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クリエイターの母親業 #04 2020年振り返り -リモートワークで変わったこと-

今年一年が怒涛すぎて、気付けば2020年に1本もnoteを書けていなかった…せめて振り返り記事だけでも筆を取りたいと思います。

重々しく始まったリモートワーク

新型コロナの感染拡大に伴って、わたしの勤務先でも4月にはリモートワークが解禁されました。元フリーランスで週末作家活動を行っていることもあり、自宅での作業環境はバッチリ!ウェルカム!な状態だったはずなのですが…

次第に夫の勤務先でも通常通りの勤務が難しくなり、娘の保育園でも「できれば登園させたくない」というご家庭が増えはじめた頃、とうとう緊急事態宣言の発令があり5月から夫の職場は出勤停止の自宅待機、保育園も登園停止の完全自宅保育となりました。
この後の2ヶ月間がとにかくしんどかったです。そして6月には、自分の関わっている新規事業のリリースが迫っていました。

ライフスタイルへの影響

家族が家にいながら仕事をする難しさは、想像以上でした。子を抱えながらPCに向かいミーティングに参加するだけでなく(当然カメラはオフ)、大人とは別々のお昼ご飯を用意して、まだ一人では上手に食べられない娘のサポートをしながら自分と夫の昼食を済ませ、ほどよく遊ばせた後には寝かしつけてお昼寝をさせないといけません。単純に考えると、保育園で見てもらっていた「子供の成長に関わる部分」を全て自宅で見る必要がありました。
まだ1歳11ヶ月だった娘には当然「今仕事中だから」なんて道理は通用しません。手を動かさないといけない時間でも抱っこは求めますし、ミーティング中でもアンパンマンのマーチを歌って欲しがりますし、マイクをオンにしていても構わずおっぱいおっぱい後ろで叫びますし、見て欲しいものがあればわたしが注目するまで「見て見て!」と主張し続けます。興味本位で仕事に関わる机の上の機材や試作機に手を出して、落下させてしまうこともたびたび。

夫は自宅待機中でしたが、職業柄自宅でできる業務はありません。自宅待機=1日中つきっきりで娘の面倒を見ることになり、寝かしつけでついウトウトしてしまいわたしの後ろで寝ていることがありました。それに対してわたしも必要以上にイライラしてしまったり、これまでなかったタイプの夫婦喧嘩が増えました。

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※夫にとっては「ママがいい」とグズっている娘をわたしから引き剥がす作業が一番しんどかったそう

夫はこれまで、家にいながらがっつり仕事(作業)に集中するという経験がないので、理解が難しかったのかもしれません。付き合っている時から3日以上風呂に入らず(※汚い)作業に集中していた頃のわたしを知っていたはずなのですが、当時は遠距離交際だったこともあり、目の前でそのわたしの姿を見ていたわけではないので、どんな状況が起こりうるか想像できていたわけではないんだなと実感しました。

それでもリリース直前でドタバタしていたわたしの様子を間近で見て、夫も妻がリモートワーク中どう過ごせばいいのか色々考えてくれるようになり、少しずつ夫婦の間で家事育児のバトンタッチがしやすくなっていきました。

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今となってはリモートという環境はとてもありがたいですが、家族を巻き込んで順応していくためにはそれなりに時間が必要だったのです。

変化1:休憩時間に子供と散歩に出かけた

何より難関なのは、子供と向き合って全力で遊ぶ時間を確保すること。体力だって大人の何倍も有り余っています。
ありがたいことにチームの人たちにも理解があったので、休日行っていた日中の散歩と同じように、勤務中の休憩時間を利用して昼の隙間時間に娘と散歩に出かけるようになりました。リモートワークになったことで電車通勤がなくなり体を動かす機会も激減していたので、わたしにも良い気分転換でした。
体力だけでなく精神的にもしんどかった時期ですが、振り返ればこのお昼の散歩の時間が特別な時間となっていました。

変化2:はっきり業務内容を振り分けるようになった

6月になると夫は仕事に少しずつ復帰し、わたしは娘と二人で過ごすリモート期間が始まりました。この期間は無事に事業もリリースを迎えられ、5月の頃よりはゆとりが生まれていました。
それでも日中ずっと娘と二人きりの時は精神的に余裕がなくなりがちで、仕事がままならない焦りや苛立ちが子供への態度に表れている自分に気付いて自己嫌悪する日も出てきました。これは良くない傾向だと思い、二人きりの日はいっそのこと机に向かって集中して手を動かす作業を諦める日として割り切るようにしました。他社事例の調査をしたり子供の相手をしながら手元のスマホやタブレットでも進められる業務を中心に片付けるようにしたのです。その代わり、夫が家にいる日は作業に没頭する日として振り切ることで、夫に育児を任せるようになりました。

変化3:自宅で仕事している=自宅で保育できる 時代の終わり

7月からは娘の保育園も再開しました。新型コロナが流行するまで、世間では「(自営業など含め)自宅で仕事しているなら子供の面倒は見れるはず」という風潮が根強かったですが、リモートワークが取り入れられるようになってからは「自宅で仕事をしている親にも保育の手が必要」と理解が浸透しはじめているように思います。
はっきり言って保育しながらフルタイムの仕事するの、無理です。
娘がお世話になっている保育園でもリモートワークへの理解があり、とても助かっています。先生方には感謝の気持ちでいっぱいです…。

変化4:あえて新しいことに挑戦した

twitterなどSNSを通じてご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今年はDesignshipという日本最大級のデザインカンファレンスに挑戦しました。ありがたいことに一般公募で採択いただき、登壇させていただきました。
挑戦したきっかけは自分が関わっている事業の面白さを紹介したいという気持ちがあったからですが(※ここでは登壇内容は割愛)、後から振り返ってみれば業務と子育てに追われているだけの毎日に区切りをつけたいという思いがあった気がします。
これまで、自分が表舞台に立つ時はいつも絵空摩耶という作家名でした。また、本業のデザイナーとして本名で表舞台に立つこと自体、今回が初めての挑戦でした。
20分間話し続けて簡潔に話をまとめるのはわたしにとってハードルが高いことでしたが、マネージャーに登壇内容を相談してようやくひとつのテーマにまとめることが出来たり、夫に練習に付き合ってもらったりしながら何とか当日乗り越えることができました。

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登壇のなかでは、子育てに関わることに一切触れていません。日々目の前の仕事と育児にいっぱいいっぱいになりがちな自分を切り替えるごとく、デザイナーとしての自分というペルソナに振り切ることができてよかったです。そしていま一度、自分の今後のキャリアについて深く考える機会となりました。改めてDesignshipの運営に関わっている方々、交流してくださった他の登壇者の方々、ありがとうございました。

リモート中に買ってよかった:ポータブルDVDプレイヤー

※Amazon.co.jpアソシエイト

昔話やアンパンマンなど、子供が見たい時に手軽に再生できるのでとても助かっています。これがあることで、子供あるあるの1つでもある『子供のその時の気分で再生してみたら「やっぱり違う!」とすぐに違う作品に切り替えなければいけない』負担がだいぶ軽減されました。
バッテリーが搭載されているので、親のすぐそばやベッドなど子供が好きな場所に移動しながら視聴できるのも便利。個人的には大きすぎない画面もポイント高めです!
映像の見すぎは良くないですが、少しずつ物語作品にも慣れて欲しいなという思いからDVDで短編の作品を観せ始めています。好き嫌いはあるようですが、娘はチェコアニメーションのアマールカを好きになってくれたようで嬉しい☺️

リモート中についに買った:家

これまでずっと賃貸に住んでいたのですが、リモートワークの期間を経て現在の住まいの狭さや使い勝手の悪さを痛感し、ついに中古マンションを購入しました。年が明けてから引っ越します。何軒か内見をしてきましたが、自分の収入と今後の伸び代というシビアな現実を突きつけられる1年でした…。
それでも大学中退・ニート生活を経験したわたしでも家が購入できるようになったんだなあ、と何だかしみじみと感じる出来事でもありました。贅沢は言えませんが、新しい生活の幕開けに今からワクワクしています!

来年の抱負

2年ほど前から制作し続けているアニメーション作品があるのですが、なかなか完成させることができていません…。思うように制作が進まず、何度も同じカットを作り直したりしています。正直、自分の作品を全然好きになれなくなっていました。何とかしたいと悩みながら少しずつ打開策を見つけてゆき、ようやく好きと思える感覚を取り戻しつつあります。
20代の頃は「とにかく作って早く観てもらいたい!」という気持ちが溢れて勢いだけで制作できましたが、最近は「無理矢理終わらせないで、きちんと仕上げる」ことを意識するようになりました。年齢とともに制作スタイルの変化を実感しています。
映像関連のコンペやイベントは軒並み中止になったり延期になったりオンラインでの開催に切り替わるなど、慌しそうな印象でした。来年以降どうなっていくか分かりませんが、いまの作品を作品としてきちんと仕上げることを第一目標に制作を頑張ります。(一緒に作品を完成させてくれる方ぜひお声がけください!)
今年はDesignshipというイベントに登壇させていただくことで自分と向き合う機会をいただきましたが、これまでのわたしは主に制作活動を通して自身と向き合ってきました。向き合う時間を作らないとすぐに自分の気持ちが行方不明になってしまって、不安や不満に感情が丸ごと飲み込まれてしまいがちです。どれだけ日常に追われても、自分と向き合う時間として、制作する時間を大事にしたいと改めて思います。

他には、行ってみたい!やってみたい!という気持ちをもっと大事にしよう、と思うようになりました。緊急事態宣言により自粛ムードが高まりましたが、もともと家にこもる性格なのが功を奏したのか自粛自体は苦ではありませんでした。それでも気づけば近所にあった気になるお店が潰れていたりするのを見かけると「行っておけばよかったな」という後悔が生まれます。我が家は慎重派なのでGo Toキャンペーンを一度も使わず過ごしましたが、最近では「周囲に迷惑のかからない範囲で、もう少し足を運んでみようか?」なんて話をしています。

多分、子育てをしていなくても結婚していなくても、リモートワークをはじめとした新しい生活様式に振り回されて余裕がなくなっている人はたくさんいると思います。わたしも変化に戸惑って振り回されて、ようやく自分のペースを掴んできたところです。「無理、諦めよう、割り切ろう」そう断言することの大切さを実感しつつも、諦めたくないことは明確に見えてきたので、来年は諦めたくないことを少しでも挽回できる1年にしたいです。

良いお年をお迎えください!

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