自己対象とは?

このコラムでは、最近気になっている単語である「自己対象」についてまとめています。まだ調査中ですので、ラフな感じです。

自己対象とは?

自己対象とは、自己愛を満たしてくれる対象のことです。この文脈における自己愛とは、自尊心つまり自己肯定的感情を指します。よって、自己対象は自分を肯定してくれる対象と言い換えられます。

自己対象には、身の回りにいる人(親や先生、友達など)だけでなく、アイドルや歴史的偉人のような遠い存在も含みます。さらに、人形やぬいぐるみのようなモノや、神のような概念もまた、自己対象になりえます。

自己対象には、3つの分類があります。

①鏡映自己対象:自分のいいところを肯定する対象
②理想化自己対象:自分が肯定する、なりたい姿を体現する対象
③双子自己対象(あるいは分身自己対象):自分と同じところを持つ対象(その対象に共感する形で自分を肯定する)

自己対象体験とは?

自己対象を通じて自分を肯定することを、自己対象体験と呼びます。人が未熟な間は、自らを肯定する能力が小さいため、他者に肯定してもらうことで、自尊心を保つのです。

変容性内在化とは?

自己対象は、あくまでその人の主観の中だけ存在です。元々自分の心の中にいる対象を、心の外にある対象の中に見てとっているにすぎません。たとえば、自分の姿を自己対象という名の鏡に映してみているようなものです。

そのため、心の外(現実)にいる存在と心の中にいる存在にギャップや食い違いが生じることがあります。すると、そのギャップへの気づきから落胆や失望が生まれます。

この落胆や失望が大きすぎなければ、自己対象への許容度が上がります。これを、変容性内在化と呼びます。

自分を肯定する力

ここから自論を書いていきます。

変容性内在化によって許容度が上がると共に、心の外にいる自己対象から、自己肯定してもらわなくても大丈夫な自分が育っていきます。

なぜなら、心の外にいる対象の持つ「自分を肯定する力」の「取り入れ」が起こるからです。「取り入れ」は、内在化とも呼ばれます。

そもそも、私は「自分を肯定する力」はあらゆる人が生まれつき持つものだと考えています。ただし、その力をはじめの内は他者に投影されているのです。

投影とは、否認しているものが自分ではない他者のもののように感じる心の仕組みのことです。否認とは、本当は自分の中にあるものが、自分の中に全くないように感じることです。

すなわち、人は誰しも生まれつき自分を肯定する力を持っているけれど、始めの内はその力が自分の中にないように思えています。なので、他者に肯定していもらうことでしか、自己肯定できないのです。まるで、自分の姿をイメージできるようになるためには、まず鏡に映る姿をよく見る必要があるかのようですね。

そして、この「自分を肯定する力」が、万能感の機能の一つなのです。万能感によって人は無条件に自分を肯定することができるのですから。

おわりに

このコラムは、今考えていることモヤモヤふわふわしているところをメモ代わりにまとめました。

私にとっての自己対象は、BUMP OF CHICKENの作詞作曲を手掛ける、藤原さんです。自己対象の分類の内、彼は理想化自己対象と双子自己対象にあたります。つまり憧れでなんとなく自分と似ているところがあると感じているわけです。

ただ、彼が持つ機能は、彼を介さずとも使えるような気がしてならないのです。なぜなら、そのイメージは私が心の中に描いているにすぎないからです。もしも、その機能を自分のものにできれば、私の鏡としてではなく生身の、素の彼の考え方が見えるようになるんじゃないかと思っているのです。もっとバンプのことが分かったらハッピーな気持ちになれます。これはそのための下準備。

よろしければ、スキを押していただければ幸いです。

#コラム #心理学 #自己対象 #万能感

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