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アスリートが怪我をした場合の食事を考える② サプリメントの活用

こんにちは、管理栄養士の月岡美由紀です。
前回の記事では、アスリートが怪我をしてしまった時の栄養面からのアプローチとして、エネルギーや炭水化物、たんぱく質をどのように管理できるかを検討してみました。

怪我の治療やリハビリを行っている間は、競技復帰への不安や焦りもあり、サプリメントや健康食品の情報に普段以上に魅力を感じるかもしれません。もしも早期復帰に役立つものがあれば、ぜひ活用したいと考えるのはごく自然なことです。

また、同じような怪我を経験したアスリートやその関係者等からサプリメントを勧められるケースも少なくないのではないでしょうか。

薬品であれば治療効果の確実性が担保されていたり、成分の表示等もしっかりと規制されていますが、サプリメントというものの性質上、きっちりとしたものではないということに、まず注意が必要です。

怪我への効果が期待できるようなサプリメントについても研究が行われていますが、動物実験の段階であったり、本来あるべき研究デザインができていないものであったり、対象者の特性から、「アスリートの怪我」の場合に当てはめることが妥当かどうかの検討が必要です。

そこで今回の記事では、
1.抗酸化サプリメント
2.ゼラチン/コラーゲンサプリメント
3.役立つ可能性のある、その他のサプリメント
について、現時点での科学的根拠を探ってみます。

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