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Story of eri Pancake(007)

前回からの続き(最初から読まないと話がわからないかも)です。わたしの歌詞と鼻歌をちゃんとした曲にしてくれるバンマス。けれど、不完全なものからは、不完全な曲しかできません。わたしの鼻歌で足りないところは、伴奏だけが虚しく響きます。音楽の神さまが降りてくるまでは。

なので何度も何度も、繰り返し聴きながら、声を合わせます。その日の体調とか気分も大きく影響します。なので曲づくりは、基本いろんな人にご迷惑をかけます。つまりあの手この手でわたしのご機嫌をとってもらい、ちやほやされて、そのおかげで自信がわいて、アイデアが出るんです。

そうやって日々、わたしたちの曲づくりは行われます。基本は、わたしの思い、きっかけとしての何か、リクエストなどなど。それがコンセプトとなり、テーマとなり、相応しいジャンルを模索して、そしてリズムパターンを作る作業がはじまります。超ワクワクします。

音楽には、リズムだけの状態で既に、ちゃんとジャンルがあります。ただリズムを刻むだけで、そこはアメリカ・テネシー州メンフィスにも、ナッシュビルにも、ニューヨークのバードランドにも、イギリスのウェールズにも、なるんです。この事に気づいた時は、本当に心が震えました。

音楽には、聖地があります。偉業を成し遂げたレジェンドたちがいます。わたしたちは、その聖地や偉人たちに敬意を評して、恥ずかしくないクオリティの音楽づくりに努めます。なのでそこには、ほどよい緊張感が生まれ、音楽の歴史の一番新しい白紙のページと向き合う覚悟が生まれます。

音楽には、ルールがあります。スケール(音階)によるメロディ、テンポ(拍子)によるリズム、コード(和音)によるハーモニー、楽器の種類によっても全く違う音色、それら構成要素の組み合わせから、Aメロ、Bメロ、サビという曲を形作るセクションによって紡ぎ出される様々なジャンル。

歴史があって、ロジックがあって、だからこそ高いハードルを越えるのは難しいけれど、そのかわり超えた先には、溢れ出る涙を止めることができないほどのエモーショナルな体験が、わたしたちを待っているんです。この魅力を知ってしまったら、もう後戻りすることはできません。

なので、前述したように、その基礎となるリズムを作る最初の段階から、わたしのワクワクは止まらないんです。そしてこの高揚感をうまく保ったまま、胸の奥から湧き上がるような思いを音階や歌詞に変換して、昇華します。すごく難しくて、苦しくて、いつかブレイクスルーするまで、悩み続けます。

たったひとりで、この作業をこなすのは至難の業と言えます。特に、音楽というものと本格的に向き合うようになってまだたった3ヶ月のわたしには、苦行でしかありません。そこで、バンドという、わたしにとってかけがえのない存在が登場し、その威力を発揮してくれます。

バンドの人たちには本当にいつも迷惑をかけてます。面倒くさいと思います。それでも呆れずに、あきらめずに相手をしてくれます。なので感謝しかないんです。ほんとにほんとに、ありがとう。みんな大好きです。みんな愛してます。これからも、えりをよろしくお願いします。次回に続きます♫

もなか♡えり

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