見出し画像

note|今井真実さんの「水、バター、塩だけの新玉葱のスープ」を作った

隔週の土曜日に更新しているマガジン「note」では、1週間で読んだnoteのなかから心に残ったものを紹介しています。ですが、今回は、ちょっと趣向を変えて、noteにたくさん投稿されているレシピを作るということをやってみたいと思います。

作ってみたのは、料理家の今井真実さんの「水、バター、塩だけの新玉葱のスープ」です。

兵庫県淡路島(南あわじ市)の「ケンちゃんファーム」さんの新タマネギを昨年買ったらおいしくて(おいしすぎて2回も注文しちゃった)、今年も5㎏を購入して、パスタにしたり、サラダにしたりして食べてきました。

画像1

今夜は、オージー・ビーフのステーキを焼こうと思っていたので、一緒にオニオンスープも作ろうと思い付き、それなら以前見かけて脳内付箋をつけていた今井さんのnoteで作ろうとひらめいたのだ。

わずか3つの食材が作るモノクロームの世界

今井さんのレシピでは、自家製ベーコンと、そのベーコンを使ったカルボナーラやレタスの浅漬けなどを作ったことがあります。そのときもそうですが、今井さんのレシピは素材を活かして、できるだけ食材を少なくしている印象があって、季節が変わるたびにnoteで公開されるレシピを見るたびに「いい食材が手に入ったら作りたいなぁ」と記憶させてくれるものが多いんです。

今回のレシピも、新タマネギとバター、塩だけでで作れるということなので、まさにおいしいケンちゃんファームの淡路島の新タマネギを食べるのにピッタリなのです。

作り方はいたってシンプルです。タマネギを切って、バターと塩で蒸し煮にするだけ。調理時間も煮込み時間を入れて40分ほど。調理という調理がほとんどなく、火にかけているだけですので、何も特別なことはしません。

画像2

画像3

画像4

画像5

蒸し煮にするのでキャラメリゼさせたタマネギの茶色はなく、白濁したスープが完成します。途中タマネギを潰すのですこしとろみも出ています。

飲んでみると、タマネギの甘味が地味深く、レシピ通り作ると塩味と油脂をギリギリ感じさせないようなバランス、甘味とうま味を下支えする役目に徹しています。

味見のときに、少し塩味が弱いかなと思って塩をひとつまみくらい足してみたのですが、このちょっとの塩味が甘味を邪魔してしまって、重たくなるというか、食べ物っぽくなる(スープじゃなくなる)んです(結局水で伸ばして調整したんですが、一番最初に味見したのが一番おいしかった)。

これは、あまり塩味を決めにいかない方が、地味深い新タマネギの甘味とうま味を楽しめるんじゃないかなと思います。

ちなみに、おかわりで粉チーズをふたつまみくらい浮かべて食べてみると、まったく別の食べ物になってしまいました。一気にうま味が強くなって、こちらもまた食べ物っぽくなってしまいます。なるほど、バターの量を5gと強調されていた理由がわかります。

今井さんのレシピの魅力は、モノクロームの世界観だと思うので、ここでもやっぱり追加のうま味を加えずに、古い映画をじんわりと観るようにゆっくり味わうのがいいのではないかと思います。

ーーーーーー

ちなみにオージー・ビーフの方はステーキにしてケールのサラダに、大阪・吹田のイタリアンレストラン「イル・フィオレット」のシェフ、山口幸男さん(CHEESE STANDのインスタライブで紹介されていた)が作っているフレッシュ自家製チーズ「君幸~きみゆき~」を塩代わりに振りかけてみました(見た目はイマイチですみません)。

画像6

ーーーーーー

明日は、Clubhouseでお話したnoteをまとめて紹介しますね。

料理人付き編集者の活動などにご賛同いただけたら、サポートいただけるとうれしいです!