【GIU 55~】日本語解説 目的語を取る動詞 Verb 〈Verb ( + object) + to...〉 【知っておきたかった!英語文法】
1、目的語を取る動詞の基本イメージ
S+V+O
「目的語を取る動詞」は、文法的な観点からは「他動詞」として知られています。これらの動詞は、主語が直接的な目的語を持つことができる動詞です。
面白いことに、中国語で他動詞は「及物動詞」と言われています。
「及ぶ+物+動詞=及ぶ物の動詞」という概念なのですね。
一般的には、次のようなパターンで使用されます。
主語 (Subject) + 動詞(Verb) + 目的語 (Object)
I love cats.(私は猫が好きです。)
She ate an apple.(彼女はリンゴを食べました。)
They bought a new car.(彼らは新しい車を買いました。)
I love cats.(私は猫が好きです。)の例文では、好き=love という感情が猫(cats)に及んでいるので、日本語では「私は猫が好きです」と言うことができます。
She ate an apple.(彼女はリンゴを食べました。)は、食べた(ate)という行動がひとつのリンゴ(an apple)に及んでいるので、日本語では「リンゴを食べました」と言うことができます。
上記のように、動詞それ自体の意味の行動が、目的語に及ぶ動詞を「他動詞」と呼ぶのですね。これが目的語をとる動詞の基本イメージになります。
S+V+O+to不定詞
また、目的語を取る動詞は、不定詞 ( to 動詞 )の形で使われることもあります。その場合は、次のようなパターンになります。
主語(Subject) + 動詞(Verb )+ 目的語 (Object) + to + 動詞(Verb)
He wants me to help him.(彼は私に助けてほしいと言っています。)
They expect the team to win the championship.(彼らはチームが優勝することを期待しています。)
目的語を取る動詞は、直接的な影響や行為の対象を表現するために使用されます。主語が何かを他の人や物に対して行う際に、その対象や影響範囲を明確にするために使われます。例えば、「love(好き)」という動詞は、主語の感情や意思を対象のものに向けて表現します。
2、英会話、TOEIC対策にも有効!どう使う?
基本の語順
通常、"want that"ではなく、"want you to do"のように、「動詞+人+ to不定詞」のように使います。
「want you to do」のような構文は、特に人を指して目的語を取る動詞の一部に一般的です。これは、特定の行動や状態を他の人に対して要求、願望、意図する際に使用されます。以下に例を示します。
I want you to clean your room.
部屋を掃除してほしい。
He expects his employees to work hard.
彼は従業員に一生懸命働くことを期待している。
They would like you to join the meeting.
彼らはあなたに会議に参加してほしいと思っています。
これらの例では、「you」が目的語として人を指し、それに続く不定詞が具体的な要求や意図を示しています。
「want you to do」という表現は、文法的には「want(欲する)」という目的語を取る動詞の一例です。この表現は、人を指し示す目的語に続いて、具体的な要求や意図を示す不定詞が続きます。
この文法構造を解説するために、例文を使用して説明します。
「I want you to do something(私はあなたに何かをしてほしいと思っています)」という文を考えましょう。
まず、この文の主語は「I」です。主語は動詞「want」の実行主体であり、欲望や意図を示します。
次に、「want」は目的語を取る動詞です。この場合、目的語は「you」であり、人を指しています。つまり、主語の「I」が「you」に対して何かを望んでいることを表しています。
そして、不定詞「to do something」が続きます。「to do」は不定詞の形であり、実際に行われる行動や具体的な要求を示します。この部分では、「something」は具体的な行動や要求を置き換えるものです。
したがって、「I want you to do something」は、「私はあなたに何かをしてほしい」という意味になります。主語の「I」が目的語の「you」に対して、何らかの行動や要求を期待していることを表現しています。
この表現は、特定の人に対して具体的な指示や要求をする場合に使用されます。日本語での表現としては、「あなたに~してほしい」といった要求の形に近いと言えます。
helpはtoを省略できる
この文法ルールを初めて知ったのは、TOEICの特急シリーズを解いている時でした。文法問題を何度も間違えた後、やっとhelp のあとはtoを省略しても構わないことが身につきました。
下記に詳細を説明していきます。
通常、「help」は目的語の後に「to」を伴って不定詞が続く形で使われます。例えば、「I helped her to carry the bags」(私は彼女がバッグを運ぶのを手伝いました)のような文です。
しかし、目的語が代名詞(例: him, her, me, us)の場合、一部の文法的なルールによって「to」を省略することができます。代名詞の場合は、次のように使います: 「I helped her carry the bags」(私は彼女がバッグを運ぶのを手伝いました)。
このように、「to」を省略することによって、文がより簡潔になります。ただし、注意点として、目的語が代名詞でない場合は、「to」を省略することはできません。「I helped John carry the bags」(私はジョンがバッグを運ぶのを手伝いました)のように、「to」を含める必要があります。
したがって、次のようにまとめることができます。一部の文法的なルールによって、「help」の後に続く代名詞の場合、不定詞の前の「to」を省略することができます。ただし、代名詞でない場合は「to」を含める必要があります。
受動態で使われる動詞
「allow」と「warn」は、目的語を取る動詞であり、受動態で使用されます。
"allow"(許可する)
「allow」は、他の人に何かを許可するという意味を持つ動詞です。この動詞は、主語が直接的な目的語(許可される対象)を持ち、その目的語が受動態の主語となります。
Active voice: The teacher allows the students to use their phones.(主語が「教師」で、目的語が「学生たち」となり、動詞が「使うことを許可する」という能動的な文)
Passive voice: The students are allowed to use their phones by the teacher.(主語が「学生たち」で、動詞が「使うことが許可される」という受動的な文)
"warn"(警告する)
「warn」は、他の人に警告を与えるという意味を持つ動詞です。同様に、主語が直接的な目的語(警告される対象)を持ち、その目的語が受動態の主語となります。
Active voice: The lifeguard warns the swimmers about the strong currents.(主語が「救助員」で、目的語が「泳ぎ手たち」となり、動詞が「強い海流について警告する」という能動的な文)
Passive voice: The swimmers are warned about the strong currents by the lifeguard.(主語が「泳ぎ手たち」で、動詞が「強い海流について警告される」という受動的な文)
"expect"(期待する)
Active voice: We expect him to arrive on time.(私たちは彼が時間通りに到着することを期待しています。)
Passive voice: He is expected to arrive on time by us.(彼が私たちによって時間通りに到着することが期待されています。)
"require"(要求する)
Active voice: They require all employees to attend the training session.(彼らはすべての従業員にトレーニングセッションへの参加を要求します。)
Passive voice: All employees are required to attend the training session by them.(すべての従業員が彼らによってトレーニングセッションへの参加が求められています。)
"ask"(頼む、求める)
Active voice: She asked me to help her with the project.(彼女は私にそのプロジェクトの手伝いを頼みました。)
Passive voice: I was asked to help her with the project by her.(私は彼女によってそのプロジェクトの手伝いを求められました。)
これらの動詞は、受動態で使用されることによって、行為の実行者が明確でない場合や行為の受け手や影響を受ける対象を強調する効果があります。
suggest thatの使い方
「suggest」は、「to不定詞」を使って目的や行動を提案するだけでなく、「that節」を使って意見やアイデアを示すこともあります。以下に、その使い方を詳しく説明します。
"suggest + to不定詞"
「suggest」の後に「to不定詞」が続く形では、具体的な提案や行動を表現します。
He suggested to go for a walk in the park. (彼女は公園で散歩することを提案しました。)
He suggested to try the new restaurant downtown. (彼は街中の新しいレストランを試すことを提案しました。)
"suggest + that節"
「suggest」の後に「that節」が続く形では、意見やアイデアを示します。この場合、「that節」は後続する動詞や状態を示すことがあります。
She suggested that we should go to the park.(彼女は私たちが公園に行くべきだと提案しました。)
He suggested that they study harder for the exam.(彼は試験のためにもっと一生懸命勉強することを提案しました。)
3、日本人が苦手!使役動詞
「make」と「let」は、目的語を取る他動詞で、それぞれ他人に対して何かをさせることを表現する使役動詞です。以下にそれぞれの動詞の基本的な使い方と意味を説明します。
"make"(強制する)
She made him clean his room.(彼女は彼に自分の部屋を掃除させました。)
The teacher made us study for the exam.(先生は私たちに試験の勉強をさせました。)
They made me wait for hours.(彼らは私に数時間待たせました。)
"let"(許す、させる)
「let」は、他人に対して何かを許可したり、させたりするという意味を持つ動詞です。同様に、目的語(許可される対象)の後に直接的な目的語(許可される行動や状態)が続きます。なお、「to不定詞」を使うことはありません。
He let her borrow his car.(彼は彼女に自分の車を借りさせました。)
They let me use their computer.(彼らは私に自分たちのコンピュータを使わせました。)
She let the kids stay up late.(彼女は子供たちに遅くまで起きていることを許しました。)
受動態の使役動詞
「make」と「let」は受動態で使用されることもあります。英語文法の観点から、これらの使役動詞を受動態で使う方法について説明します。
"make"の受動態
「make」の受動態では、主語が他人によって強制される立場になります。この場合、受動態の構成は以下のようになります。
「be動詞」(am, is, are, was, were) + 過去分詞形(past participle) + "to不定詞"
I was made to clean my room by my mother.(私は母に自分の部屋を掃除させられました。)
They were made to wait for hours by the manager.(彼らはマネージャーに数時間待たされました。)
"let"の受動態
「let」の受動態では、主語が他人によって許可される立場になります。受動態の構成は以下のようになります。
「be動詞」(am, is, are, was, were) + 過去分詞形(past participle) + "to不定詞"
She was let in the concert without a ticket.(彼女はチケットなしでコンサートに入れられました。)
We were let to use the facilities after hours.(私たちは営業時間外に施設を使うことを許されました。)
受動態では、主語が他人によって影響を受ける立場を表現します。これにより、他人が主導権を持つ状況や行為への関与が強調されます。
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