ハリウッドスターが乗る車、プリウス
トヨタ自動車のプリウスは、1997年12月に世界初の量産ハイブリット自動車として販売が開始された。
この初代プリウスの販売価格は215万であり、同程度のカローラの153万よりかなり高かった。
2003年9月の2代目プリウスが発売されるまで、年間販売台数は2万台以下と、まだまだ人気車とは言えなかった。
ハイブリッド車という唯一性、低燃費である点では、特別な車ではあったものの、走行能力、居住性、スタイリング、装備性などの点で十分ではなかったと言われる。
フルモデルチェンジ後の2代目プリウスでは、これらの欠点が大きく改善された。
高速記録で最高速度216キロを実現、燃費のさらなる向上、未来的なデザインのスタイリングや内外装、キーを押し込んでからスイッチで始動させる仕掛けなど。
プリウスの場合は、まさに2代目販売直後、最高のプロモーションが実施された。
2003年の米国アカデミー賞授賞式に出席するハリソン・フォードら有名ハリウッドスターがプリウスで会場に乗りつけた。
当然、この模様は世界各国のメディアの目に留まり、ニュースとして新聞、テレビ、ネットなどで報じられた。
このプロモーションは、ブローバルグリーンという環境保護団体の仕掛けと言われている。
トヨタ自動車は、ハイブリッド車を提供する企業として協力した立場。
しかし、一般的な広告以上に絶大なPR効果があったことは間違いない。
その後、2004年以降のプリウスの販売台数は、まさに倍々ゲームで伸びていき、2009年には日本で最も売れている車となる。
「ハリウッドスターが乗る車、プリウス」という認識が、人々の頭の中に刷り込まれた時、プリウスはハリウッドスターが選ぶほどにカッコ良く、ステータスがあり、優れた車であるという印象を多くの人に与えた。
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