母は偉大だということは、ふとした瞬間に気付くもの

『何事も最後までやり通しなさい』

小学生の時、私が母に言われていた言葉です。
その言葉を受けて、私はピアノを二歳から十二歳頃まで続けました。
嫌々ながらも、約十年間習い続けました。

「やめたい」と言い続けても、どうしてもやめさせてくれなかった母が、当時の私はとにかく苦手でした。

ただ、私もそれなりに大人になり、母のことをきちんと分かるようになってからは、子供がやめたいと言っていることを続けさせることに一番苦労し、悩んだのは母だったということに気付くことが出来ました。
母は、決して強い人ではありません。だからこそ、今更ながら母には感謝したいと強く感じます。

大人になってから、何事もやり通すことが何よりも大切で難しいということに常々気付かされる日々です。
でも、幼い頃からそのことを母は私に身を削りながら教えてくれていました。

親は、必ずしも立派な人である必要はありません。
ただ一つ、子供が生きていく上で大切なことを教えてくれることだけで十分なのだと、今の私は感じています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?