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香木 伽羅 「羽衣」の不思議な物語

今から10年以上前に、伽羅の香木を授かりまして、かなり大きなものでしたので、香りを聞いているうちに、内側から湧き上がってくるインスピレーションに従って「羽衣」と名付けました。

私の香木 伽羅のコレクションのなかで、最も高貴な香気を放ち、今でも一番のお気に入りです。

以前、私の講座を受講されていた女性が森の精霊とお話をするのが得意で、不思議な才能をお持ちとお聴きして、ある日、「羽衣」の精霊からのメッセージを教えて下さいませんか? とお願いしたところ、びっくりするようなストーリーが伝えられたのでした。

「私はチャンパ王国(ベトナム)で生まれ、隋の皇帝に貢物として献上され、しばらくは蔵のなかにおりました。そして、船にのってはるばる日本にやってきたのです。船から降ろされると、すぐに奈良の都に運ばれ、推古天皇と聖徳太子に献上されました。他の香木に比べて、私は少しだけ小さかったので、天皇の周辺の方々に分けられ、それぞれの場所に移りました。やがて、天武天皇の時代になって、斎王の命をお守りする護符として伊勢神宮にむかいました。長い間、蔵のなかで眠っておりましたが、ようやく貴方のところにやってこれました。今回、貴方をお選びした理由は、私には、人々の闇を祓い、光をそそぎ、魂を天に近づけるという大切な使命があるからです。私をどんどん炷いて、そのお役目を果たすために力を貸して下さい。」

あまりに壮大なストーリーで、戸惑いました。真実かどうかわかりませんが、私とは飛鳥時代の過去性で、すでに出会っていました!というお話なのです。

その頃から、一般的な香道のお稽古で行っている競技形式の「組香」でなく、無になって香木の香りとじっくり向き合う「聞香」を体験できるプライベートな会を行っています。世の中の人のお役にたてたらという思いで、心をこめて伽羅「羽衣」を炷きはじめて、10年以上たった今でも、ほぼ毎週使わせていただいているのに、不思議なことに、なかなか減らないのです。

「羽衣」は私にとって一番大切な宝物。やさしく、たおやかな香気は、時空を超えた「至福の世界」に誘い、宇宙と溶け合うような感覚を覚えます。

長年、「羽衣」の香気が、魂に蓄えられて、今では深く落ち込んだり、悩むことがほとんどなくなりました。そして、「羽衣」の香りに包まれていると、時間がとまったような感じがして、あまり年をとらないような気がしています。どんなに世の中が大変な状況になっても、永遠のいのちを宿す伽羅「羽衣」の香気は、ますます奥深く熟成され、私の心の支えになっています。

「羽衣」の香気に触れた人は、本来の自分自身を取り戻し、本当にやりたかったことに気づいたり、人生で一番大切なことを思い出して、軌道修正をすることが多いようです。まず、モノと人間関係の断捨離を始めるケースがよくみられます。

7月11(土)7月21日(木)8月4日(火)8月19日(水)9月2日の聞香会で「羽衣」を炷きますので、ご興味のある方はぜひご参加下さい!

上の写真は、ベトナムへ沈香樹の取材に行った時に初めて見た沈香樹の実です!

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