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note|THE MAINSTREAM(沢田太陽)さんのnoteを読んだ

気になったり、考えさせられたnoteを紹介していく土曜日。最近読んでいるnoteは、コロナとは関係ないものをよく読んでいます。今回おもしろく拝読したのは、こちら。THE MAINSTREAM(沢田太陽)さんのストーンズの新曲の紹介です。

8年ぶりの新曲「Living In A Ghost Town」

中学3年生の時に、当時の最新アルバム《スティル・ホールズ》(1989年リリース)と名曲ぞろいのライブ盤《ラヴ・ユー・ライヴ》(1977年リリース、僕が生まれた年!)を購入して以来、ずっと好きなバンドであるローリング・ストーンズの新曲が、Youtubeで公開しているのを、THE MAINSTREAM(沢田太陽)さんのnoteを読んで初めて知りました。

新曲のタイトルは、「Living In A Ghost Town」(幽霊の街に生きるという意味でしょうか)。上のMVを見ると、ガランとした世界各国の都市の映像が繋ぎ合わされていている(通天閣がある大阪もその都市のひとつ)のを見ると、どうしたって世界中のコロナ禍を意識したタイミングだったのではと思う。

THE MAINSTREAM(沢田太陽)さんによると、この曲は1年前にできていた曲だというが、この事態を反映させた内容に書き換えられてリリースされた可能性もあるといいます。歌詞の和訳もありますので、ぜひ読んでみてください。

ロッキング・オンのwebでも紹介されています。

8年ぶりの新曲か。2012年にベスト盤のなかに新曲として入った「Doom And Gloom」が、1986年の《ダーティ・ワーク》に入っていそううな、ギターロックだったのに対して、今回の「Living In A Ghost Town」は、1994年の《ヴードゥー・ラウンジ》に入っていそうな、ストーンズらしい、ダウン・トゥ・アースなブルースナンバーになっています。

いつから街はゴーストタウンになったのか?

1963年のデビューしたストーンズのメンバーは、現在4人。みな70歳を超えた高齢バンドです。

ミック・ジャガー(1943年生まれ、76歳) ヴォーカル、ハープ
キース・リチャーズ(1943年生まれ、76歳) ギター
チャーリー・ワッツ(1941年生まれ、78歳) ドラムス
ロン・ウッド(1947年、72歳) ギター

僕は、年寄なのに、こんなにアグレッシブだ、なんてストーンズを神格化して礼賛するつもりはありません。新曲がいいかどうかを感じられるファンでありたい。そういう意味で、今回の曲は、ストーンズ方程式を活用した「ストーンズっぽい曲」といえると思います。

それもそのはず、60年ちかくバンドをやっていれば、まったく新しいフォーマットの曲なんて難しいし、なによりロックというフォーマットが進化をしていない今、それをストーンズに求めることは無理なことだろう。

一方で、このコロナ禍のなかで、スピーディーに曲をアレンジして録音、リリースをしたことは素直にすごいと思う。レコード、カセット、CD、配信、Youtubeという、新しいメディアに対応しながら、どんどん制作からリリースの時間を短縮しているのは、親以上の年代から学ぶべきことは多いです。

そして、「みんなで乗り切ろう!」みたいなわかりやすい希望の歌ではなかったのもいい。

歌詞では、この状況を「幽霊みたいだ」と表現してるけど、そもそもコロナ禍じゃなくても、街はゴーストタウンみたいに実態がなかったり、それぞれがオンラインでつながっている街自体も、実在のない交流という意味ではゴーストタウンのようなものだし、翻って世界はそれほど変わっていない。街にとって俺たちは、いつだって幽霊みたいなもんなんだ。だから、別に悲しむことじゃない。そんな風にも聞こえてくる。

一昨日、noteで書いた、2000年発売の雑誌《SIGHT》に掲載されていたキース・リチャーズのインタビューにも、こんなことが示唆的に書かれていた。

俺は音楽に身を投じているわけで、説教するつもりなんか全然ない。音楽の方がよっぽど多くのことを語れると思っているんだよ。

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僕も、自分の言葉でなく、自分が作ったもので、多くのことを語れるようになりたい。そう思った。

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