見出し画像

ACL再建術後リハビリテーション④ 安全かつ効果的な大腿四頭筋トレーニング

最初のコラムでも記載しましたがACL再建術を行った後に最も注意しないといけないのは、脛骨の前方転位つまり「膝関節の前方剪断力」を発生させないことになります。

前方剪断力を発生させてしまうと、再建靱帯にはストレスがかかってしまい、手術そのものの効果がなくなってしまうことになります。

最も膝関節前方剪断力が発生するのは、膝伸展域での大腿四頭筋収縮が生じて脛骨が前方に転位するときです。

しかしそれに相反して、大腿四頭筋の筋力低下はスポーツ復帰において重要な因子であり、トレーニングを行わないことはスポーツ復帰を遅らせることになります。

またそれ以外にも、手術までの待機期間〜術後の安静期間に体幹や股関節周囲の機能低下も引き起こされることが容易に想像できます。

今回のコラムではACL再建術後の早期(主に術後3ヶ月まで)の大腿四頭筋筋力のトレーニングについて、リスク管理とトレーニング効果について記載していきます。

国内の論文からの内容が中心となりますが、私が非常にお世話になった医師や理学療法士の方々が何年もかけて構築した研究結果をもとに解説していきますので宜しくお願い致します。

ここから先は

3,213字 / 6画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?