ラーメン屋の店主の年収は決まっている?

職業選択の際に、誰もが気にするのが、自分の将来の年収についてである。


実は、これは職業を選んだ時点で、だいたい決まっている。


なぜなら、選んだ職業の年収が一定の幅で決まっているからである。


「本当なのか?」と思うかもしれないが、市場構造が一定であるならば、その市場にいる人の収入もある一定の幅で決まってしまう。


例えば、自分自身がラーメン屋の店主になったとする。


競争力のあるラーメンの単価、店舗のキャパシティー、原材料費、店舗にかかる諸費用、従業員の人件費など、それらの相場は好き勝手にコントロールできないのがほとんどで、市場構造やビジネスモデルによって、あらかた決まってしまっている。


売り上げから費用を引いた後に残る資金から得る店主の年収も、最初からだいたい決まってしまう。


決まっていないのは、「どの程度、ラーメン屋として成功すか否か?」による上下幅の着地点。


成功したラーメン屋の客単価と客数が想定できるので、ラーメン屋の店主の年収も容易に試算することができる。


反対に、失敗したラーメン屋の店主の収入がどうなるか、リスクもあらかじめ試算することができる。


ラーメン屋の店主の年収は、ある一定の幅が最初から決まっていて、成功から失敗までのシナリオによって、その幅の中のどこに定まるかが決まる。


これはほとんどの職業においても当てはまる。


市場構造やビジネスモデルが何かの理由で大きく変わらない限りは、その職業の収入の上下幅は、だいたい決まっている。


プロ野球選手は、上下幅が激しい職業だが、その一定の幅は最初から市場構造によって決まっている。


学校ではあまり教えてくれないが、ある一定の上下幅は職業によってものすごく大きな差があることも知っておいた方がいい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?