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生きづらい世界の私たちへ

子どもはまだか?と、祖母に尋ねられた。

きたな、と身構えながら適当に笑ってごまかす。祖母に悪気は一切ない。わかっているのに、このプレッシャーはなんなのだろう。

正直、子どもはまだ全然考えていない。考えられない。自分の生活で精一杯だ。経済的にというよりは、精神的に。私はまだ、自分のためだけの人生を諦められない。この先もよくわからない。

恋人はいないの?結婚しないの?結婚式は?子どもは?ふたりめは?なぜいない?なぜまだ?と、人生のどこにいたって質問は尽きない。意地悪したくて聞くわけでもなく、単純に聞いているだけであっても、苦しい。期待されることが負担になる。

直接的に言われなくたって、どこかから何かの形で届いてくる声がある。

人を喜ばせるためだけに生きないで、自分の人生を生きるってどうしてこんなにも難しいのだろう。既婚の私が「結婚なんてしなくたって、幸せになれるよ」などと言うのは説得力がないようにも思えるけど、なんなら恋人さえいなくたって幸せになれるだろう。あなたの幸せはあなたが決めればいい。

みんなそれぞれつらいんだから、それは違うと否定せずに、認めあえる世界であればいいのに。どんな環境にいたって、誰といたって、誰かに何かを言われるんだから、やってられない。

窮屈さを感じたとき、海外旅行に行きたくなる。ただ暮らすようにそこに存在したい。何者でもない私でいると、何かの枠にはまらなくていい自由を感じられるのだ。

と、ここまで色々書いてきたが、それなりのスルースキルは身につけてきたのでもうそんなに落ち込まない。全部は無理でも、できるだけ色んな幸せを認めて寄り添いたい。今日も穏やかに過ごせますように。