正しい恋の終わり方 6
6.一年生の九月のこと。
接客が向いていないことを痛感しながらのアルバイトは本当につらくて、バイトのある日は毎回、吐きそうなほど憂鬱だった。
店長の三城さんは優しいけど何を考えてるかいまいちわからないし、キッチンの豊田さんはいつも仏頂面で「皿」「会計」とか、単語しか話さない。
「アンティークな雰囲気がいい感じの店☆」なんてイメージで選ぶんじゃなかった。入ってからひと月たって仕事は一通り覚えたけれどようやくミスをしなくなったという程度で、「お客さん目線で愛想よく」なんてとても手