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大河ドラマ『光る君へ』を100倍楽しく見るために

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大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期を舞台としています。日本史の授業で習ったあの頃の歴史や文学について、もっとくわしく丁寧に知ることで、ドラマもより楽しめるのではないでしょうか。… もっと読む
このマガジンは、毎週1~2本記事を更新します。平安時代の歴史や、『源氏物語』などの文学について、今… もっと詳しく
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#紫式部

■大河ドラマ『光る君へ』第17話「うつろい」感想―今日をかぎりの命ともがな

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第17話……終わってしまいました。えぇ、ワタクシの歴史上の最推しであらせられる藤原道隆さまが天に召されてしまったです…… いや、「歴史上の推しさまが天に召されること」は織田信長さまで慣れていると思っていたのです。だって…昨年の『どうする家康』を含め、年に何回か「本能寺の変」って描かれるじゃないですか。だから、ちょっとした年中行事的なナニカのように思っていたのです(え) 駄菓子菓子。 第17話のラストで描かれた、あの道隆さまの最期のご

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■大河ドラマ『光る君へ』第16話「華の影」感想―キャッキャウフフなイケメンからしか摂れないビタミン

さて、あっという間に第16話です。気が付けば、物語の3分の1近くが放送されたことになります。月日の流れが速すぎて、ちょっと何を言ってるのか分からない…(白目) そうして、そろそろ中関白家物語の向こう側の構想を模索せねば…と一方では思い知りつつ、それでも最期の日までは中関白家全力推しを尽くすべきであろうと千々に思い乱れてもいて、なかなかにそわそわしてしまう今日この頃です。 えぇ、どうあろうとも主人公ふたりの物語について書こうという気持ちがないことだけは揺るがないようで♡ そ

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■大河ドラマ『光る君へ』第15話「おごれる者たち」感想―祇園精舎のアクスタは諸行無常をぶった斬る

さて、締切仕事に追われているうちに第16話が目の前にやってきてしまい、あわあわしている今日この頃。みなさま、如何お過ごしですか? ワタクシは、第15話のタイトル「おごれる者たち」を見た瞬間に、「祇園精舎の鐘の声ぇぇぇ(号泣)」と情緒が迷子になっておりました。 いやだって…「おごれる者」と来れば「久しからず、ただ春の夜の夢の如し」と続くわけで……しかも、現段階で「おごれる者」とくれば、そりゃもう中関白家しかいらっしゃらないわけで……あうあう…… とまぁ、そんなこんなで? 

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■大河ドラマ『光る君へ』第14話「星落ちてなお」感想―白い袍の関白さまなアクスタをください

大河ドラマ『光る君へ』も第14話まで来ました。 昨日、他の記事を書いていて思ったのですが、あの衝撃の第9話からもう5週間経っているのですよね… 毎週、情緒がジェットコースターをぶちかますほど濃い物語が展開しているので、気づかずにいましたが。こうして言葉にしてみると、改めて月日の流れの速さに驚きます。 そんな今週は兼家パパりんがご退場になりました。 明るくやさしい道綱どんと、息子大好き寧子さまと。 それがどれほど束の間の時間であろうと、「家族」でやさしい時間が過ぎてよ

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■大河ドラマ『光る君へ』第12話「思いの果て」感想―むしろ「フラグ回収の果て」なイケメンの行く末を

えりたです。 さて、『光る君へ』第12話はいかがでしたか? いやぁ、こまろちゃんがかわいかったですねぇ♡(そこかい)穆子さまに静かにだっこされてたり、感極まった倫子さまにお手々をにぎにぎされてたり。それでもまったく動じない肝っ玉よ! これで左大臣さまが、こまろちゃんをひざに抱いて「こまろよ…倫子が…倫子が…(泣)」って呟きながら、廂で日向ぼっことかしてたら…萌えないはずはなく…と、どこまでも想像の羽は羽ばたくわけです。 というわけで、今回も相変わらず萌えどころが主人公か

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■大河ドラマ『光る君へ』第10話「月夜の陰謀」感想―新時代はこの未来だ

さて、先週は第10話「月夜の陰謀」でした。 兎にも角にも恋を語る道長どんと、志を語るまひろっちの対比がものっそいなぁと思いながら。これが思春期を拗らせていられる上級貴族の末っ子ちゃんと、大人にならざるを得ない下級貴族の長女の恋路かぁとしみじみ(言い方)。 思わず「オレと仕事、どっちが大事?」と彼氏に聞かれた昔を思い出すなどしておりました。ちなみに、「仕事に決まってるじゃん」と即答し、二股かけられた挙句に振られたところまでが1セット♡ …って何の話をしているのだ?(滝汗)

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■大河ドラマ『光る君へ』第9話「遠くの国」感想―明日から本気出す

さて、波乱の第9話でしたが、みなさま……情緒はご無事ですか? 多くの人と同じく、私も予告で「遠くの国」とタイトルが出たとき、「あ~直秀が越前に行っちゃうのかぁ…しばしのお別れ、さびしいなぁ」くらいに考えていたのです。そう、越前編でまひろっちとの再会イベントが発生することを信じて疑わなかったのです。 駄菓子菓子。結果はアレで(泣) いくら「遠くの国」と言ったって…トート閣下のいらっしゃる黄泉の国まで行かなくてもいいぢゃんかよぉ(号泣) この結末のもたらす衝撃があまりにも

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■大河ドラマ『光る君へ』第8話「招かれざる者」感想―壺拭くお兄ちゃんと「シムラうしろ!」な花山帝

えりたです。 先週の大河ドラマ『光る君へ』は第8話「招かれざる者」が放送されました。どちらかというと、第9話以降への布石がものっそい敷かれて、その意味でもドキワクできたお話でした。 ワタクシ個人といたしましては、高橋光臣さん演じる藤原義懐が陣定で公卿さまがたに檄を飛ばす場面に胸をアツくしておりました。 いや、だって。 義懐が「帝の仰せですぞ!」みたいに命令する口調が、同じく高橋光臣さんが演じていた轟轟戦隊ボウケンジャーのボウケンレッドの 「おれはすでに命令した! こ

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■大河ドラマ『光る君へ』第7話「おかしきことこそ」感想―緊縛する愛情とド直球な本音を炸裂させるイケメン

さて、大河ドラマ『光る君へ』第7話です。今回は忯子の死に絶望する花山天皇から始まりました(涙) その後、絶望のあまり、ぐんにゃり軟体動物化した花山天皇がお持ちになっていたのは、あの緊縛な赤い布でした。即位後の添伏での緊縛プレイで使われたあの布です。 初めてあの緊縛を見たときには、思わず「やはり花山天皇だから…?」と気持ちがざわざわしちゃいましたが。でも、やはりそれは花山の忯子への(ちょっぴり過剰な)愛情表現だったようで… 衝撃的な場面であったからこそ、あの赤い布は、見て

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■大河ドラマ『光る君へ』第6話「二人の才女」感想―脱いだらすごいイケメンと、理想を持ち信念に生きるお兄ちゃん

大河ドラマ『光る君へ』の放送も早いものでもう第6話です。このスピード感だと、あっっっという間に三郎が「望月の…」とか言って、ロバート実資さまに真顔で「そういうのは好きではない。」と言われてしまいそうです。 そうして、第6話ではとうとうファーストサマーウイカさん演じる「ききょう(清少納言)」さんがご登場になりました。 空気を読まずに、自分の思ったことをはきはきと(早口で一気に)述べる感じ。まさに「これぞ、私たちの清少納言さま!」なお姿が画面のなかにいらっしゃって! ワタクシ

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■大河ドラマ『光る君へ』第5話「告白」感想―フラグを立てるイケメンと桃太郎侍をめざす帝

さて、大河ドラマ『光る君へ』もあっという間に第5話まで来ました。 ここまでのお話も毎回怒濤の展開に翻弄されて、うぉうぉ言っていましたが、今回は主人公二人の関係に明確な転機が訪れました。 最後の場面、おうちへ帰ってきたときのまひろちゃんの表情にぞくっとした方も多いのではないでしょうか。少女であれた時間は終わり、女性としての時間へ否応なしに放り込まれたまひろ。目の表情ひとつで、あんなにも雄弁に語れるものなのだと、役者さんの凄まじいお仕事ぶりにやはりうぉうぉ言っていたのでした。

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■大河ドラマ『光る君へ』第4話「五節の舞姫」感想―ちょっとした冒険だな…アタック!

そんなこんなで大河ドラマ『光る君へ』第4話です。 実は、日曜日は大阪におりましたのでリアタイ視聴はできず。体力的にも限界が来ていたので、Twitter(現X)もさほど眺められずいたのです。が、目に付いたところで、緊縛とか、緊縛とか、花山天皇とか「あっ…(察し)」な単語があったので、永観二年の八月を迎えたのだなぁと思ってはおりました。 ということは、前回の感想でも勝手に盛り上がっておりましたが、轟轟戦隊ボウケンジャーのチーフである藤原義懐さまがお出ましということであり(何か

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■大河ドラマ『光る君へ』第1話「約束の月」感想―中関白家と円融天皇と

とうとう始まりました、大河ドラマ『光る君へ』。みなさんは御覧になりましたか? 私はリアタイ視聴こそできませんでしたが、映像苦手民にしてはめずらしく、その日のうちに録画を見、ざわざわしておりました(笑) 今回はそんな『光る君へ』第1話「約束の月」の感想です。 ■第1話「約束の月」あらすじ■定子さま爆誕! 中関白家は順調ですワタクシの中関白家(道隆さまのお家)好きは以前からお伝えしていましたが、道隆さまのうるわしさ、超お兄ちゃんっぷり以外にも、第1話ですでに感涙にむせぶ出来事

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■平安貴族たちの心の軸にあるものは―ビギナーズ・クラシックス『白楽天』

大河ドラマ『光る君へ』第6話では、藤原道隆さまのもとで「漢詩の会」が催されました。 そのとき参加した若き上級貴族(通称F4)のうち、お三方は白楽天の詩を提出し、藤原公任さまだけは白楽天の詩を下敷きにした自作の詩を詠まれました。 今回は、その白楽天の漢詩を集めた『白楽天』という本のお話です。 ・ ・ ・ きっかけは『紫式部日記』でした。 大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期に『源氏物語』という世界最高峰の物語を紡ぎ出した紫式部を主人公とした物語です。 彼女―紫式部は

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