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Art|印象派伝説はそろそろ終わりだろう

印象派の入門編では、絵の見方や画家の生涯など、とても詳しく書かれています。

そのなかで、僕はけっこう、印象派の絵の解説とは違った、当時の状況をできるだけ身近な例にしてまとめようとしています。

例えば、「印象派の画家たちは、食べるのも困るくらい貧乏だった」のか問題。

本当は、それほど貧乏ではなかったようです。貧しい画家の筆頭のように言われているモネ(お金がなくて、入水自殺を試みたという伝説?も)ですら、家に使用人をおいていたらしいですから、それなりにお金はあった。そもそも、美の探究に乗り出そうとする人は、やはりある程度の文化的素養をもつクラスでなかればならないわけでして。実際は、印象派の画家の多くはブルジョア、またプチ・ブルジョアだったと言います。

また、印象派の絵がどれほど異端で前衛的だったか。そのあたりも、できるだけわかりやすく。「フォーマルな場に、シャツやジーンズで現れただらしない若者」だった、とか。。。(個人的には、印象派の画家は、2000年代のドラゴンアッシュみたいな感じだったんじゃないか、と勝手に想像しています)。

日本で人気があるために英雄視、伝説化され過ぎてしまった「印象派」を、もう一度見つめ直すきっかけになればと思っています。

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