社で働く方にとって、目標を立てること、そしてその目標を達成することは必ず求められることです。
ところが、「目標の立て方がうまくない、目標達成が難しい」と苦手意識をお持ちの方が多いのが現実です。

実は、「目標の立て方、達成の仕方」には技術があるのです。
■開催概要
<日時> 2022年10月18日(火)13:30-17:00 
<料金> 22,000円/1人 (税込)
<実施形式> オンライン zoom開催
<参加対象者> 経営者、経営幹部、幹部社員、その他達成しなければならない目標がある方
<詳細・お申込み> http://ptix.at/nsdGlB
本セミナーは実践型のプログラムとなります。
セミナー内で個人ワークの時間をとりながら、ご自身の目標と目標達成のための具体的なプロセスを明確にしていきます。終了時には、「目的・目標設定用紙」が完成させることをゴールにセミナーを進めていきます。
みなさまのご参加お待ちしております!!
===========

組織文化設計の学校 Facebookページ> https://www.facebook.com/組織文化設計の学校-105229505168076/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?