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Like|2月はレストランに行きたい

今月は、レストランに行きたいなぁ、と思っています。フレンチがいいな、しかも一人で。

お誘いいただいたり、どなたかをお連れしたり、イベントだったり、レストラン自体に行くことは人よりは多いと思っているんですが、最近は、自分でどこに行きたいか考えて、予約していくということを半年くらいしていないので、たまには自分で決めて食事にいきたいなと思っています。

フレンチに行きたいわけ

たぶん、旨味を重ねていく味が僕は好きなんだと思うんです。そこに香りとテクスチャーが加わって、時間の経過も加わってくる感じ。

和食や中華も旨味を使っているのですが、重ね方でいえば、フレンチは複雑で、そこに個々の技術や感性の違いがでてくるような気がするんです。さらにそのなかで、食材の良さを伝えたり、プレゼンテーションを含めた料理人の表現があったりするのは、食べていて楽しいなぁと。

料理人の顔が見える料理が好きなんですね。日本料理も中国料理も、イタリア料理も、もちろん料理人さんが作っているので、顔があるのですが、見えてくる深さという点では、やっぱりフレンチが好きなんです。

それと、クラシックではなくてモダンフレンチがいいかなと。

何をもってクラシックとするか、ってことはありますが、僕の中でのクラシックは、「ロッシーニ」とか「~風」とか伝統的に決まった調理方があるという意味で考えています。調理法重視がクラシックで、それに比べてモダンは、より食材に適した調理をしているという意味かな。

クラシックも食材を大切にしているのは当然なのですが、出発点がちょっと違うのかなと思います。

ひとりで食べに行くのがいいわけ

一人でレストランに行く、ってあまり想像できないかもしれませんが、僕はよくやります。

もちろんどなたかと食事するのは楽しいのですよ。でも、そもそも目的があって食事にいったり(いわゆる接待)、仲のよい相手なら話が盛り上がりすぎたり、イベントだとその意図を探しながら食べたりと、何かと料理に集中できない要因が多かったりします。

その点、1人でいくと、完全に自分との問答だけになって、真剣に料理に向き合うことができます。おいしいものの要素を敏感に感じ分けられるんですよね。そこは、やっぱり一人がいい。

五感も意識もすべて料理に向けられるのは、料理を食べるには理想的です。

さらに、これを言うと非難受けるかもしれないのですが、「おすすめのお店に行きましょう」と、お店選びもまかされることも多いのですが、こういうときに、やっぱり自分の好み100%では選べないんですよね。

相手がどのくらいの予算感を考えているのか、何をもとめて食事に行くのか(話をしたいのか、料理を堪能したいのか、有名店に行きたいのか、などなど)もありますし、その方が住んでいる場所なども考慮して選んでいます。

また、自分の行きたいレストランに、誰かを誘うというのも、自分が好きでも相手がそうでもない場合もぜったいにあり得るので、どなたを誘おうか?と頭を巡らすのも大変だし、せっかく思い浮かんでも予定があわなかったり。

そんなこともあって、自分で行きたい店というのは、どうも1人で行くことが多いような気がします。

ただ、1人だと、お店にとっては1テーブルの単価が下がるので、、申し訳ないな、とも思います。

いまのところの候補は3店

いろいろこねくり回してきましたが、いま行きたいなぁと思っているのは下記の3店です。今回は、もう一度行きたいなぁというお店が候補にあがってます。

エスキス(銀座)

リオネル・ベガさんがシェフ。アーティストという名前が、彼ほどふさわしい料理人はいないのではないでしょうか。料理を食べるというよりも、彼の世界の視点を感じに行く、そんな楽しみがあります。ちょっと高いので、行くならランチで。

ル・スプートニク(六本木)

高橋雄一郎さんがオーナーシェフを務めるレストラン。圧倒的な仕事量と熱量が料理にばしっと込められていて、食べるだけでその途方もない情熱を感じざるを得ない。その圧倒的なおいしさにいつもおどろかされます。

デセールまで、まったく手を抜かない料理を食べたい。

ピエール・ガニェール(赤坂)

赤坂洋介さんがシェフを務める、パリの三ッ星「ピエール・ガニェール」の東京支店です。

どんなに人間的にすばらしい生産者さんであっても、食材がおいしくなければ使わない」というほど、高いクオリティを自ら課しながらも、それをクリアしていく料理。

日本人が日本の食材を使ったフランス料理は、たくさんあるなかで、隠しきれないフランス人の本質的なエスプリというのは、フランス人にしか持ちえないと思っていたんですが、赤坂さんにはそのエスプリがある。

どんどん日本の食材を取り入れているけど、「これ日本料理じゃない?」っていうことにならず、あくまでフランス料理なんですよね、そういうところが本当に好きです。

3店がぱっと思い浮かびましたが、さてさて、今月はどこに行こうかしら。そう考えているのも、楽しいんですよね。

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