【GIU 35】日本語解説 had better / should「 〜したほうがよい」と It's time...「 そろそろ〜したほうがよい」の意味と使い方
この記事では、私たち日本人英語学習者が普段の英会話でパッと出てこないようなフレーズを、文法知識から底上げしたいという気持ちで書きます。
日本語から英語にしようとすると、しっくりくる英語表現が見つからないことは多いものです。
今回は、"had better" と "It's time… "の表現です。
日本語では、「〜したほうがよい」「そろそろ〜したほうがよい」の意味になります。
1、 had better 「〜したほうがよい」の意味と使い方
had better の意味と使い方
"had better" はイディオムで、
意味は「〜したほうがよい」になります。
イディオムはその使われ方に解説の使用がなくそのまま覚えて使えるようになりたいものです。
"advisable" という言葉があるので「アドバイスする、助言する」という意味が含まれています。
上記の例文のように、ネガティブなことに使われるイディオムで、文法知識として大事なことは「〜したほうがよい。しなければ、問題や危険が生じる」というニュアンスがあることです。
上記のひとつめの例文では、「今すぐ出発しないとバスに乗り遅れる」という問題が生じるために、had better が使われています。
ふたつめは、再度悪いことをすると問題や危険が生じるために、had better not が使われています。
3つめは、返金されるべきお金を返しますと言われたさいに、「返金しないと問題、危険が生じる」または「脅し」のニュアンスを含めるためにhad better が使われています。
上記を踏まえると、had better の意味は大まかに2つあると言えるでしょう。
従わないと問題や危険が生じるためしたほうがよい
脅しのニュアンス
"had"だけど現在、未来形として使う
みなさんがすでにご存知の通り、"had"は"have"の過去形です。
過去形だけども、"had better …" 「〜したほうがよい」とイディオムとして使う時は、過去のことではなく、現在または未来のことについて言及します。
2、had better と should の意味の違い
"had better"と"should"は日本語訳にすると両方とも「〜したほうがよい」の訳になってしまいますが、実際に英会話で使うさいはどのようなニュアンスの違いがあるのでしょうか?
had better = より限られた、特定の状況でのみ使われる
should = 一般的な物事に対して、幅広く使われる
had better
"had better"の意味を上述しましたが、 "advisable"の意味がありますのでアドバイスする、助言するという意味も含まれています。しかし、それに従わないと問題や危険が生じたり、文脈上、特定の状況でのみ使うことが可能です。
上記の例文の場合、「The film = その映画」という限定的な状況であり、今行かないとその映画の冒頭を見逃してしまうという問題が生じるため、 "had better"が使われています。
should
"should"の意味は、「It is a good thing to do = ~するのが良いことだ」という意味です。シンプルに 「good = いいことだから〜したほうがよい」と言いたいときに幅広く使えます。
3、It's time… 「そろそろ…したほうがよい」
It's time…の意味と使い方
上述した "had better" "should" は「〜するべきだ、〜したほうがよい」を学ぶのと同時に知識として身につけておきたいのが、"It's time …"です。
"It's time for someone to …." で「(人が)…をそろそろしたほうがよい」という意味になります。
日本語では「そろそろ…しようか」って英語だと何ていうんだろう…と疑問に思った方もいるかもしれません。
この表現は、"had better"と一緒の項目として学ぶのも興味深いですよね。
"It's time…" の使い方は、Oxford Learners Dictionaryの名詞 "time"の4つめの意味に載っています。
面白いことに、この"time"の意味に"should"が含まれています。
"It's time to do something"で、「〜をするべきとき」=「そろそろ〜をしたほうがよい」という日本語に当てはめることができます。
it's time + 過去動詞で現在形となる
It's time ….の使い方は3通りあります。
It's time to do something
It's time for something
It's time that …
3つめの使い方、It's time that… はthat節に動詞の過去形が使われます。
この英文法ルールは、おそらく多くの日本人英語学習者が聞いたことがあるかもしれないけど忘れていたり、意識をしていなかったりするものです。
"It's time that someone did…." は「(人)が(モノ)をするときだった = もうやっているはずだ、始めているはずだ」というニュアンスがあります。
そのため、この構文は批判や、文句をいうときによく使われます。
上記の例文からは、夜9時を回った時計を見て就寝時間がきたことに気づいた親が時計を見ながら言っている場面を思い浮かべることができます。
すでに寝る時間であり、現在リビングで元気よく遊んでいる子どもは本来はベッドに横たわっていなければいけません。なので、were in bed と表現されるのも道理が通ります。
上記の例文では、本来であればこの状況は回避されるべきでありすでに何かしらの手が打たれているのが理想的だけども、まだその状況が続いている状態です。なので、本来ならすでに打たれている手をそろそろ打つべきでしょう、と批判の意味合いが込められていることが理解できます。
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