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Work|未来の編集者の仕事

金曜は、僕自身が関わっていたり、参加したイベントについて書いくために「Event」というテーマで書いてきました。しかし、コロナ禍でイベントは軒並み中止で、しかもSTAY HOMEなわけで、書くこともありません。

そんなわけで、金曜のテーマを変更します!

新テーマは「Work」です。ウィズコロナがおそらく1、2年は続くというなかで、ビフォーコロナにあった職業や仕事がたくさんなくなっていくと思います。そういうなかで、僕が関連している編集や食の分野でどんなことをしていかなければいけないのか。新しい職業の形を考えながら、自分でも実践していたみようと思います。

編集者はどうなるのか?

僕自身、雑誌・書籍の編集者ですが、ウィズコロナの世界では、制作のレベルでいくと取材ができないということが出てくるなと思います。

そもそも出版業界自体、制作に2~3カ月はかかるという動きの重さがあって、これがかなりハンデになりそうです。だって、いまから2カ月前、2月中旬の興味や精神状態と今の興味や精神状態はまるっきり違いますからね。この先2カ月も先のことを予測して企画を立てるというのは、むずかしいし、いままでのノウハウではまったく太刀打ちできません。

ですので、取り上げるテーマも大きくかわるはずです。雑誌は、旅や飲食ガイド、イベント情報ということをテーマにしていた雑誌や書籍はテーマを失ってしまいます。

料理や家具、趣味といった個人や家庭向けのハウツーはそれほど大きな変更はないのではないでしょうか。いま一番強いビジネス書籍もテーマを変えていけばいいと思いますが、どれだけスピード感をもっていけるかが、今後の企画成功のカギになりそうです。

一方で、自宅待機やリモートの影響で時間ができて読書をしたいという人も増えると思いますので、読書熱、知識欲は前以上に増すのではないかと。印刷・配送という時間をどれだけ短くしていくかがカギとなりますし、いよいよ電子書籍への移行も増える可能性があります。

営業自粛要請の影響で、書店の休業も進んでいます。高齢化する読書世代とネットリテラシーの低さによって、書店は生きながらえてきた部分はありますが、コロナ禍によって、それがどちらに進んでいくかは、予測できないので、注意深く見ていきたいですね。

編集者ってスクールや講座できないのかな?

さて、では自分も含め、出版業にいた編集者はどうしていくか。なかなか苦しいところです。webメディアは、すでに地ならしができていて、人材のサイクルもできあがっていることもあって、なかなかいい条件で入りこめないのと、そもそもwebメディア自体がそれほど高いクオリティになっておらず、どんぐりの背比べ感がします。

さらにSEO対策が進むため、仕事としては決められたことにものごとを当てはめていくようなもので、長く編集をやっている人については、物足りなさを感じてしまいます。

そうなると、なかなか出版から転職というのは、その受け皿がなさすぎて、仕方なく業界に居続けるという方も多いのではないでしょうか。実際、僕自身もコロナ禍のなかで勤めていた編プロを退職したということもありますので、働き方を変えようと思っていたなかとはいえ、大嵐のなかに放り出されて、どこに進めばいいかわからない状態で、クラクラします。

そんなかで、僕もひたすら考えてたどり着いた答えとしては、「編集とは人の考えとよりわかりやすく伝えること」であるという根本に立ち返ろうということでした。そして、著者がそのままいい原稿を書けば、自分の仕事はないという究極の到達点もあります。

そこで、いま編集者として考えているのは、社会人の文章力アップ指導です。たとえば6カ月プログラムとかにして、基本的にその期間内で成果があがるような仕組みを考えます。

僕の場合でいえば、料理の雑誌編集してきたこともあり、料理人や飲食店従事者向けの文章講座で、最終的な目標は、自分たちで自分たちのことが書けるようになることです。

とうぜん受講生をもつためには、専門分野があった方がいいのですが、だいたい書籍・雑誌やっていれば専門性はありますので、そこの取材してきたお相手に売り込んでいくようなイメージです。

そのためにはポートフォリオのとりまとめも必要ですよね。ポートフォリオについては、下記のようなプラットフォームがありますので、関わってきた出版物をリンクしてまとめておけば、便利です。

これは、料理人が料理教室をやってるのを見て、自分だったらどんな教室ができるかな?と考えたことがきっかけです。

昨日と一昨日にnoteにまとめた飲食店向け「文章力アップ自主トレメニュー」もその一環です(反応薄いですが)。ただ、たとえば僕が考えているレストランやホテルでしたら、社員教育の一環として導入できると思うんです。いまでいうと、プログラミングスクールに会社がお金を出して通わせるような。

どこまで実現できるかわかりませんが、既存の職業ではなく、新しい職業や、まだ編集者が参入していない分野を狙っていくつかアクションを考えて実行していかないと、出版の編集者のイスはどんどん少なくなっていくと思っているので、ぼけっとしていられないというのが本音です。

こんな感じで、未来の仕事について考えることを、自主トレもかねて金曜日は書いていきたいと思っています。

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