製造業の未来とは?

総務省のデータのよると、雇用者5460万人のうち、パート・アルバイト、契約社員などの非正規の従業員数は2036万人。


全体の37.3%を占める。


その多くが短期間での契約で更新され続け、不安定な勤務状態である。


非正規社員が正社員になるのは簡単ではない。


言葉は悪いが、大部分は数年単位で使い捨てにされてしまいかねない労働力ということである。


非正規雇用の人達の年収は、199万円以下が大半を占めている。


その日の生活だけで精一杯の低い賃金と、明日はどうなるか分からない不安定な雇用状況の中では、結婚もできないし、子供を産んで育てようという気持ちにもならない。


また、厚生労働省のデータによれば、正社員以外に計画的教育訓練を実施している事業所は、正社員に施している事業所の約半数にとどまっている。


つまり企業は、有期雇用の非正規社員に対してほとんど教育訓練を施さない。


とりわけ、ブルーカラーの非正規社員は、全く教育されていない。


製造業であれば、そうした若者が20年後に日本の生産工場の中核を占めた時、次の世代の若手労働者「メイドインジャパン」のブランド力を維持するだけの技術が継承されるとは思えない。


使い捨てを続ければ、日本から現場の優秀さという強みは失われ、自分で自分の首を絞める結果になってしまうだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?