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ISE-Workation|11月16日の日記|晴れ

5:30 起床。昨晩、0時過ぎていたので起きるのが遅くなった。昨日アップしきれなかった日記の画像を反映させて身支度。

6:30 朝ラン参拝。パークピアホテルに移動したことで、内宮への距離が600mくらい近くなる。片道4.2㎞ほど。今朝は少し寒かったのか、宇治橋の地面に水滴がおちていた。朝、人気のない内宮を満喫する。

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内宮を参拝した後、猿田彦神社にも立ち寄る。

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8:00 帰宿。着替えてシャワー浴びて朝食。

9:10 ホテルを出発。今日は、僕たちの活動を支えてくれている伊勢調理製菓専門学校で、大野尚斗さんが特別講師として実習授業を行うことになっている。

9:20 伊勢調理製菓専門学校到着。早速大野さん、仕込みを始める。

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9:40   実習授業スタート。事前に「伊勢という圧倒的なローカル・アドバンテージがある未来のシェフに、グローバルなガストロノミーに必要なローカリズムを伝えよう」ということを話していた。

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実習授業では、大野さんが見てきたガストロノミーにおけるローカル性を表現でき、伊勢の名産で、伊勢神宮の神饌の一つにもなっているタイをペルーのセビーチェに使い、食材の本質を伝えるコンソメを伊勢の地鶏、伊勢鶏でとることで食材とは何かが伝わったことを願う。

毎日新聞と中日新聞が取材に入ってくださり、ありがたい。

10:30 大野さんは実習授業を続けるなか、細動。別行動で伊勢神宮の神宮庁へ。

11:00 神宮司庁の神宮主事の音羽 悟さんに取材。ポップアップレストランをやるにあたり、伊勢神宮の食にまつわる神事を取り入れたいと考え、神宮主事の音羽 悟さんにお時間をもらい取材をせてもらった。

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神宮の神事のなかで、1500年以上365日欠かさず行われている「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」がある。簡単にいうと、神様への食事を奉る神事で、朝夕2度行われる。

ここでは、塩と酒、飯(いい)、野菜、干し魚(または生魚)などを毎日奉納されている。毎日のことであり、ひじょうに質素な食事だ。

この他、食事を奉る神事は、6月と12月に行われる月次祭や10月の神嘗祭があり、重要な神饌となっているのは「アワビ」(伊勢神宮では「鰒」と書く)である。伊勢神宮にまつられる天照大御神より先に伊勢に入った倭姫命が国崎の海女が差し出した鰒がとても美味だったことから、伊勢に天照大御神を呼ぼうと決心したといわれるほど、伊勢神宮にとって特別な神饌である。

伊勢神宮にとってお供えものの意味とは、そのときの旬の食べ物をまずは神様に最初に食べていただくということ。さらに、古代人は夜を神様が活動する時間と考えていたため、一日の始まり(終わりでもある)は夜としていた。

今回、アワビをレストランで使わないのだが、新しい一日の始まりである夜に旬の食材を神様に奉り、そののちいただくということをしたいと思った。

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大変貴重な書籍やリーフレットをいただいた。

12:00 神宮司庁から市内に帰る途中、神宮主事の音羽さんから神饌の模型が展示されているという博物館「神宮徴古館」に立ち寄る。別朝夕大御饌祭や神嘗祭といった神事に奉る食事を見ることができた。

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素焼きの器に「ミミズバイ」という薬草を敷いて食材を置くというのも神宮の神事の決まりで、これもレストランで使えたらいい。二見の塩をこのようにして提供したい。

13:00 神宮徴古館から伊勢調理製菓専門学校に帰る途中、近鉄宇治吉田の駅の裏に「キッチン・クック」という味のある洋食屋さんの前を通りかり、何の前情報もないなかで飛び込んだ。店内は、地元の方でいっぱいっだ。カウンターの端に座る。

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ステーキ用の鉄板焼にナポリタンのってるのをみんな食べてたので、「これが店の名物か」と思って注文したのちに、食べログを見たらドライカレーにルーをかけるカレーが名物らしく急きょドライカツカレーに変更。見た目通り、味も唯一無二の味で人生初体験を楽しんだ。

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食後に店主の方に「なぜドライカレーの上にカレールーをかけたのですか?」と聞くと「こんなこと誰もやってないだろ?だからだよ」と笑って教えてくれた。

フライパンを毎日あおっていたために曲がってしまった首が、印象的な店主さんでしたが、なんとロックな精神を持っていたとは。伊勢のソウルフードに出会えた。

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伊勢は今、紅葉もきれいです。

13:50 伊勢調理製菓専門学校に到着。大野さんの実習授業は終わっていた。授業は好評だったそう。学校が所持している器や漆器を見させてもらう。21、22日のレストランで使わせてもらいたいものがあった。

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15:30 市役所の立花健太さんが迎えに来て下さり、伊勢市の在来野菜のひとつであるサトイモ「横輪いも」がとれる横輪地区を目指す。

16:00 伊勢市内から車で30分以上。平家の落人集落伝説が残る横輪地区に到着。横輪町活性化委員会会長の上田和夫さんに案内してもらう。紅葉がまっさかりでとても美しい。春には横輪桜という、こちらも在来の桜が満開になるそうで、その際は県外から観桜客でにぎわうとのこと。

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横輪いも」は、戦後に鹿児島から流入したものが、横輪で土着化していったものだそうで、すりおろすと餅のように伸びるようになるのが特徴。掘りたてのイモをかじったらものすごく甘さを感じた。

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さっそく大野さんもインスピレーションを得たようで、どんな料理になるのか楽しみだ。

17:40 帰宿。

18:00 夕食を求めて街を歩く。河崎町の方に目的の店があって行ってみたがすでにいっぱいで入れず。その後、いくつか散策中に見つけた店に向かうが、月曜定休の店が多くなかなかは入れずにいた。

30分ほど歩き回った後に、伊勢市駅近くの焼き鳥屋さんへ。おいしくて安くて驚いた。

21:30 帰宿。たまった洗濯物をホテルのコインランドリーを使って洗濯する。4日分で量が多く、乾燥に2時間かかった。

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伊勢市が主催する「クリエイターズ・ワーケーション」に選ばれ、11月13日から23日まで伊勢市に滞在していますす。

侍キュイジニエ」というユニットを料理人の大野尚斗さんと組み、滞在中に伊勢の生産地をまわって食文化を学んだ後、11/21(土)と11/22(日)の夜に、伊勢市内の「ロカンダ・ボーノ」というスペースで、両日18時からポップアップレストランを開きます。料理代は15000円(税、飲料代別)になります。

ご希望の方は、このnoteにどうぞコメントをお願いいたします。

滞在中は、毎日伊勢でのワーケーション日記を更新していきます。

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