創発考房バンケとは創発 (emergence) とは、部分の総和以上の特性が全体として現れることを意味します。 創発考房バンケは、江川伊織が個人事業としてプロジェクトを運営する際の箱です。 データ分析や調査、ライティングなどの手法を用いて、手持ちの知識の総和以上の知識を共に創出することを目指します。 お受けできるお仕事・実績以下3点がよくご依頼いただくお仕事です。 効果検証デザイン・実査(人事施策・研修効果・Webアプリ 等) 文筆(学術記事の発信など) データ分析
独立からはや1ヶ月が経ちました。 おかげさまで退屈せずに過ごせています(独立前はもう少しヒマなもんだと思っていました)。 最近、新しい視点で向き合うようになった言葉があります。 「まいどあり」です。 気取らない飯屋に行くと聞けるフレーズで、これまではなんのことはないあいさつだと思っていました。 しかし、自分で仕事をするようになって、「まいどあり」って本当にありがてえんだ!と実感するようになりました。 お客さんがついてくれるありがたさ、そしてリピートしてくれるありがたさ
株式会社TALENTさんと一緒に「才能」をテーマに研究を進めています。 約1年の節目ということで、これまでとこれからをまとめました。 概念定義→仮説設定→測定ツールの開発→検証 上記の過程を繰り返して、TALENT社のキーコンセプトである「才能」の理解を深めていく様子を記しています。 私が最近よくお引き受けする、人事施策や研修の効果検証デザインのお仕事でも、上記の過程を大切にしています。 何の変化を調べたいのか、概念や関連する行動を定義(概念定義) どのような施策に
2024年6月1日をもって独立し、副業・個人事業として取り組んでいた仕事に注力することにしました。 独立に伴い、ポートフォリオを更新しました。 効果検証デザイン・文筆・データ分析を当面の3本柱としてお仕事をしていきます。 1年半ほど前にスタートした個人事業ですが、お仕事をご依頼くださったみなさまとの継続的な関わりが続いており、独立を決めることができました。 5月末まで在籍していた職場のみなさまには驚きを与えてしまいましたが、応援とともに送り出していただきました。 未経験
今週末は、静岡県立大学で開催されていた産業・組織心理学会に参加していました。 副業で関わっている企業さん2社 + 大学の研究者 + 個人事業主(僕)という混成チームで進めていた共同研究をまとめて発表しました。 約6年ぶりの学会発表! 「空間どうしをつなげる」遠隔コミュニケーションツール "tonari" を開発しているtonariさんと、オフィスレイアウト設計を事業にしているフロンティアコンサルティングさんに、集団の専門家である研究者の方を加え、オフィスにおけるtonar
一日の振り返りを毎日寝る前にやっているのですが、最近では、その日がどのくらいいい日だったかを、なるべくシンプルな指標で評価できないかと試行錯誤しています。 ・仕事でアウトプットを出した数 ・新しい体験をした回数 ・起床時刻 ・人に頼られた回数 ・スマートウォッチのストレス度 ・明日死んでもいいと思えるか etc. いろいろ試していたもののなかなかしっくり来ていなかったのですが、先週ようやく有力な指標を2つ見出すことができました。 それは、 ・ぐっすり眠れたかどうか ・お
先週の話になりますが、ひとりで出先のバーで飲んでいたところ、同じくカクテル好きと思われる隣のお客さんと仲良くなりました。 マスターに「何か飲んだことのなさそうなカクテルを飲みたい」というけったいな注文をつけている僕を見て気になったそうです。 お互いに会計直前に話し始めたので、これもなにかの縁、せっかくなのでと、その方が行きつけの別のバーへと連れて行ってもらいました。 知らない人にホイホイついていく私。 飲みながらお話を聞いていると、業界では割と有名な技術系メディアの企画
本業のThinkingsでは8月から新しい期がスタートしました。 僕には大きな異動はなく、引き続きプロダクトマネジメント部門のデータ活用を担当するチームで働いています。 前期はチーム体制に大きな変化があり、手探りでいろいろなことに対応する日々でしたが、データ活用の営みがさまざまなスキルを高いレベルで求められる、総合格闘技的なものだということをあらためて実感しました。 ビジネスの知識、統計の知識、プロダクト開発の知識、ITの知識、デザインの知識など、複数の次元にわたる知識
学校は昨日から夏休みというところが多いみたいです。 僕は夏休みの宿題はまったく無意味だと思っているのですが、小学校時代にとりわけ嫌だったのは読書感想文でした。 本を読むのは大好きで、ヒマさえあれば本を開いているような子供でしたが、読書感想文は本っ当に大嫌いでした。 そもそも、何を書けばいいかがまったく分からなかったのです。 「感想」と言われても、まとまった文章に仕立て上げられるような、きれいに言語化された感情の動きなどは小学生の僕にはありませんでした。 当時を振り返って
ここ数週間は9月にある2件の学会発表の準備をしていました。 統計量とにらめっこしたり要旨をまとめたりと、本業のデータ分析と重なる部分もありますが、学術研究の作法にしたがって成果をまとめていくのも、普段と少し違う角度から頭を使えておもしろいです。 さすがに一人で進めるのはなかなか大変なので共同研究という形を取っています。 知人の研究者に誘われて領域横断型のテーマで始めたり、副業案件で関わっていたネタが学術的にもおもしろいよねということで、こちらから研究者をお誘いして動き出し
個人として研究活動に携わっていると、既存の研究で開発された質問紙尺度を使って調査をしたい場面が出てくるのですが、そのたびに不思議に思うことがあります。 モノによっては、尺度を研究で使用するときに開発者の許可を得ることが、公開されている論文上で求められています。 学術論文として公開されているのですから、その成果として開発された手法を他の研究者が使うのは自由なのではないかと不思議に思うのです。 論文を引用するときに「あなたの論文を僕の研究で引用させてください」という許可はわざわ
データ分析の仕事をしていると数字やグラフとにらめっこしているイメージを持たれがちで、実際にその時間は長いのですが、意外と文章を書いている時間もそこそこあります。 分析の報告はもちろん、分析の計画を立てるときも一度文章にすることが僕は多いです。 テキストそのものを前に出すことは少なく、図表だけを使って説明できることもありますが、説明の順番や言葉遣いなどは、やはり一度テキストにまとめたほうが口頭でもスムーズに説明することができます。 また、副業で文章を書くお仕事も請け負ってい
ボランティアでやっているMatcherの学生さんとの面談で、最近就職活動を始めた人からの相談が増えてきました。 先週話した学生さんの中には、「社会人の人から論理的に話すようにと言われすぎて、何をどう話したらいいかわからなくて困っている」という人がいました。 論理はたしかにビジネスの場面で役に立つ道具ですが、果たして本当に論理的に話せている社会人はどのくらいいるのでしょうか? そもそも、「論理的」とはどのようなことなのでしょうか? 「論理的」という言葉は哲学や論理学の世界
最近出入りしているとあるコミュニティには、占い師や僧侶や大量の資格で武装したフリーランサーなど、楽しい人たちが多くいるのですが、先日そのコミュニティの集まりで、「自分のダメージリスト」を共有してワイワイする会をやりました。 ダメージリストとは、自分の嫌いなものや負担のかかる場面を列記したものです。 ダメージを受ける物事から自己理解を深めていこうという趣旨です。 リスト作成にあたり、一月ほど自分のダメージに注意を向け、食らったらメモするという暮らしをしていたのですが、自分で
ハハノシキュウという名前の、異彩を放つ風貌のラッパーがいるのですが、その人の書いた文章にとても同意できるものがありました。 ▼以下引用元 「努力の時代」になっていることについては否定するつもりはありませんが、ラップバトルの世界に「”正解”に近い文法が」普及してきていることと、それに対する違和感は、僕も同様に感じています。 以前も少し書きましたが、特に若手のラッパーでは直前の相手の主張に短くアンサーを返し、小説の最後で長い韻を踏んで声を張り上げることがスタンダードになって
バーが好きでよく行くのですが、ほとんどのバーはカウンターでお酒を作っている様子が見えるオープンキッチン形式です。 見せ場のシェークはもちろん、氷を削っている様子や材料を混ぜる様子など、工程のほとんどがお客の見えるところで行われます。 僕は人目があると気になって仕事が進まなくなるタチなので、衆人環視の中でパフォーマンスを発揮するバーテンダーさんはすごいなあと思います。 データ分析の仕事では、仕事の様子を直接見られることは少なく、アウトプットの品質が重視されますが、それでも「