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心理学統計④


 前回までは、「データ全体を把握する」ことに特化した統計量を紹介しました。今回は、「特定のデータとそのデータの所属する全体を比べる」ことができる統計量を紹介します。

標準化

 標準化とは、与えられたデータを、平均を「0」で分散を「1」のデータに変換することです。標準化した得点をZ得点、あるいは標準化得点と呼びます。

Z得点=(”データ”ー”平均”)/ 標準偏差


例えを示します。 

 安田君の期末テストの点数は、国語90点、数学60点です。

 国語の平均点は80点、標準偏差は3.0です。

 数学の平均点は50点、標準偏差は1.5です。

 安田君は、国語と数学どちらのほうがより上位にいるのでしょうか。


 公式に当てはめると、

国語のZ得点=(90ー80)/ 3=10/3

数学のZ得点=(60ー50)/ 1.5=10/ 1.5=20/ 3

 よって、数学のほうがより良い点数を取ったことになります。


 このように、標準化得点を使うことで、あなたの、もしくはあなたの子供のテストの点数から全体のどの位置にいるのかを詳しく知ることができます。成績表に記してあったら、絶望でしかないですが。

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