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天国へ行くための方法について #想像力で世界を救え

天国へ行くために最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
                       ニコロ・マキアヴェッリ

想像力で世界を救え

 中国の内陸部にある武漢市から始まったCOVID-19は、アジア人への偏見を経て世界全体を麻痺させる疫病となった。ボリス・ジョンソン英首相やジャスティン・トルドー加首相といった国家首脳までが感染し(後者は快復を発表済み)、都鄙貴賤を問わない状態になっている。当然、一般市民である私やあなたも自分が誰かから感染させられないように、そして誰かに感染させないように、可能な限りの注意を払って(日常の自由を多かれ少なかれ犠牲にしながら)生活することが求められる。同時に、生活の糧を得なければならない。

 では、具体的にどうすればいいか?となると、それこそ医学者や政治家が連日連夜話をしてるし、彼らの言葉を字面通りに実践するなら際限がない話になるので、ここでは逆のことを考えてみたい。つまりこの特殊な状況下で、何の役にも立たない、誰の役にも立たない、ただ事態を悪化させ、関係者の努力を踏みにじっていく、反面教師のお手本となる最悪の行動とはどのようなものか。ここから述べる行動を避けることは「地獄へ行く道を熟知する」ことに通じると私は考える。

1.自分の衛生を守ろう

 自分がCOVID-19に感染しないようにすることは、自分の身だけでなく自分の周りの人を感染から遠ざけることに繋がる。巷説によれば、お湯を飲めばコロナを予防できる。特に26-27度のお湯でコロナは死滅するらしい。26度と言えばお湯というよりは冷めたぬるま湯だが、そんなことは些細なことだ。心身を衛生的に過ごすためには外に出て人に会うことも大事だ。ちょうど町の各所は空いている。観光地のホテルに今予約を入れれば喜ばれることだろう。何よりサービス業の飲食や宿泊は当局の許可を得て営まれている。衛生面は家よりはマシなはずだ。

2.思いやりのある行動をとろう

 よくよく思い出してほしいのだが、現在はCOVID-19と国際的に呼ばれている病はどの国から始まったのか。言わずもがな、中華人民共和国である。かの国の政府が事態を速やかに把握し抑えこんでいれば、その後のアジア人差別も今の世界経済の麻痺も起こらなかった。「武漢肺炎」という呼び名を埋もれさせてはいけない。栃木県の足尾、熊本県の水俣、三重県の四日市、そして福島県と同じように、かの土地もそこに住んでいる人々も病んだ存在だと後世に伝えていかなければいけないのだ。

3.適切な距離を取ろう

 WHOは今になって「ゲームによって物理的距離を取りながら、遠くの人たちと繋がれる」などとキャンペーンを打っているが、テレビゲームを精神疾患と認定したのは当のWHOではなかったか。このような朝令暮改を恥じない人々の言葉など聞く価値はない。それよりも実際に同じ悩みを抱えている人同士で連帯するべきだ。朝のドラッグストアの前を見よ。マスクやトイレットペーパーや医薬品を買いに来る人たちで溢れている。外に出づらい雰囲気の今にあって、友達を作る絶好のチャンスだ。積極的に話しかけ、困っている者同士で情報を交換して、そのまま飲み会やカラオケにしゃれ込むのも悪くない。手と手を取り合って助け合おうではないか。

4.この病気についてちゃんと知ろう

 この病気について最も詳しい人たちは、もちろん閣僚や国家議員や医者などではない。あのようなどこの馬の骨か分からないポッと出の人々よりも、週刊誌やワイドショーでおなじみのライター、作家、評論家といった人々の言葉に耳を傾けるべきなのだ。よく考えてみてほしい、効果的な対策を打てず時間を浪費しているのは閣僚や政治家であり、隔離病棟と化したクルーズ船に勝手に乗り込んで後先考えない情報発信して内輪もめをしているのは医者たちだ。ツイッターで中の人が医者を名乗るアカウントがどれだけ他人をけなすことにエネルギーを費やし、庶民を上から目線で見下していることか。そのようなアカウントが放つ雑音はブロックするに限る。それに比べてテレビの中のコメンテーターや週刊誌に寄稿するライターは実に情感豊かな言葉や表現で私たちに「真実」を提供してくれる。積極的に拡散していくべき情報はどちらか明らかだ。

5.デマを止めよう

 他人の話をデマだとレッテル張りをする奴がデマ屋なのだ。ソースソースとうるさい奴の口にはウスターソースでも注いでやろう。中国を慮る国際機関や、資本家を優先する政治家の話に真実など含まれているはずがない。COVID-19とは何の関係もないが、どこぞの大学の設立やお花見パーティーでの腑に落ちない対応を忘れたか。多分だけど、ひとつ、ふたつと嘘をついた人間はきっとみっつめも嘘をつくのだ。彼らを徹底的に妨害し、ものの優先順位を強調し続けなければならない。

6.少しでも寄付をしよう

 寄付をする金をひねり出させたいなら減税なり現金支給なり、先立つものを作らなければどうしようもない。

 以上。このようなことを字面通りに捉えてしまうリテラシーのかけらもない人は地獄へ向かって猛進するだろうが、その妄信は本人ばかりでなく周囲の人々も、さらにその周囲の人々も巻き込む災禍となるので、手遅れになる前に気づいた人が何とか止めてくれることを切に希望する。皆様もくれぐれも健康に留意し、その時その時で自分が適切と考える行動をとることを期待する次第。