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ホントのところ、みんな、いくら資産を持っているの?

え?私の貯蓄額、低すぎ!?

というのは、よく5チャンネルやVipperで立てられているスレです。「俺氏、20代で貯金100万円を超える」といったスレで、「マジ低すぎ。ワロタ」とか煽られているアレです。

では、実際に多くの人はどのくらい貯蓄=資産を保有しているのか。金融広報中央委員会「知るぽると」で公開されている「家計の金融行動に関する世論調査(2022年)」から抜粋しました。

家計の金融行動に関する世論調査(2022年)

このデータでは、貯蓄・貯金だけでなく金融資産や保険商品なども含まれています(不動産は含まれず)。ここで大切なことは、平均値と中央値では数値がかなり変わるということ。

そもそも、「平均値」と「中央値」とは何でしょうか。

平均値:データの総和を、データの個数で割ったもの
中央値:データを小さい順に並べたとき、小さい方からも大きい方からも数えて真ん中に当たる数値

具体例を見ましょう。10人の村があるとします。10人の月収は以下のとおりです。

18万円/21万円/21万円/25万円/25万円/25万円/25万円/30万円/35万円/1000万円

平均値:370万円
中央値:25万円

普段、よく使われている平均値は極端な数値があると、それに引きづられてしまいます。この場合、1人月収1000万円がいると、村人の平均月収は370万円となります。実態と合っていません。こういう場合は、中央値を使うのが通例です。

改めて、年代別の保有資産額を見てみましょう。たとえば、1人世帯の20代の場合、中央値は20万円です。50代でも53万円と1人世帯では多くの人が資産を持っていないことがわかります。
(60代以降で跳ね上がるのは退職金などによるものでしょう)

2人以上の世帯であっても、30代200万円、40代250万円、50代350万円と、少し心もとない数値です。

転職を考えたら生活費の3ヶ月分を貯めようと、以前に提案しましたが、1人世帯では望むべくもないようです。

以上のように、多くの人の想像以上に貯蓄している人は少ないのです。そう考えると、転職したいけどお金が心もとない、結婚したいけどお金がないといわれるのは仕方がないでしょう。

お金がすべてではないですが、お金がないと身動きが取れません。この機会に、ご自身の支出を見直してはいかがでしょうか。

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