見出し画像

自分のミスを認められない人間は、能力のない人間だ

はじめに

 この記事を書くきっかけとなった、同僚A氏に感謝をこめて。

我が同僚A氏

 あまり詳細な描写は避けるが、うちの会社の同僚だ。30歳前後の男性。
 仕事ができない。仕事ができないのである。

とある日の会議

 Aがとあるツールの説明をする。部署のメンバーに対して、自分が担当しているツールの概要説明だ。室長から説明が意味不明だと叱責される。その間は特にメモを取るわけでもなく「すみません」と言っていた。
 Aの番が終わり、次の人が説明を始める。その時のAの心境を読み解いてみよう。 
 「はぁー終わった。なんかまた室長に言われたけど、そんなに説明の仕方悪いんかな。室長の理解力が足りないんじゃないかな。ああ、眠い。」
 そう特になんとも思ってないのである。

翌週の会議

 再びAの説明が始まる。先週、指摘されたことを直したらしい。更新された資料に俺は前日から目を通していた。そして、「これ本気なのかな・・」と思っていた。資料はどこかから引っ張ってきたような対象事業の説明文が数行貼られていただけだった。
 説明が始まると案の定、再び室長からの叱責が始まる。そして、今回はそれにとどまらなかった。他のメンバーからもそれはおかしいだろと非難轟々である。能力の如何ではない、相手に説明しようという意識が決定的に欠如しているのである。
 その後のAの心境を再び読み解いてみる。
 「なんかめっちゃ言われたけど、今週も乗り切ったな。最小限の労力でこなしていく俺すごい。取り合えず今日は午前中は会議だから、午後は別の仕事して、夕方からなんとなく直していくか」

会議翌日の夕方

 俺「あの資料修正終わったんですか?」
 A「・・・やってないです」
  「昨日の午後から、別件の緊急対応が入ってたので」

結論

Aは失念をしていたと思う
それを誤魔化すための言い訳を必死で考えて返答した
自分自身にも嘘をついた

整理

 ここでその結論を証拠づけるための整理をする。
 まず、本気でまずいなと思っていたら、どうにかして時間を作って直すと思う。会議当日の午後は、Aの言う通り全く時間がなかったとしよう。翌日はどうなんだろう。確かに翌日の午前中もそのトラブル対応が残っていたようだ。
 でも、本気なら普段より早くきて、自分の時間を確保することもできるのではないか。そもそも、今の部署でそんなに切迫した業務はあまりないはずなのだ。
 そして、翌日の午後〜夕方にかけて本当に着手できないほど時間がなかったのだろうか。着手しようと思っていなかった or 失念していただけなのでは?
 本当に不思議でたまらない。

問題点

①自分の能力のなさを認めず、言い訳をしている点
 Aからの返答が、「忘れてました(てへっ)」だったら、まだ良かった。事実だし、人間はだから、しょうがない。
 そもそも物事に対する認識の違いがある。俺はすぐにやらないといけないと感じているが、間違っているかもしれないし。
②自分に嘘をついているところ
 自分自身への裏切りでもある。そうやって、人から何か言われた時に、本当はそうじゃないとわかっているのに、嘘の言い訳をしてしまう。自分が一番わかってるから辛いんじゃないだろうか。自分を裏切ると、誰も自分を信じてくれないのではないか・・・
③改善する気が全くないこと
 これは100歩譲って本人の意識だからどうでも良い。でもそれで部署の評価を下げるのは勘弁してほしい。そして、関係部署へ迷惑をかけるのもやめてほしい。

総論

 能力のない人間は自分のミスを認められない。自己受容ができないと、成長・変化もできない。そして、いつまで経っても仕事ができない。
 自分のミスを認めたり、知らないことを知らないと言う。それで誰がこの人ダメだなと思うのだろうか。本当に能力のある人間は、常に自分をさらけ出せるのである。時には恥ずかしい思いも、辛い思いもする。でも、成長とはそう言うものなのだ。そうやって前に進んでいる人を、誰も馬鹿にしないだろう。それに気づけない愚かさよ。
 自分も改めて心がけたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?