コンプライアンスという言葉がある!

大企業が何かしらの不祥事を起こして報道される際に、「コンプライアンス意識が足りなかった。今後さらに厳しいコンプライアンス体制を確立していく」などといった文脈で語られ、直訳すると法令遵守という意味である。

しかし昨今では、コンプライアンスとは単に法律を守るという意味だけでなく、「就業規則や社内規程、マニュアル等、所属組織の一員として守らなければならない規律全て」を守ること、さらには「企業倫理や社会的規範など、法令に定めなくとも、社会的に求められる倫理や道徳規範」についても遵守すること、というニュアンスが含まれているものと認識されている。

すなわち企業は、社会的ルールに従って企業活動を行わねばならず、コンプライアンス遵守姿勢を具体的に示さねばならない。

多くの企業は、コンプライアンスの重要性を理解しており、対策も行っているはず。

しかし一方で、同じような不祥事は相次いで発生し、報道もされている。

そうなってしまう原因は、法律論のみに囚われ、フェアネス(公正さ)が不足しているからだと考えられる。

法律を守ることはもちろん大切だが、社会の構造は、倫理や道徳的規範の遵守も含めた公正さを重視するように変化しており、「法理は守っているのだからいいだろ」とばかりにアンフェアなやり方で運営している企業は、変化に対応できない旧来型価値観の組織として、市場からの退場を突き付けられているのである。

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