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大河ドラマ『光る君へ』を100倍楽しく見るために

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大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期を舞台としています。日本史の授業で習ったあの頃の歴史や文学について、もっとくわしく丁寧に知ることで、ドラマもより楽しめるのではないでしょうか。…
このマガジンは、毎週1~2本記事を更新します。平安時代の歴史や、『源氏物語』などの文学について、今…
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#日本史

■大河ドラマ『光る君へ』第34話「目覚め」感想―誰にも縛られたくないと逃げ込んだこの夜に

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』も第34話。気が付いてみれば、着々と時は過ぎ、次世代の子たちが育っています。 あの、達者な口で倫子さまを(# ゚Д゚)ってしてた田鶴君は「頼通」になり、父に超叱責されてた松君は「道雅」になり。定子さまの忘れ形見である「敦康親王」も幼いながらも少年の姿になりました。 現在の最高権力者である、道長どんが髭をたくわえた姿であることを思えば、「あの三郎がねぇ…」と感慨深さも湧いてくるというもの。こうして、物語は「終わり」へ向けて加速していくの

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■大河ドラマ『光る君へ』第33話「式部誕生」―ブルーのシャツ着たらすごく似合う。朝も夕焼けにも。

えりたです。 いつも大河ドラマ『光る君へ』の感想は、土曜日の午後あたりに更新しています。が、今週は締切とか締切とか締切に追い立てられておりまして。私にしてはめずらしく、デッドラインが背中をつんつんしており。半泣きで仕事をしていたのでした。 そのおかげで、感想記事まで辿り着けず。第34話放送日に必死に書くという為体。あと1時間くらいで、実は「早君」が始まるんじゃないか説(滝汗) そんなこんなで、第33話「式部誕生」の感想に行ってみましょう♪……その前に、第32話の感想はコ

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■大河ドラマ『光る君へ』第32話「誰がために書く』―大人の階段のぼる。君はまだシンデレラさ。

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第32話、いかがでしたか? えぇ、もう敦康親王のこの上ないかわいらしさにものっそい悶えたのは私だけですか、そうですか。いや、XのTLをさらりと眺めても、誰もそこに触れておらず……「私だけ…?(/ω\)イヤン」ってなってたのはここだけの話。うん。知ってた。 兎にも角にも、サンタマリア晴明どんが須麻流さんと共に月へ還っていきました。ずっとふたり一緒。考えてみれば、この『光る君へ』はサンタマリア晴明どんから始まったのですよね……その彼が月に還

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■大河ドラマ『光る君へ』第31話「月の下で」感想―君がいない夜だってもう泣かないよ

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第31話「月の下で」、如何でしたか。放送当日、私は盆踊りをしていたのでリアタイできずでしたが、後日録画を楽しく見ました。とうとう『源氏物語』の執筆が始まりましたね。 30週かけて、まひろに降り積もったことばたちが一気に花開く瞬間を目の当たりにできたのはとても幸せでした。あの演出―うつくしい色とりどりの和紙たちが降り続いていく場面―は、これまでの積み重ねがあったからこその説得力だなぁとじわじわ温かい気持ちになりながら見ていました。 あと

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■大河ドラマ『光る君へ』第30話「つながる言の葉」感想―明日を夢見ることは誰にだってできるから

さて、大河ドラマ『光る君へ』も第30話まで来ました。 予告では「いづれの御時にか……」とのつぶやきも聞かれ、まひろっちがとうとう『源氏物語』を書き始めるのか…⁈とドキワク。そういえば、まひろっちが彰子さまのもとへ出仕するのももうすぐですね。 そんなふうに、物語のあちこちで期待感を煽ってくるのに、オリンピックの関係で一週お休みとか(´・ω・`) ちょっとしたツンデレ感が漂います(え) というわけで、第30話の感想です。 実は、ワタクシ、盆踊りに行っていたためにリアタイで

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■大河ドラマ『光る君へ』第29話「母として」感想―今でもあなたは私の光

さて、大河ドラマ『光る君へ』第29話の感想です。 毎回思うのですが、タイトルがこの上なく秀逸ですよね。今回の「母として」も、予告で見たときには「彰子さまと敦康親王さま」「まひろっちとかたちゃん」の関係を言うのかなと想像していました。 でも、第29話ではそれだけでなく「詮子さまと一条天皇」の関係もあり、また「倫子さまと彰子さま」「倫子さまと田鶴君」「明子さまと巌君」もあり。 そして、何より「倫子さまvs明子さま」という母同士の戦いがゴジラ対モスラという怪獣同士が戦う様相を

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■昔語りはわれのみやせん―ビギナーズ・クラシックス版『和泉式部日記』

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第30話では、颯爽と「あかね」さんが登場しました。彼女は、のちに「和泉式部」という名で中宮彰子さまにお仕えする女性です。 和泉式部は、恋多き情熱的な女性と言われています。彼女の詠む歌は、その時々に心にぐっと来たものを素直に吐露したような、どこにも誰にもおもねることのない、まっすぐな気持ちを伝えるものが多く伝わっています。 そうして、彼女はたくさんの和歌と、『和泉式部集』『和泉式部日記』を残したのです。 個人的な思い出になりますが、『

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■大河ドラマ『光る君へ』第28話「一帝二后」感想―私の半分はあなたで、そして、あなたの半分は私でできていたのね

いや、もうね。 第27話ラストにあった予告編で、伊周兄ちゃんが号泣していたから何となくの予感はあったんです。 しかも、当日「早君」した方々のつぶやきが不穏過ぎて、もう既にヤバみしか感じることができず……超どきどきしながら本編をリアタイ視聴したら。 わりと早い段階で、「長保二(1000)年」の表示が出てきたので、「うわぁああ」となっていたところに、最後の最期で、定子さまがうつくしいまま儚くなられてしまい……映像ではほとんど泣かない私が、マジで泣きかけたのでした( ノД`)シ

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■大河ドラマ『光る君へ』第27話「宿縁の命」感想―たとえば、君がいるだけで心が強くなれること

さて、一週の休みを挟んだ大河ドラマ『光る君へ』第27話です。 私の書く記事のなかで、この大河ドラマの感想がもっとも字数が多く、内容もぎゅぎゅっとしているため、「一回やすみ」が入るとその週はなんとも手持無沙汰になると判明……ずっと書いていると、やはりそれが「習い」になるのだなと実感したのでした。 そんな待望の第27話「宿縁の命」は、のっけからめっちゃ蔵之介さまな『源氏物語』が展開されましたね。なに、その懐の深さ……惚れてまうやろ! と生涯道隆さま推しを自認するワタクシでさえ

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■今ひとたびの逢ふこともがな―ビギナーズ・クラシックス版『百人一首』

えりたです。 若い頃はその機微がまったく理解できなかったけれど、大人になった今なら何となく実感できる、身近に感じられる。そんなふうに変化したものが幾つかあります。みなさんにも、そう言われて思い浮かぶものは様々あるのではないでしょうか。 それらは、さまざまな経験がなしたものなのか、それとも生きた時間が醸成したものなのか。そのあたりの理由や理屈はよく分かりません。ですが、その変化のおかげで得た緩やかさ、穏やかさは、少なくとも私にとっては、とても温かなものでした。 さて、私の

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■大河ドラマ『光る君へ』第26話「いけにえの姫」感想―少女たちは自らの足で堂々と荒野を歩む

大河ドラマ『光る君へ』第26話「いけにえの姫」、いかがでしたか。 最後の最後で何かしらの衝撃波をかましてくるのがドラマの常套手段とはいえ、あの構図と予告編が炸裂させたモノは、情緒をものっそい高低差を持つジェットコースターに乗せてくれました。 日頃、主人公にほぼ興味を示さない私でさえも、あのときは と叫びましたとさ💦 大弐三位、誰の子だよ…(/ω\)イヤン しかも、7日は放送休止とか…やきもきやきもき… ・ ・ ・ というわけで、一条天皇への行成どんの説得「円融院の

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■大河ドラマ『光る君へ』第25話「決意」感想―そして、僕は途方に暮れる

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第25話の感想です。 いやぁ、第25話もいろいろ盛りだくさんでした。行成さまが超ブラック企業にお勤めなシゴデキ官吏だったり、ロバート実資さまが鸚鵡ちゃんに異世界転生してたり、公任さまが超公任さまだったり。 マジで見どころだらけ。 そんなこんなで、定子さまと一条天皇の悲恋に沸き散らかしている第24話の感想はコチラです。 ではでは、第25話の感想に行ってみましょう♪ ■今日の中関白家道隆さまが天に召されてから2か月。物語内の歳月で言え

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■大河ドラマ『光る君へ』第24話「忘れえぬ人」感想―「寒いね」って言ったら「寒いね」って聞こえるしあわせ

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第24話の放映が……って、物語がもう既に半分公開されてしまったのですね⁈ この間、第1話だ! 道隆さまだ! と大騒ぎしていたのに。 一日が過ぎるときの体感の時間はさほど早くないのに、「1年」という単位で見ると「え、マジで?」となることしばしば……特に今年は、ご丁寧にも、梅雨前に一度「夏」がフライングしていますからねぇ。だから、余計にそう感じるのかもしれません。 というわけで、オープニングクレジットで「藤原公任 町田啓太」と公任さまのお

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■大河ドラマ『光る君へ』第23話「雪の舞うころ」感想ー「ありがとう」って伝えたくて、あなたを見つめるけど

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第23話も、いろいろな思いや思惑が錯綜して、ドキワクしましたね。 でも、いちばん興奮するのは「敦明親王」のご登場だな。間違いない。……と少々サンドウィッチマンのコントの入りを(え) えぇもぅ、あの頃の歴史を大好きすぎるワタクシは、おそらく世間さまがほとんど注目しないであろう敦明親王さまがすでにご誕生になっていたことに狂喜乱舞。「うわぁ…ここからまたこじれるぞぉ♡」とにやにや(をい) リアタイしているときも と叫んでいたワタクシ。公任

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