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天かすのアイデンティティ

夕飯にうどんを食べた。作っていない。出前で、天ぷらもつけて。

私は味より何より、カリカリ、サクサク、もちもちの食感を愛している。柔らかいものよりは、歯ごたえがあるものが好きだ。お寿司だったらイカ、お正月だったらおもち、お菓子だったらグミ。

こういう好き嫌いって、どうやって生まれるのだろう。人によって違うのは家庭で食べるものが違うからか。でも兄弟でも好みは違うから不思議だ。

サクサクの天ぷらは、もちろん好きだ。ただし、揚げ物など油が多い食べ物は健康のために食べすぎないように意識している。油にも種類があるから一概には言えないけど、何でも食べ過ぎはよくない。

うどんも天ぷらも美味しかった。うどんには薬味のネギとわさび、天かすがついてきた。もちろん、天かすも好きだ。天かすといえばあのカリカリ。油をたっぷり吸ったカリカリ。食べちゃダメだと思いながらついつい食べてしまうカリカリ。

天かすの正しい食べ方がいまだにわからない。何かしらの汁に触れてしまったら、その時点でふにゃふにゃになってしまい、アイデンティティを失ってしまう。カリカリであるからいいのであって、ふにゃっとした時点でもう天かすではない。かろうじて天かすの形は保っているが、もう天かすではないのだ。

かといって天かすを単独で食べるのも違う気がする。味があるわけでもないし、油をそのまま摂取しているようで、食事として間違っている感じがする。難しい、天かす。そろそろ天かすがゲシュタルト崩壊してきたので終わりにしたい。