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読書と本棚の話


私は小説を読むことが好きだ。
現実逃避したいから紙で読む。自分とは異なる世界、価値観に浸り、他者の気持ちや思考している言葉を追う感覚が好きだ。
漫画は電子派になった。
幅広く読みたいと思うと、かさばるし電子版の方が便利だと感じたから。


普段はSF小説やミステリー小説が多い。
電車での移動中や休日に、ブランチがてら読み進めることが多い。
漫画に関しては、気になったタイミングで調べて読み始めてしまうこともある。

小説は長期間でゆっくり楽しんで、漫画は短期間で1回読み切りたい。


好きだと思ったものは小説でも漫画でも、何回も読み直す。
自分の中に残って、何かのタイミングで思い出す一節や、その場面やページに出会えることに充足感がある。

そう、ふとした時に思い出せるんだ。
「あの物語は、この季節だった」
「こんな気分の時は、あの人の作品を読みたい」
「あの時、この作品を勧められた」
「あの一節は、まさにこんな気持ちだっただろうな」
「あの物語の主人公の年齢を越えてしまった(笑)」
とか。



最近はSNSでの口コミや感想を参考に読んでみてもいる。
アロマンティックやアセクシャルを題材にした作品を知る方法はこれが多い。
純粋に他者はどのように表現していて、どのように受けとめたのか、単純に知りたいと思っての行動だ。
私の周りにはアロマンティックやアセクシャルな人は多分いないので、自己理解を深めるための行動とも言えるのかもしれない。

グラデーションもあるし、単純に物語の好みもあると思うが、私はどの作品も単純に読み物として楽しめたと思う。
アロマンティックやアセクシャルについて、あまりよく分からない人からすると読み始める前に設定(前提となる補足情報)ページがない場合は、多少混乱しながら読み進めることがありそうだとは思った。



最近、好きだと思える作品に出会えた。
作品名は控えるが(今のところ)恋愛感情的な描写がなく、多様性と言いつつも一般的な形式からは逸脱している関係に付随する対人関係のあれこれだとか…。問題はあるけどなくて、淡々と日々が積み重なっていくような感じ。
レビューでは共感する旨は見受けられなかったけど、個人的には大いに共感する言葉や行動があった。

そういった部分で共感できる作品はあまりないから、本棚に入れて続きを楽しみにしたいと思う。


SNSでの口コミや感想は手に取る作品の幅を広げてくれるが、やっぱり先入観なく読んでみて1人で咀嚼することができるところが、読書の良いところだと思う。

そのあと誰かと語り合うか、SNSで発信するかなどは自由だ。


こうして私の本棚(キャパ)が増えることで、ただ受け入れたり、堪えたり、踏ん張れたりすることがある。
物理的な本棚もそうだが、私はひっそりと本棚の中身を増やしていくのだと思う。
適時本棚の前に立ち、思い出したり読み返し、糧にして過ごしているんだ。


最近は忙しくてなかなかできていないけど、暑さが落ち着く頃にはまたたくさんの作品を読みたいと思う。

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