無条件の愛

私達は無条件の愛という預け入れをする時、人生の最も基本的な法則に従って生きることを相手に促している。

別の言い方をすれば、何の見返りも求めず、本心から無条件で愛することによって、相手は安心感を得て、心が安定する。

自分自身の本質的な価値、アイデンティティ、誠実さが肯定され、認められたと感じる。

無条件の愛を受けることによって、自然な成長が促され、人生の法則に従って生き、自分の中に存在する大きな可能性を発見し、それを発揮できるようになる。

人を無条件で愛するというのは、相手がこちらの状況や制限に反応するのではなく、自分の内面から沸き起こる意欲に従って行動する自由を相手に与えること。

しかし、ここで勘違いしてはいけない。

無条件の愛は、すべきではない行動を大目に見たり、甘やかしたりすることではない。

そのような態度はかえって、引き出しとなる。

私達がすべきことは、相談役になり弁護し相手を守り期待値を明確にする。

そして、何より相手を無条件に愛することである。

自分が愛の法則にそむき、愛することに条件をつけたら、人生の基本的な法則にそむいて生きることを相手に勧めていることになる。

すると相手は反応的、防衛的な立場に追い込まれ、自分が自立した価値ある人間であることを証明しなければならないと感じる。

このようにして、証明しようとする自立は、自立ではない。

反依存の状態である。

依存の違った形であり、成長の連続体で言えば、一番低いところにある状態であり、他者に反抗する態度そのものが他者に依存している状態に他ならないのである。

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