おにぎりあげない[雨の前]
私の作ったおにぎりを、
あなたに渡したくない。
種を抜いていない梅干し、
豆入りのご飯、
どちらも好みではないあなたが
「今日はこれしかないから」という理由で食べるのなら、
このおにぎりは渡したくない。
私の食べたかったものなのだ。
あなたが夕飯を家で食べない日に作り
冷凍庫で眠らせていた、
私のご馳走。
「もらっていいならいただくよ」と受け取り、
決して美味しくなかったなどと言わないことはわかっているけれど、
やはり、それは私が食べたい。
だから、渡したくない。
こんなにも心が狭くなる、雨の前。
狭くなるが故に、そのままの気持ちを伝えられた気もする。
沢山のトゲを突き出しながらだったけれど。
雨の前、
あと何千回あるだろう。
2023/06/28
突風、落雷、強い雨注意報が出た日
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雨にも、風にも、暑さにも、湿度にも負ける。
中でも一番負けるのは、雨の前。
おそらく子どもの頃からそうだった。
「気象病」というものが在ると知った時、
どんなに気持ちが楽になったか。
自分の心身が別人のようになってしまう感覚、
感情が停止したり、暴走したり、
頭痛、目眩、吐き気、首肩の激しい凝り、
体を起こしていても横たわっていても、
存在していること自体が辛いこともある。
一番辛いのは、諦めてはいるけれど、
周りに理解してもらうのが難しいことかもしれない。
そして、自分自身がいまだに
「天気にこんなに左右されてしまうなんて・・・」と
毎回思ってしまうこと。
だから、書いてみようと思った。
前を向いても、後を向いても、
雨も風も台風も、暑さも湿度もやってくる。
それなら、感じ尽くしてやる。
明日、飽きるまで。
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