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リモートワーク(テレワーク)のノウハウを本にまとめました

この記事はリモートワークを楽しむためのノウハウをおしげもなく公開するものです。

STAY HOME の昨今、オンラインで楽しく生活・仕事をするノウハウは、みんなのどから手がでるほど欲しいはずです。そこで、

という、オンラインを楽しむための本を、エアコミケ親方プロジェクト 5/6 頒布予定で執筆中です。電子なので思い立ったが吉日で本は書ける!

おやかたさん率いる親方プロジェクトでは、湊川あいさんの描く可愛いマスコットキャラのワンストップちゃん(性別不詳)で有名なワンストップシリーズという同人誌を出し続けています。

・ 売れに売れてる定番本: ワンストップ見積もり
・ 技術同人誌を書く人なら必見: ワンストップ!技術同人誌を書こう
・ 現在α版で完成すれば、アプリ開発の全てがここに存在する本になる予定: ワンストップアプリ開発

ワンストップシリーズは、誰でも参加可能です。たった数行のコラムを書くだけで貴方も著者です!打ち上げに参加して美味しい料理を食べたり呑みましょう。

僕も微力ながらワンストップシリーズに記事を寄稿しています。

なんなら、貴方も是非オンライン生活に寄稿してみませんか???興味ある人は、おやかたさんか、にでもTwitterでメンションを飛ばしていただければ!

僕もワンストップオンライン生活の本では、リモートワークの章にいろいろ書いたので、この記事で宣伝を兼ねて紹介します。(合同誌なのでもちろん僕だけではありませんが、今回は僕が書いた部分だけ乗せます)

5/6頒布予定の本では、さらに他も含めて増強されたバージョンになっているので、是非5/6以後、買ってみてください!(購入は今の時点でもできるかもしれませんが、まだ中身はないはずです)

リモートワーク(テレワーク)

リモートワークとは、会社以外の場所(今は主に自宅)からリモート(遠隔)で仕事をすることです。テレワークのほうが一般的な呼び名になっていますが、ぶっちゃけダサいので、本書ではリモートワークと呼ぶことにします。

テレワークは 1970年代 に生まれた言葉ですが、現代でも未だに使っているのは日本くらいで、総務省ワードです。詳しい歴史は https://en.wikipedia.org/wiki/Telecommuting を読むと分かるかもしれません。

職場に集まって働く旧来のスタイルをこの記事ではオフラインワークと呼ぶことにします。

仕事をする場合、オフラインワークでも、リモートワークでも、やること自体はそんなに変わりませんが、リモートワークにはノウハウがあります。

以下、オンラインという単語もだいたいリモートと同じように捉えてもらって構いません。

まずはリモートワークにおけるコミュニケーションのコツから見ていきましょう。

意図的に雑談をしよう

オフラインワークでもそれなりに雑談をする時間はあったことでしょう。休憩時間もあるはずですし、喫煙所もあれば、飲み会もあります。仕事中、雑談に興が乗ることもあります。雑談から思わぬ解決法がみつかることもあります。

リモートコミュニケーションでは、オフラインよりも雑談が重要です。

人と喋らず、もくもく仕事をこなしていると、気が滅入る人もいれば、ほんらい必要だったコミュニケーション・情報共有が欠けることがよくあります。

想像してみてください。オフラインワークで、シーンと静まり返った職場で働いています。だれも声を出すことができず、物音を出すのもはばかる状況。8時間20営業日12ヶ月それが続くのは、さすがにしんどくないですか?

そういった状況では、本来必要だった情報共有も行われないでしょう。

実はリモートワークでは意図的にでも雑談が出来る環境にしなければ、シーンと静まりかえるものです。

そこで、必要なコミュニケーション・情報共有をするためにも、わいわい雑談をすることで敷居をさげましょう。

ここでいう雑談は、Slack などテキストコミュニケーションでの会話をさします。

Slack であればおそらく #random という雑談用チャンネルがあるはずです。もし社員数が多すぎて #random で雑談をする勇気が持てない場合、もう少し小さい単位で雑談できるチャンネルがあってもいいでしょう。

たとえば #tech_random というエンジニアのための雑談チャンネルであったり #sales_random という営業のための雑談チャンネルや、#team10_random というようなチームごとの雑談チャンネルが用意できるでしょう。

できるなら、大きい単位で気軽に雑談ができる雰囲気を作ったほうが有利です。そうじゃないと、仲良しグループみたいなものができてしまって、チームを超えた情報共有がしづらくなります。

でも、それによって喋りづらい雰囲気ができてしまったり、文化の違うチーム同士で諍いが起きては元も子もありません。適切なサイズ感を見極める必要があります。

気軽に質問しよう

気軽に質問をしましょう。どんな質問でも過剰なまでに歓迎するくらいの空気を作りましょう。質問には「イイネ」の絵文字を付けまくる位でもいいでしょう。

リモートワークでの強敵はハマりです。もちろんオフラインワークでもハマってしまうことはありますが、リモートだとオフライン以上にハマり状態は見えづらいものです。

それに、リモートでの質問はオフラインよりも低コストですし、同じ状況にいる人にとって役立つものです。同じタイミングで悩んでいる人がいれば、一人への回答で複数人の人が助かることになります。

・ リモートでの質問は低コストかつ効果的

同じタイミングではないとしても、オフラインコミュニケーションでは質問は揮発性のものですが、リモートコミュニケーションでは質問は流れてしまうかもしれませんが残るはずです。

そもそも質問とは、状況、説明、仕組み、そういったものに何かしらの不足があるサインかもしれません。もちろん単に当人の不勉強が原因かもしれませんが、属人化されてしまっていた様々な情報を整理するチャンスでもあります。

気軽な質問をできる空気を作ることができれば、こういったサインを見逃さないチーム作りもできるでしょう。

基本はパブリック

オフラインワークの時代は、色々なことが秘密裏に決まることも珍しくありませんでした。座席で相談したこと、喫煙所での話し合い、そういったものはよくあるものです。それら過程は正確には残されず、成果物という形だけが残るのです。

リモートワークでは低コストで過程を残せます

仕事に関して、よほどの理由がない限りはDMやプライベートルームは使わないことをおすすめします。

DMやプライベートルームによる密談は情報共有とは対極にあるものです。どうしても情報の取り扱いが問題になるようなもの、個人情報や業務上の秘密などのみを限定共有という形にして、そうじゃないものは全て共有するほうが円滑に仕事が進みます。

もちろん、これは会社の文化もありますし、頑なにそれを拒む人もいるかもしれません。リモートワークに向いた会社とそうじゃない会社は、こういったところに現れます。

情報共有

どういう仕事のスタイルにせよ、情報共有は重要です。

電子化されていない職場ではとても大きなコストがかかりましたが、リモートワークのような電子化前提の環境では、情報共有のコストは圧倒的に下がります。

ただし、情報共有は勝手に行われるものではありません。何かしらの仕組みを作らなければ、情報共有をしようというモチベーションは発生しづらいものです。

また情報共有をしていても、それが埋もれてしまえば、実際には共有されていないのと同じになってしまいます。

情報共有は全体の生産性を上げるためのものです。

・ 情報共有を妨げる要因を排除する(マイナス要因を無くす)
・ 情報共有を促す仕組みを作る(プラス要因を作る)
・ 共有された情報を探しやすくする

ここからそれぞれ詳しく説明します。

情報共有を妨げる要因を排除する

情報共有を妨げる要因はいろいろあります。

たとえば手間がかかるとそれだけで共有を妨げます。気軽に情報共有できるようにしておくべきでしょう。

これはさきほどのコミュニケーションが滞れば情報が出てこないという話と同様です。面倒な手続きがあれば取っ払うべきです。

文化的に情報共有を妨げることもあります。たとえば失敗を報告しづらい文化であれば、失敗に関する情報共有は期待できないでしょう。失敗は本来、とても重要な情報源です。

情報共有を促す仕組みを作る

情報共有が自分にとってプラスになれば、情報共有は促されるでしょう。

多くの会社・組織にとって情報共有そのものは目的ではないため、情報共有に直接のインセンティブを設定しづらいですが、情報共有が重要であるという合意が取れれば、評価基準に組み込みやすくなります

たとえばいい情報を共有した人に評価が付く仕組みがあるでしょう。ドキュメント共有システムによってはイイネを付けられるようなものもあります。

情報を共有することでチームとして作業しやすくなれば、チームとして活動する自分に跳ね返ってくるでしょう

チームのオンボーディングがスムーズになるような情報共有をすれば、チームに人員が不足しがちな現場では、即戦力を得て、自分の負担が減るというモチベーションになるかもしれません。

共有された情報を探しやすくする

たとえば情報を探しやすくするようにするためのドキュメント(ページなど)を作るといいでしょう。

チームにはいった人が最初に見るべきドキュメントを作成し、そのドキュメントから他のドキュメントへのハイパーリンクを作成したり、解説をまとめたりしておいて、そのURLを適切な場所においておくようにします。

ディレクトリ型のシステムであれば、適切なディレクトリ構成をメンテナンスすれば、たどり着きやすいでしょう。

タグのあるシステムでは、適切なタグを付けるように心がける、タグ付けのガイドラインを提示する、ドキュメントを漁って適切なタグを付与する(メンテナンスする)というような方法がとれるでしょう。

コラム: 自主的に動くことの重要性

リモートワークでは自主的に動ける人が強いです。自主的に動かないと、周りからも評価されにくいというのはあります。

特に情報共有などでは、ボトムアップで動かないと、ずっと使いづらいままになりがちです。

組織としてそういった活動を評価できるべきですが、そうなっていない場合でも、自主的に情報共有をしていくほうが、メンバー各自にとっても働きやすいはずです。

働き方そのもの

今度はリモートワークでの働き方そのものにフォーカスをあててみましょう。在宅で仕事をする場合、気分の切り替えがとても重要になります。気をつけないと、仕事と生活の境界線が曖昧になってしまいますし、同じ状況が続くとしんどいと感じる人もいます。

気分の切り替え方

人によって気分の切り替え方はさまざまです。ここに挙げるのは一例です。

服を着替える

仕事モードの服を用意するといいでしょう。もちろんただの私服でも構いません。

カメラで自分の姿を映さないのであれば、いっそコスプレをしてもいいかもしれません( 荷物が届いたり、出前が届いたりしたときにこまるかもしれません……。そういうときはお気をつけを)。

ここで大切なことはスイッチを切り替えることです。自分の気持ちが最高にアガるような服装を見つけるといいでしょう。

休憩時間の切り替えをどうするかは悩ましいものです。リモートワークと定時労働は相性が悪いですが、どうしても会社との契約上、定時労働をしなければいけない場合は休憩時間も服装を変える必要はないでしょう。

ちょっとした小物でスイッチを切り替えるというのもありでしょう。

たとえばネクタイをしてる人であれば、休憩時間はネクタイを緩めるとかです。

社員証があれば、首からぶら下げてる時間を労働モードとするというのもありでしょう。

美味しいお茶を飲む

もちろんお茶じゃなくても、コーヒーでもジュースでも青汁でもなんでも構いません。どうせなら少し高めのお茶を買ってみてもいいでしょう。

お茶請けに美味しいお菓子を用意してもいいかもしれません。頭脳労働には甘いものが有効です。

香りを楽しむ

香りは意外とバカにできません。元々動物の脳は香りによってモードが切り替わるものです。前述の美味しいお茶を飲むというのも、香りを楽しむひとつの手段です。

自宅であれば人に気兼ねすることなくアロマを楽しめるでしょう。家族や同居人がいれば、迷惑をかけない範囲で、ですが。

体を動かす

椅子に座りっぱなしはとてもとても不健康です。在宅勤務に限りません。

最低でも、30分に一度は立ち上がりましょう。できればストレッチやヨガなどで体をほぐすといいでしょう。首や肩が凝っていませんか?

音楽を流す

オフラインの職場よりは気兼ねなく音楽を聞けることでしょう。音楽も香り同様に、脳のモード切り替えに大きな意味合いを持ちます。

歌詞のある歌を聞くのもいいですが、人によっては集中しづらいこともあります。その場合、筆者のオススメの1つはインスト曲、つまり人間の歌が入らない楽器だけの曲です。映画のサントラや、インスト専門バンドの曲などがあります。

2つめのおすすめは環境音です。雨音とかが有名かもしれませんが、カフェの音、雑踏の音というものもあります。

音楽が脳のモードを切り替えると書いた通り、同じ音楽を聞き続けるとモードが固定化されてしまいます。

気分転換という意味では、モード切り替え時に、音楽の種別を変えるべきでしょう。

楽しむこと

あれこれ気分転換の方法を書いてみましたが、どれにも共通することは楽しむことです。自分なりの楽しみを見つけてください。

働きすぎない

労働と生活のスイッチが難しいという性質上、リモートワークでは働きすぎることが度々生じます。「キリのいいところまで」で時間が伸びることもありますし「お腹があまり空いてない」で伸びることもあります。

自分の中できっちり区切りを付けることを意識した方がいいでしょう。

リモートワークを支えるソフトウェア

リモートワークでもオフラインワークでも、実はさほど、使うソフトウェアに違いはありません。実際この節で挙げるツールはオフラインワークでも普通に使われているものがほとんどです。

コミュニケーションツール

Slack, Discord, Zoom, Chatwork, Microsoft Teams などが有名どころでしょうか。

Slack を使っている企業が多いでしょう。企業のコミュニケーションツールでは全世界的に定番となっています。無料版ではなくちゃんと課金をしている場合、Slack 通話が便利です。音声通話・ビデオ・画面共有などが行なえます。

Discord は Slack よりも優れている点も多いですが、ゲーマーやオンラインコミュニティ向けのサービスなため、会社・組織では採用しづらいかもしれません。Discord は Slack に先駆けて音声通話をサービスし続けてきた歴史があります。最近では GoLive という画面共有を行える仕組みもあります。

Zoom は通話に特化したサービスで、コロナによりユーザー数が数十倍に増えたという大躍進をしています。セキュリティリスクが見つかったり顕在化もしていますが、いま時点では、セキュリティ改善に力を入れている最中です。

Chatwork や Microsoft Teams は色々な機能が統合されたサービスです。

ビデオ通話でネックになりがちなのが回線速度です。回線の遅い人がいる場合はビデオ通話をオフにできるならオフにしたほうがスムーズに通話できます。コロナ状況下では、大抵の人は自宅からの接続となるでしょうが、LTEテザリングやADSLなど回線が貧弱な場合、問題になることがあります。

ドキュメントツール

Google Document や esa, Qiita team, DocBase などが有名どころでしょうか。他にも星の数ほどある激戦ジャンルです。

これらドキュメントツールの特徴としては、同時編集をサポートしていることが多いですが、サービスによって同時編集の使い勝手が違うことは注意したほうがいいでしょう。

* 他のひとの編集によって自分のカーソルが変な位置に移動しない
* 保存ボタンを押したときに、他の人の環境でコンフリクトを起こさない
* 多人数編集で重くならない

などが分かりやすい判断基準となるでしょう。

コラム: 同時編集の評価

同時編集の優秀さを2020年5月2日時点で判断すると DocBase > esa > hackmd > scrapbox です。DocBase では多人数で同時に編集しまくって困ったことが発生しません。編集のリアルタイム反映も文句無いですし、誰が保存ボタンを押しても大丈夫です。

esa はそれに少し劣る感じで、hackmd は多人数でいじると結構カーソルが不思議な位置に移動します。scrapbox は多人数編集をするとストレスを強く感じました。

あくまで僕の評価です。参考までに

ソースコードリポジトリサービス

GitHubの一人勝ちです。よほど強い理由でもなければGitHubを使いましょう。他の選択肢は面倒なだけです。

機材を整える

リモートワークでは環境整備、特にここでは機材について、働きやすい環境を整えたほうが良いでしょう。生産効率や健康面に直結します。

合わない椅子、机やキーボードを使っていると、体を壊してしまう可能性があります。デスクワークにおける職業病の1つに肩こり、腰、その他関節症候群があります。

通話環境

オンラインで通話できるツールはいくつも登場しています。最近ではZoomが有名どころですが、SlackやDiscordにも通話機能があります。音声通話・ビデオ通話それぞれありますが、どちらにせよ、音声がまず重要です。

多人数で音声通話をするとき、意外に問題になるのが通話用の機材です。

※絶対に本体マイクと本体スピーカーを同時に利用してはいけません

これは他人の声がエコーを起こしたりすることがあるためです。1人でもそういう人がいれば、全員の迷惑になります。必ずイヤフォンかヘッドセットなどを使いましょう。

本体マイクは性質上周りの声や音を拾いやすいため、家族がいる人は本体マイクを使うべきではありません

これらがあるため、マイク付きのイヤフォン(以下、イヤフォンマイク)かマイク付きのヘッドセットを強く推奨します。さらにいうとある程度の値段をかけるべきです。安物だとガチャになります。

品質の悪いマイクを使うと、他の人にとって聞き取りづらい、ノイズが乗りやすいという問題があるため、ある程度以上のクォリティのマイクが必須です。iPhoneを持ってる人は、付属の EarPods が文句なしなのですが、今の EarPods は全てケーブルが Lightning なため PC と繋ぐことができません。Android端末に突いているイヤフォンマイクは、ものによっては品質が悪いので注意しましょう。

ゲーミングヘッドセットを買うという選択肢もありますが、ヘッドセットの類いは長時間装着すると耳が蒸れることもあります。

また、選択肢としてイヤフォン・ヘッドセットには、有線と無線があります。無線は室内を動き回れますし便利ですが、バッテリの持ち時間という問題があります。短い通話なら大丈夫ですが、オンライン飲み会を検討する場合、バッテリ切れになることもあります。

椅子

特に椅子はケチらないことを強く強く推奨します。好みがあるでしょうが、座面はメッシュタイプが良いでしょう。メッシュタイプ以外の椅子は蒸れます。

あなたが安物の椅子を使って失う健康(と治療費用)を考えれば、10万円クラスの椅子を買っても元が取れるはずです。

イス選びは、コロナのいま難しいかもしれませんが、椅子の試用ができるお店で実際に座ってみるのが一番です。

変わり種としてはバランスボールがあります。体幹の強さに左右されますが、慣れれば長時間バランスボールでも作業できるようになるでしょう。もしバランスボールを続けられないのであれば、体を動かしたほうがいいでしょう。まずは散歩からしましょう。背筋もピンと伸びます。

ディスプレイ

その人の視野角などに左右されますが、大きなディスプレイや、マルチディスプレイは、生産効率に直結します。

少なくともノートパソコンの小さなディスプレイでしか仕事をしたことがないような人は、一度大きなディスプレイなどを体験してみるべきでしょう。

ディスプレイ選びは、サイズと解像度とメーカーです。

Macを使ってる人は特に解像度の高いディスプレイをオススメします。Retinaにより、解像度の高いディスプレイでも、文字のサイズをコントロールしやすいためです。Windowsも最近はHiDPI対応が進んできたので問題は少なくなっているでしょう。

動かすアプリケーションによっては解像度が上がると、本体性能がついていかないという事例もあるのでその点は要注意です。

サイズは、できれば27〜34インチクラスはあったほうが望ましいでしょう。

ディスプレイを追加で用意する場合に問題になりやすいのが場所です。これはディスプレイアームで解決することもあります。ディスプレイアームがあれば空中がディスプレイ置き場になるからです。机を広く使えることにもなります。このときディスプレイアームはエルゴトロンを強く推奨します。安物を買うと絶対に後悔するでしょう。

ディスプレイのメーカーはもう好みでいいと思います。昔であれば日本製にこだわるべきでしたが、現代ではもう日本より海外勢のほうが技術力が高いことも珍しくありません。選ぶときには、評判を検索したり、可能であれば店頭で実際に見たほうがいいです。

意外なサブディスプレイにはiPadがあります。今のmacOSであればSidecar という機能で、iPadを簡単にサブディスプレイにできるので、MacとiPadがあれば、一度試してみてください。ペン入力も可能です。

キーボード

人によるのでしょうが、Dellのペラいキーボードでは手を痛めるような人もいます。自宅ならキータイプ音で迷惑をかけづらいので、メカニカルスイッチを使ったキーボードも遠慮なく使えることでしょう。

・ メカニカルスイッチ系
・ 無接点系(東プレのRealforceなど)
・ パンタグラフ・シザー式(AppleのMagic Keyboardやノートパソコン)

キーボードでの選択基準は、打鍵感、キーストローク、配列などです。生産効率が劇的に変わるわけではありませんが、ストレスの度合いは大きく変わります。

マウス・トラックパッド・トラックボール

これはもうまったくもって好みでいいでしょう。

Appleユーザーなら多分トラックパッド一択だと思いますが。

インターネット回線

リモートワークの機材として最重要かもしれないのがインターネット回線です。もし可能なら光ファイバーを引きましょう。

1. 回線の安定性
2. レイテンシの低さ
3. 上り帯域の広さ
4. おまけで、下り帯域が広く、ダウンロードが早い

ダウンロードが早いのはオマケです。正直どうでもいいです。リモートワークのクォリティ面で大切なことは1〜3です。

まず1の回線の安定性から説明します。他の方式、ケーブルテレビ、ADSL、無線ネットワーク(WiMAX, LTEなど)では、どうしても仕組み上安定性は光ファイバーに劣ります。ぶちぶち切れると、リモートワークではストレスがマッハです。光ファイバーでは、自宅に引き込んだ光ファイバーに変なテンションをかけたり、ルーターを熱暴走させたり、運悪くネットワーク障害にあたらない限りは安定してインターネットを利用できます。

2のレイテンシの低さは、ガチのゲーマーがよく気にするものですが、インタラクティブな何かをする時には存外バカにできないものです。他の方式を使ってレイテンシが高い場合、地味にストレスになることがあります。

3の上り帯域の広さは、誰もあまり意識しないかもしれませんが、リモートワークでは、回線の安定性の次に重要です。LTEなど無線やケーブルテレビでは致命的になりやすいのですが、ビデオ通話をしていると「妙に音声や映像が途切れる」が生じることがあります。自分では気づかずに相手に指摘されてはじめて分かるものです。また、成果物をアップロードする時にももちろん上り帯域は重要です。

4の下り帯域の広さは、ケーブルテレビやADSLでも問題ないかもしれません。ソフトウェアアップデートのときには下り帯域が欲しくなることでしょう。LTEとかではちょっとしたアップデートでストレスを感じることもあるかもしれません。

光ファイバーには種類があります。**自宅に光ファイバーを直接引き込めるならそれが絶対にベストです**。マンションで共有するようなタイプのものでは、他の利用者によって、クォリティが変化してしまいます。

NTTフレッツ, au, NURO光など、どこの光ファイバーを引くかは、運が強く左右します。解約の手間、初期工事費、解約手数料などは確認した方がいいですが、それ以外の点、クォリティ面では、運としか言いようがありません。地域によって差違がありすぎるので、どれを選んでも一定確率で満足か後悔のどちらかがあります。そういう意味では、解約の手間と手数料が決め手になるかもしれません。

10Gbps系のサービスを使うべきかは?考え方次第です。おそらく10Gbpsでも1Gbpsでも100Mbps系のどのサービスでも、日々の使い勝手はほとんど変わらないでしょう。理由は、リモートワークでは前述の4項目です。ただ、最新のサービスの方が機材の更新など、いい物を引ける率は高いので、よほどがなければ最新のサービスを選ぶといいかもしれません。

自宅内ネットワーク設備

光回線を引いた後、意外にバカにできないのがルーターです。最近だと、光回線を引いたときにONU(光回線終端装置)とセットになったルーターがレンタルされているでしょう。

もし、このルーターが10Gbpsサービスのものであればそのまま使えるはずです。もし100Mbpsサービスだったり、古いサービス、古い機材を使い続けてる場合は、別途ルーターを買うべきです。

インターネットと家を繋ぐ部分が光ファイバーにより高速化していても、家の中のネットワークが遅ければ意味がありません。この際、家の中の機材も更新しましょう。特に無線ルーターは金をかけるべきです。10Bbpsサービスのレンタルルーターであれば大丈夫なはずですが、それ以外の場合は無線ルーターを追加で購入した上で、レンタルルーターの無線機能はオフにすべきです。

レンタルじゃないちゃんとした無線ルーターは、アンテナの数が多い、処理速度が速いなどの特徴があるため、ノートパソコンなどWiFiで繋ぐときに真価を発揮します。また、可能な限りWiFiは 5GHz 帯域を使いましょう。2.4GHz帯域ではBluetoothや電子レンジやお隣さんと競合しやすく、接続がブチブチ切れるということが起こりやすくなります。

ワンストップオンライン生活で、オンラインを楽しもう

ここまで、ワンストップオンライン生活のリモートワークの章で僕が執筆した分の一部を紹介してきました。5/6頒布開始するバージョンではもっと濃く、さまざまな情報が満載された本に仕上がっていることでしょう。

みなさんも、エアコミケを堪能してください。

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