火事場の馬鹿力が発揮する瞬間!

過去にアメリカでは、10代の2人の少女が重さ1.3トンのトラクラーを持ち上げて下敷きになっていた父親を救出したニュースがあった。

「どうやって持ち上げたのか分かりません。とにかくすごい重さで」「でも無我夢中でした」

少女の一人が取材陣に言った。

ストレスに襲われた時、この少女達のように思いがけない力を発揮する人はたくさんいる。

どこからそんな凄い力や勇気が湧いてくるのか、本人達にも分からない。

しかし、一大事となると、体中の力と意志力が結集され、すごいことをやってのける。

ストレスによって生じるエネルギーは、行動を促すだけでなく、脳を活性化させる。

アドレナリンの作用で五感が研ぎ澄まされ、瞳孔が大きく開いて光を取り込み、聴覚が鋭くなる。

脳は情報を急速に処理する。

注意散漫な状態はストップし、重要でないことは意識から外れる。

このようにストレスには注意力を高め、意識を集中させる働きがあり、周囲の状況をいち早く察知することができる。

さらにエンドルフィン、アドレナリン、テストステロン、ドーパミンなど何種類もの脳内化学物質が分泌されすため、ヤル気が出る。

ストレスを好む人達がいるのは、ストレス反応にこのような効果があって、気合いが入るからである。

これらの脳内化学物質が分泌されると、自信と力が湧く。

また目標達成に対する意欲が高まり、気分を高揚させる脳内化学物質の大量分泌を引き起こすことなら、何でもやってみようとする。

このような状態を「興奮と喜びの効果」と呼ぶ科学者もいる。

飛行機から飛び降りるスカイダイバーや、恋に落ちた人にもこのような状態が観察されている。

私達現代人にも、スポーツ観戦で際どい勝負にドキドキしたり、締め切り直前で必死に頑張っている時には、このような効果を実感しているはずである。


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