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死者の日のラブレター

今日はメキシコは死者の日です。

そしていつもこの季節になると思い出すのが、この日亡くなった以前働いていた会社の先輩のこと。

3年前、一度noteに書いたことがあるのですが、今年は改めて手紙という形で書き記してみようと思います。

***

お元気ですか?

私はご存知のとおり、メキシコで元気にやっています!

今日はメキシコでは死者の日で、あなたが亡くなった日でもあるので、毎年この頃になるとなんだか鮮明にいろいろ思い出します。

とはいえ!
もう15年も経つんですよね…ほんま早い。

昔のことあれやこれや思い出してる人に「いや、いつまで言ってんの!?」って思うのに、残したいもんは残るんですよね、仕方ない。

急にいなくなられるからびっくりして、私は日本にいなくてお葬式に行かなくて、ずっと元気な姿のままでしか記憶にないからか、どこかで生きてるんちゃうかって今でも不思議な気持ちになります。

私が思い出すとたぶん会いにきてくれてるからそう思うのかもしれんけど。

新卒で何も知らずに入社した私にいっつもほんまに面白おかしく教えてくれてありがとうございました!

もう本当にね、仕事はしんどかったけど、会社のみなさんのことが大好きで、

最初お客さんなかなか獲れへんかったし、
見積もり作るのしんどすぎたし、
しょっちゅう呼ばれて怒られてばっかりでしたけど、

とにかく面白かった。

初めて一緒に行かせてもらった出張で、たしか滋賀の雄琴温泉やったかな、お客さんとの宴会の後、ホテルの人たちと飲んで、ベロベロに酔っ払って吐いたりしたし、

お客さんとの移動のバスの中で、どう考えても眠いのに寝たらあかんって隣のバスから電話かかってきたりしたけど、

とにかく楽しかった。

好きやったんやなって、今ね、なんか今年はね、やっとこう言葉で自覚できたんです。

憧れみたいなんも入ってたやろうし、
仕事できひんうちは、仕事できる人がかっこよく見えるし、
そういうマジック的な要素が入ってたかもしれんけど、

私好きやったんですよね。

なんかその時は気持ちを言葉にすることがはばかられたというか、なんか独りよがりな気がして、恥ずかしくて、自信がなくてというか。

今思うと新卒22歳ですよ!そら、かわいかったでしょ、いくら私でも!(と言い張ります)

でも何もなかった。
自信なんてほんまなかった。

会社を辞めて海外に行きたいって初めて話した時も、
(会社の中で最初にあなたに言うのだと、なぜかすごく頑なに決めていました)

お前にとってこの仕事は転職やと思うでって言ってくれたことは、うれしくて忘れられないです。

心の中の額に入れて飾ってます、今でも!

こんなことやりたいって思ってる、それからこんなんもやりたいねんなって話してくれたことは、こっちの世界ではやれなくなったけど、そちらの世界ではできてたりするんですか?

私はこの時期にいつもそんな会話を思い出して、襟を正すというか、そうやん、私はこっちでめちゃくちゃやりたいこといっぱいあるやん、しかもできるやん、やってやんぞー!って思ってます。

それで今年はね、なんか好きやったっていうことを言葉にしてももう大丈夫、いいやんって思えたから、吐き出してみました。

まあ、あなたは前からどうせ知ってたでしょうけど笑

ちょっとした一歩ですよね、これ。
自分の中の何かの変化とか成長なんやと思うし。

というか、これはラブレターやな。
ラブレターなんて私初めて書いた気がする!

あっという間にあなたが亡くなった37歳という年齢を超えて、誕生日が来るたびに自分の歳にびっくりするけど、まだまだいきますよ、うんうん。

とはいえそのうち会いますもんね、どっちにしても。

またいろいろ面白おかしく教えてくださいね!

じゃあ、また



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